区議団ニュース 2011年11月号(No.227)―条例提案・緊急要望・意見書提出/区民の命とくらしを守る建設的提案


PDFファイル大田区議団ニュース2011年11月号(No.227)

「原子力発電に頼らない再生可能エネルギー政策に転換を求める」意見書を提出

党区議団は、第3回定例議会に、他会派の議員と共同し、14名の連名で意見書を提出しました。
この意見書は国会及び政府に対して、原発を段階的に中止し、原発をゼロにする期限を決め、同時に再生可能エネルギー政策への転換を強く求めるというものです。福島第1原発事故は、原子力発電の危険性を国民の前に事実をもって明らかにしました。現在原子力発電の技術は本質的に未完成です。世界有数の地震・津波国で集中的に建設することは危険極まりないことです。
党区議団は予め全会派に採択を呼びかけ、16名の賛同を得られましたが、自民、公明、民主などが反対して不採択になりました。

「福島原発事故による放射能汚染から子どもの健康を守る」緊急要望を提出

区長・教育長に緊急要望を提出(和田議員は決算特別委員会理事会のため欠席)

今定例会には、福島原発事故の放射能が与える子どもたちへの健康被害を心配する区民から、放射線量測定などを求める多くの陳情が出されました。
また、10月3日に馬込第二小学校で、国の基準値を大きく超える毎時0.64μSv(マイクロシーベルト)が検出されました。それを受けて党区議団は10月6日に緊急に申し入れを行い、①早急に、小中学校、幼稚園、保育園、児童館、公園など区民施設の放射線量測定を行うこと。②学校給食、保育園給食の全ての食材の放射性物質を測定すること。③入新井第一・東蒲・馬込第二小学校など、希望する子どもの尿検査を区の責任で行うことなどを要望しました。
その後最大1.01μSvが大森第四中学校で検出されるなど区内でも子どもの施設でのホットスポットが大きな問題になっています。

大森四中の現場

75歳以上医療費無料化へ

党区議団条例提案

長い間、大田区のために尽くしてこられた高齢者のみなさまの苦労に報いるとともに今後もお元気で地域社会の一員として活躍し、暮らしていただくことを目的に提案しました。
高齢者がお金の心配なく病院にいくことができ、病気の早期発見治療に役立ち、医療費の削減にもつながり、地域経済への効果も期待できます。
しかし、党区議団以外の会派は、財源の問題を理由に否決しました。
予算は年間62億円ですが、財源は約1000億円の積立金(貯金)の一部を使えば十分可能です。

党区議団から副委員長選出

今回の決算特別委員会の副委員長に党区議団の和田議員が選出されました。
区議会役職で、2007年以来の日本共産党排除の異常な議会から正常化に向けての第一歩となりました。

大型開発からくらし・営業支援の区政へ

第3回定例議会で党区議団が提案

大田区議会は、9月15日から10月12日まで第3回定例会を開きました。同時に昨年度の決算を審議する決算特別委員会を開きました。

大田区は予算編成の段階から、徹底した事業の見直しを行い75億円を削減し、高齢者祝い金の廃止、100歳以上の介護保険料助成の廃止など区民施策を後退させました。
また、経費削減を理由に「民間でできるものは民間で」と指定管理者制度導入、民間委託などを進め、区職員を削減しました。委託先では労働者が低賃金と不安定雇用で働くなど、区は自ら官製ワーキングプアを生み出し、税収増を目指す方向にも逆行しています。
一方で、財政難といいながら、300~400億円の羽田空港跡地の開発をはじめ総額1080億円の新空港線(蒲蒲線)、蒲田・大森駅周辺開発、京急蒲田・糀谷・雑色駅前再開発など多額の税金を注ぐ大規模開発を依然として促進しています。以上の理由から、党区議団は決算認定に反対しました。
党区議団は、75歳以上の医療費助成の条例提案やモノづくり緊急支援事業の再実施、特養ホーム・保育園・学童保育の増設、放射能から子どもを守る施策、少人数学級の早期実施、介護保険の改善など東日本大震災の教訓から、安心して暮らせる大田区のために積極的な提案を行いました。

福祉・営業の切捨てはやめ区民の願いに応える施策実施を

第3回定例議会では、すがや郁恵議員が代表質問で「80歳を超えてもアルバイトをしてきたけれど、もう限界」「年金だけではアパートの家賃を払えばおしまい」「震災の影響で仕事が半分に減った」など胸が痛くなる声や相談が相次いでいることを紹介。国の政治が悪いときこそ大田区が防波堤になって、区民のくらし、営業を守ることを求めました。
また、区は60園あった区立保育園を18園に縮小する新たな民営化計画を明らかにしました。民間委託では、働く職員が低賃金などの理由から継続できず、結果的に区民サービスの低下につながっています。民間委託はやめること、待機児解消のため認可保育園の増設を求めました。
大田区教育委員会は、来年度から中学生が使う歴史、公民の教科書に「育鵬社」版を採択しました。この教科書は現憲法を否定し、侵略戦争を正しい戦争だったとし、原発を推進する内容であり、採択の撤回を求めました。
他にも就学援助は前年の所得だけでなく現状にも適応させること、福島原発事故から区民住宅に避難をしている被災者が希望するだけ使用の期間延長することなどを求めました。

子育て・介護が安心の大田区を

和田正子議員は、来年度改正の介護保険で「要支援」の高齢者を保険から外すことがないように、特養ホームの待機者(1500人)に見合った増設と施設整備計画を求めました。また学童保育はつめこみをやめて増設することや正規職員の配置など改善を求めました。

区民が願う羽田空港跡地計画を

清水菊美議員は、羽田空港跡地の購入問題について質問しました。戦後の強制退去をふまえ都の責任で購入させること、5000人収容の大会議場、1・2万平方メートル国際展示場などの産業施設計画を区民が望んでいるのか、区民の願いにこたえた計画にすることを求めました。

海外訪問調査 25名・1872万円を実施

中国に続きアメリカ、ヨーロッパへの親善訪問調査が自民、公明、民主などの賛成多数で議決しました。
ヨーロッパの親善訪問調査はこれまでの「海外視察」を名前を変えて行うものです。海外視察は報告書の盗用問題の反省もなく、実施するのは23区中大田区だけです。
党区議団は、国と国との友好親善には反対しませんが、区民生活が深刻な中、緊急に行く理由もなく中止すべきと反対しました。

1人の予算 自民 公明 民主 みんな
米セーラム市・ニューヨーク市・ワシントンDC 60万円 4人 3人 1人 0人
中国北京市朝陽区・大連市 40万円 4人 2人 1人 1人
独ブレーメン・スペイン バルセロナ 80万円 7人 1人 1人 0人
合計 15人 6人 3人 1人
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