- 大規模開発中止でくらしに希望が持てる区政へ――代表質問 大竹辰治
- 新空港線計画は中止を!区民の声を尊重した計画を求める――一般質問 あらお大介
- まだ行くの?税金の無駄遣い 区議会議員の海外訪問は中止を
- 区民の皆さんの切実な願いを条例提案
- 新空港線開発と連動したまちづくりの意見書に反対
- 決算特別委員会
- 区民のいのちを守るため大田区の防災計画の見直しを
- 羽田空港の増便 これでいいのか
- 区長に来年度予算要望書を提出
大規模開発中止でくらしに希望が持てる区政へ――代表質問 大竹辰治
〈消費税増税中止を〉
区内の消費税増税による影響の実態を調査し対策を求める。また、区民のくらしを守る立場から、今からでも増税は中止すべきと国に意見を挙げることを求めました。
区長は「改めて実態調査を行う予定はない。消費税は、持続可能な社会の実現に寄与する重要な財源である」と答えました。
〈新ルート案撤回を〉
都心上空を飛ぶ新飛行ルート案が、騒音・落下物・環境悪化で区民の不安が広がっている、住民の安全・安心を守る役割を発揮し、撤回を求めることに、「さらなる対策の強化を強く求めていく」と答えました。
〈2018年度決算と新年度予算、新基本計画について〉
今回の決算の結果からも、公共施設の値上げ等、これ以上区民への負担増はやめ、大規模開発から区民のくらしや福祉への転換を求
めました。
また実施計画で、今年度末で待機児ゼロの計画の見通しに、「現在までのところ順調に準備が進んでおり、子育て支援の最重要施策として、今後もしっかりと取り組んでいく」と答えました。
公契約条例・手話言語条例を制定するために、検討委員会の設置を求めました。
〈介護保険について〉
日々変化する高齢者の実態に合わせないで、総合事業のサービス期間1年間と決めることはやめるべき。事業者サービス終了後の通所・訪問の充実。決算上からも、総合事業の充実の3点を求めました。「今後も関係機関と連携して、適切に対応していく」と答えました。
新空港線計画は中止を!区民の声を尊重した計画を求める――一般質問 あらお大介
〈新空港線について〉
区は新空港線整備とまちづくりを一体にして推進するとして、多摩川線沿線住民のためにならず行き詰まっている新空港線をまちづくりと一体で推進することはやめること、下丸子1号2号踏切解消計画は、新空港線計画と切り離して早急に進めることを求めましたが、区は「『新空港線・まちづくり調整準備室』を新設し、推し進める」と答えました。
〈コミュニティバスについて〉
運行地域を拡大するための再調査をすること、たまちゃんバスの運賃値上げストップと東京都シルバーパスを活用できるよう東京都に要望することを求めました。
〈公民連携について〉
区民の貴重な財産である区立公園の整備運営を民間企業に委ねる区の計画は、民間企業の連携としながら使用料の負担増など、区の役割が大きく後退し、区民へのサービス向上にはつながらないため、やめるよう求めました。 区は「計画は進めていく」と答えました。
まだ行くの?税金の無駄遣い 区議会議員の海外訪問は中止を
区議会議員の海外親善訪問調査が第3回定例会において賛成多数で可決されました。全議員を対象としているのは23区で唯一大田区だけとなっており、区民の批判が広がっています。
参加者は自民党は15名中13名、令和5名中4名、公明党4名。都民ファースト1名、区民の会1名、合計23名となっています。中には毎年欧州方面に行っている議員もいます。
今年はセーラム市、大連市、欧州方面にさらにアジア方面が今回加わったことは、とても許せません。
また問題なのは、派遣目的の中に、①友好・親善の促進を図る、②主に産業・教育・福祉の実情を調査研究し、区政に反映させるとあるだけで、具体的な日程や項目がありません。
毎年、数千万円の税金をかけて海外視察に行っても、成果は見えず区民生活に反映されていません。
また、税金を使って行きながら区民への説明や報告会も開催しません。
世論と運動で税金の無駄遣いをやめさせましょう。
区議会議員の海外視察(親善訪問調査)
行き先 | 日程 | 参加者 |
アメリカセーラム市 他 | 10月22日~26日 | 自民(鈴木、海老澤) 公明(岡元、田島) 区民の会令和(荻野) |
中国 大連市 | 10月28日~30日 | 自民(高瀬、大森、伊佐治) 公明(田村、末安) 令和(松原(元)) |
ベトナム タイ |
10月28日~11月2日 | 自民(松原(秀)、岸田、押見、湯本、長野) 令和(三沢) |
ドイツ スウェーデン |
11月4日~9日 | 自民(塩野目、深川、渡司) 令和(須藤、植田) 都民ファ(奥本) |
区民の皆さんの切実な願いを条例提案
党区議団は議案提案権を活用して2件の条例提案をしました。
多様性を尊重する条例
男女平等と多様性を尊重する社会、性別等にとらわれず、多様な個人が尊重され、全ての人がその個性と能力を発揮し、社会のあらゆる分野に参画し、責任を分かち合う社会にする目的です。
ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為、ハラスメントをなくし、性的少数者(同性愛者、両性愛者及び無性愛者や性同一性障害を含め性的違和がある者)が、個人として平等に尊重されること、パートナーシップに関する証明や選択的夫婦別姓などを実現し、男女平等と多様性を尊重する社会を推進するための条例です。慎重に審議すべきなど自民、公明の反対多数で否決されました。
学校給食費無償化する条例
食育の促進と保護者の負担軽減を図る目的で、2018年に文部科学省は「学校給食費の無償化等の実施状況及び完全給食の実施状況の調査結果」を公表し、全国で76の自治体が無償化を実施しています。そうした流れの中で、大田区でも実施するべきであると求めました。
国はかつて「学校給食は無償化することが理想的である」(1951年3月19日参院文部委員会)と述べていたことがあり、子どもの貧困が問題化していますが、根本的対策の一つとして給食費無償化は大変意義のあるものです。しかし、まだ時期が早いなど自民、公明の反対多数で否決されました。
新空港線開発と連動したまちづくりの意見書に反対
「蒲田駅周辺のまちづくり等に関する意見書」が自民党から突然提案され、党区議団は反対しました。
提案理由は、蒲田駅舎・駅ビルが老朽化し建て替えの時期が迫っていることを理由にしていますが、そのおおもとには、新空港線整備の計画が何年たっても進んでいないので、新空港線と蒲田駅を連動させたまちづくりを進めることが、早期実現につながるという狙いです。
党区議団は、まちがきれいになることや活性化を否定するものではありません。しかし、開発が進んだ京急蒲田駅、糀谷駅周辺では、居住していた住民が4割しか戻ってきていませんし、商売をやめた方々も多数います。また、新空港線開発は、多摩川沿線の住民には便利になりません。どちらも、区民不在の不要不急の開発であり、意見書は反対です。
決算特別委員会
総括質疑――くらし・産業支援を/区営住宅の保証人廃止を求める(黒沼良光)
①空港跡地は国家戦略特区法に基づくもので、「グローバル企業が世界一活動しやすい」という安倍政権の肝入の政策に基づくもので、大田区の3000の中小企業を救う施策にはならないと質問しました。
②都営住宅入居に必要だった連帯保証人が必要なくなりました。厚労省の指摘を受け東京都が都議会の承認を受け条例を変更しました。「区も保証人をなくすべき」という質問に、大田区の担当者も承知しており、「前向きに検討する」旨の答弁がありました。
③区営施設などはどの区民に対してもなされる公のサービスであり、特別のサービスではありません。よって受益者負担という名目で特別な負担をさせてはならないもので、森ケ崎公園のサッカー場使用料に建設費も含むなど高い使用料は言語同断です。
④大田区は基本構想で人口減少を基本として計画しています。人口減少は克服課題です。待機児解消や若者のワーキングプアなどを克服することです。改善できれば特殊出生率を上げられます。大田区の姿勢は自治体としての責任放棄です。
⑤同和事業の特別扱いをやめ、廃止を求め、一般差別相談にすることを求めました。
款別質疑――区民のいのちを守るためがん検診の充実を、高すぎる国保料の引下げを(清水菊美)
がん検診の充実について、胃がんのリスクが高いピロリ菌の検査を、より多くの区民が受診できるよう要望し、がん検診を受けない区民を「健康無関心層」とせず、健康格差の改善のために誰もが費用の心配せず受診できるよう要望しました。
区の生活習慣病検診の受診率は23区内でも下位が続き、逆に医療費は1位。糖尿病腎症重症化予防事業は20人の予算に対し、実際は9人。「国保保険料が高すぎる」「窓口負担が高すぎて払えない」などの解決こそが急務と提案しました。
款別質疑――大森西保育園の複合化計画は中止すること、保育園の防災手引きの見直しを(すがや郁恵)
甚大な台風15号など、対応は各園に任されており、認可園の私立保育園では、たいへん困ったと声が出されました。子ども、保護者、保育士など保育園関係者の命を守る観点で意見をよく聞いて、防災の手引きを見直すことを求めました。また、学校はじめ公共施設の安全点検を行うよう求めました。
大森西保育園の複合化は、施設の老朽化で建て替えを口実にこらぼ大森の中に統合する計画です。結局経費削減のためであり、現在の場所で存続させるよう求めました。
款別質疑――孤立をなくすための支援強化を(福井りょうじ)
今年3月に内閣府は「生活状況に関する調査」で40歳から64歳の中高年の引きこもりが推計61万人と公表し、80代の高齢者が50代のひきこもりを支える「8050問題」が深刻さをましています。
調査の中で誰に相談 孤立をなくすための支援強化をしますかの問いに、誰にも相談しないが一番多く44%を占めています。一番身近な親が寄り添う姿勢を見せることが大切だと考え次の3点質問しました。
①大田区として中高年を含めた実態調査を行うこと。②現在、大田区が行っているよりどころ「茶話処」の拡充を求めるとともに、③親への啓発活動の強化。
なんとしても実現させるため頑張ります。
款別質疑――安心安全のために感震ブレーカーの充実を(杉山こういち)
千葉県では、台風15号による被害で大規模停電が起こり、復旧後に通電火災が発生しています。通電火災防止には、感震ブレーカーの設置が喫緊の課題です。大田区に助成による感震ブレーカー設置をするよう求めたところ、一定の所得に満たない高齢者や障害者、介護が必要な方に対して、年内に支給すると答えたことは大きな前進です。
高齢者、要支援者に感震ブレーカーを無償で支給することと共に、区民が住みやすく、防災の町づくりをさらに進めるため、全世帯、全事業所に助成を拡充することを求めました。
款別質疑――インフルエンザ予防接種助成拡充と、誰でもトイレの整備を(佐藤 伸)
毎年、流行するインフルエンザ。子育て世帯の経済的負担を軽減し、子どもの健康と命を守るために、予防・重症化を防ぐインフルエンザ予防接種へ助成を、特に2回接種が必要な子どもに大田区が行うよう求めました。
また、公園に誰もが利用できる「だれでもトイレ」を計画的に設置するよう求めました。特に利用者率が多く面積が広い公園には優先して設置計画をつくり整備を進めるよう求めました。
区民のいのちを守るため大田区の防災計画の見直しを
党区議団は10月25日、台風15・19号被害への対策等を求める緊急申し入れを行いました。
10月12~13日にかけて台風19号が猛威を振るいました。大田区内では約1万2千人が避難し、田園調布4・5丁目など浸水被害が630世帯でました。今回、各特別出張所や文化センターなどを、自主避難スペースとして開放しましたが、課題が明らかになりつつあります。
区民の声が反映される計画に
大田区では多摩川流域付近の住民に対し避難指示を発令しました。区民が危険を感じ避難場所に行ったところ、満員を理由に受け入れを断り別の避難場所に行くよう指示がありました。二度とこのようなことがないようにすべきです。
浸水被害想定に対して水害時緊急避難場所が圧倒的に足りないことや、災害時要配慮者への対応にも問題があります。
清水副区長が応対し、「まったくその通りです。避難場所が足りなかったなどの反省点はあります。現在、見直しに入っています」と答えました。
区は、これから地域防災計画の見直しを進めます。ぜひ、皆さんの声をお聞かせください。みなさんの声が反映される計画になるように頑張ります。
台風19号の区内の主な被害状況
- 人的被害-多摩川六郷大橋 中州に取り残された人を救助、田園調布5丁目孤立者16名を救助
- 田園調布4、5丁目などで浸水被害
- 建物全壊1戸、半壊240戸、一部損壊96戸
- 避難場所・自主避難スペース等への避難者53施設12,002名
(大田区発表)
羽田空港の増便 これでいいのか
国交省は来年3月29日より羽田空港において国際線を増便することを発表しました。国の提案は、飛行ルートを海に出て、海から入るという約束をやぶる、最大1日50便の増便計画です。
騒音問題や、落下物の危険性、CO2など環境問題、さらに降下角度3度を3.5度に上げて急降下で着陸することの危険性など、区民が不安や疑問に感じることを何一つ解決しないで強行しようとすることは許されません。
引き続き、羽田空港の機能強化・増便の撤回をさせるため、運動を強めていきます。
区長に来年度予算要望書を提出
党区議団は、松原区長に対して、区内各団体との懇談、実態調査で寄せられた多くの区民の声を踏まえ、433項目の予算要望書を提出しました。みなさんの要望が実現できるよう、あらゆる機会を通じてもとめていきます。(全文はホームページに掲載)