区議団ニュース 2011年7月号(No.224)―原発からすみやかな撤退を/区独自の放射線量測定実現


PDFファイル大田区議団ニュース2011年7月号(No.224)

小・中学校、保育園等で実施

区民の世論と運動で実現

「原発のすみやかな撤廃を」と署名・宣伝する党区議団(6月21日蒲田駅東口)

日本共産党区議団は、東日本大震災の発生翌日から3度にわたって区長に対し震災にかんする緊急要望を行い、原子力災害などについて正確な情報収集と独自に放射線量を測定し、区民へ的確な情報の提供することなどを求めてきました。
また6月1日(水)には教育委員会に対しても学校のプール授業にかんして放射能の測定を行うことなどを求めてきました。
6月6日には、日本共産党区議団は自ら購入した測定器で、公園などを独自に測定(右側写真)し、数値を公表しました。
このような中で、大田区は15日、独自に区内3ヶ所で放射線量の測定を行い、17日には区内全ての区立小中学校・区立保育園、一部の区立公園、区営プールの計161ヶ所について、準備が整い次第測定を開始すると発表しました。

区民からの陳情を自・公が不採択

第二回定例会には区民のみなさんから、「放射能測定に関する陳情」「原発事故を受けて子どもの安全に関する陳情」など4件の陳情が提出され、14日の都市・環境委員会で採択されました。区民の声にも押され、17日に大田区は測定を行うことを発表しましたが、本会議最終日(20日)に自民・公明は「既に実現している」などとして反対し、陳情は不採択となりました。

いのち暮らし環境守る区政へ―代表質問 藤原議員

日本共産党区議団は防災対策の抜本的見直しと区民のいのちと暮らし・暮らしを守る積極的提案を示し実現を求めました。
区長は「羽田蒲田大森駅前などを開発し国際都市を目指す」大型開発推進の立場に固執し、時代の流れに逆行する姿勢にとどまりました。
震災と原発事故を体験した区民は、開発優先でなく、国民的助け合いとともに命と防災を基本とし、やさしい環境目指す区政を求めはじめています。
安心安全の防災計画の見直し、津波対策は国や都の動向を待たず積極的に計画を進めること、また、荏原製作所跡を購入したヤマト運輸との緊急避難場所の協定について今後の動向を見て取り決めたいと答弁しました。
区議選中に公約した75歳からの医療費無料化の実現を求めましたが区長は「無料化は国が実施すべき。区は実施しない」と答弁。 中小企業対策では「経営革新緊急支援事業の継続でがんばろう」「大田区商品券四回目発行」を求めましたが、「考えていない」と区民の声を無視する答弁に終始しました。

保育園待機児ゼロへ(初質問)―福井亮二議員

「認可保育園の増設で待機児ゼロに」を求めたのは共産党区議団福井議員だけでした。現在、認可保育園2園が建設中です。
高額な認証保育所の保育料が生活を圧迫しています。0歳児の平均保育料は6万7千円です。保育料の助成の拡充を求めましたが、区は「現在の助成で軽減が図られている」との冷たい答弁。
特養ホームの待機者は一六〇〇名を超えます。特養ホームと認知症グループホームの増設を求めました。区は「民間事業者を支援する」と繰り返すだけで区の責任を果たそうとしません。
駅前駐輪場の設置を
駅前での交通事故が起きている実態などを示し、久が原・御嶽山駅前に駐輪場設置を求めました。「重要な課題として位置づけ検討していく」と答弁しました。

防災計画の抜本的見直しを―黒沼良光議員

待機者の避難先・蒲田総合病院存続を

黒沼議員の特養ホーム待機者の避難先の計画見直しの提案に「学校避難所生活が困難な場合は、福祉避難所となる。要介護者は必要な対応を行う」と答弁。
社保蒲田病院存続・充実を国に働きかけるべきとの質問に「災害対策や地域医療の水準に支障のないよう今後の推移見守る」と答弁。

原発からの撤退・放射線量測定を

「原発推進からの撤退自然エネルギー推進を国に求め、区も独自に努力すべき」との質問に「再生可能エネルギーの普及は重要。太陽光発電システム設置の補助金交付事業など普及を促進する」と答弁。
「保育園、学校など子ども関係の施設を加え実施を」には、「東工大を含め4地点で測定し、区が緊急的・補完的に東工大の協力を得て実施する」と答弁。

海外視察の名前変えて実施―海外視察が自由自在にいける?

区議会最終日20日の議会運営委員会で、区議会議員の海外視察の要綱を廃止し、親善訪問調査に変更することが、自民、公明、民主の賛成で決定しました。
海外視察は無駄遣いとの批判から、現在ほとんどの区で実施されていません。大田区では海外視察の予算を1人80万円を組んでいますが、日本共産党は中止を求めてきました。
しかし海外視察とは別にアメリカセーラム市(1人60万円)と中国北京市朝陽区(1人40万円)への親善友好訪問には自民、公明、民主はほぼ毎年のように行き、予算をほぼ全額使って親善訪問とは無関係の都市にも視察に行っていました。
今後は、無駄遣いの批判を避けるために親善訪問調査と名を変えて続けようとするものです。
傍聴者からは帰りがけに「税金の無駄遣いだ、自分の金で行け」と怒りの声も出ました。

わかばの家・大田体育館は区が責任を持って管理・運営を

第2回定例会には、利用者申し込みが多い子ども発達センターわかばの家を、一部業務委託するための予算が入っています。
委託によってサービスが拡充すると言いながら、その保証である一部業務委託後の人数や体制など具体的に示していません。区が責任を持ってさらにきめ細かく事業を拡充することが必要であり、一部業務委託に反対しました。
さらに、来年6月開館予定の大田区総合体育館について、利潤追求を目的とする民間大企業を指定管理者にする提案がありました。構成企業は住友不動産エスフォルタ(株)、(株)JTB法人東京、(株)NTTファシリティーズです。社会教育施設の設置は自治体の責務であり、指定管理者の導入は区の責務の放棄につながるとして日本共産党大田区議団は反対しました。

怒りの声殺到 国保の大幅値上げ

大田区の国民健康保険料の納入通知書が発送され、20日から大田区の窓口は、問い合わせの訪問や電話で混雑しています。
「昨年より2倍になった、年金は減っているのに!」「去年と収入は同じなのになぜあがったのか」という問い合わせなどです。
今回の値上げは、住民税方式から各種控除がなくなる所得比例に算定方式が変わったからです。
今回大幅な値上げを和らげようと2年間の軽減措置がありますが、結局ほとんど全員が値上げとなります。さらに、3年後には軽減措置がなくなり更なる値上げとなります。

・Mさんの場合
年金生活のMさん、夫婦と障害を抱える息子さん(37歳)の3人世帯です。
・前年度  9万9880円
・今年度 14万3348円
…1.44倍
・3年後(経過措置後)
18万 380円
…1.81倍
・息子さんの介護保険含む
3年後に40歳になるので
20万7387円
…2.08倍

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