区議団ニュース2020年3月号(No.281)――みなさんとの共同で新年度予算で実現へ(第1回定例会)


PDFファイル大田区議団ニュース2020年4月号(No.281)

ニュース掲載の区政報告会(4月17日)は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、会場である大田区民ホール・アプリコが使用できなくなったため、中止します。

区議会第1回定例会(2月17日から3月25日)で、新年度予算案が発表され、区民のみなさんの世論と運動、党区議団の提案で下記の事業が盛り込まれました。

  • 認可保育所の整備(12施設)等で700人の定員拡大
  • 特定不妊治療費助成事業の開始(治療ステージで5・2.5万円上限)
  • 小中学校の体育館等空調設備の整備(小学校27校、中学校6校)
  • 高等学校進学予定者に給付型奨学金の創設(3月に8万円支給)
  • 人材確保型特別免除制度の創設(区福祉関連に従事で半額免除)
  • 児童発達支援センター田園調布の整備(2021年度開設)
  • 小中学校に災害種別避難標識の設置等災害時の情報発信強化
  • 子ども向け防災ハンドブックの作成
  • 区立小学校に防災ヘルメット配備
  • 災害時要配慮者への支援にかかる備品などの拡充
  • 学校避難所の体制整備(段ボールベッドの配備等)
  • 調布地区内水解析検討、(仮称)仲六郷水防資機材センター建設工事
  • 呑川の水質改善対策の推進(東調布公園に貯留管、西蒲田に高濃度酸素水浄化施設)
  • がん対策強化・検診の拡充――大腸がん検診を自己負担無料、骨粗鬆症検診開始、眼科(緑内障等)の拡充
  • 災害時医療体制の充実
  • 感震ブレーカーの支給取付(65歳以上の高齢者、障害者で課税所得80万円以下)
  • 若年性認知症支援窓口の新規開設
  • (仮称)特別養護老人ホーム大森東(2024年度開設)
  • 給食残渣に係る食品リサイクルの推進
  • 事業継承支援事業(専門家による個人相談・セミナー実施等)

多くの問題点がある予算案

区民へ負担増と施策の削減をすすめる

受益者負担を理由に使用料値上げで8千万円の負担増

今定例会で、使用料改定についての21件の議案が出されて、「受益者負担の適正化の観点から、施設使用料を見直すため」で、8000万円の区民への負担増を予定しています。
3年前に行われ、54施設で約8割の施設使用区分で値上げとなり2100万円の区民負担増となりましたが、前回の4倍にもなります。
今後のスケジュールは、2020年度は周知期間、2021年4月1日施行となります。

施設使用料改定対象施設(利用者負担割合区分別)

区分 該当する施設
第4区分
(公費負担50%
利用者負担50%)
区民センター(萩中集会所、大森東地域センター含む)、文化センター老人いこいの家、区民活動支援施設蒲田、矢口区民センタープール◆、多文化共生推進センター、山王高齢者センター、大森東四丁目センター、子ども家庭支援センター大森、大森スポーツセンター◆、野球場◆、庭球場◆、球技場◆、サッカー場◆、弓道場・アーチェリー場◆、東糀谷防災公園多目的室◆、多摩川緑地集会室◆
第5区分
(公費負担25%
利用者負担75%)
特別出張所付属集会室(入新井、嶺町、六郷)、新井宿会館、山王会館、ライフコミュニティ西馬込、池上会館、消費者生活センター、平和の森会館◆、多摩川集会室、大田区民ホールアプリコ◆、大田文化の森◆、大田区民プラザ◆

◆は、2017年度未改定施設

受益者負担の原則は相容れない

そもそも公の施設は、地方自治法第244条で、「住民の福祉を増進する目的を持ってその利用に供するための施設」と規定されており、住民の日常生活に欠くことのできない施設として、地方自治法が設置しなければならない義務となっています。
公共施設は住民の平等・無差別という利用原則があり、よって、住民が何人も平等に利用することができるという基本点が明らかにされており、受益者負担の原則は相容れません。
また、本来税金で賄うべき建設費、人件費、減価償却など使用料計算の算定に加えており税金の2重取りになります。

公共施設の複合化で1割の施設削減計画

田園調布地区・大森西・蒲田西地区公共施設の整備、大森第四・入新井・東調布・赤松各小学校の複合化等、公共施設整備計画によるものです。
複合化により将来的には床面積1割の削減を目標にしています。国は将来の人口減少を削減の理由にしていますが、大田区は人口予測は増となりますので、削減ではなく増やすべきです。

さらに施策の削減や区民負担増

  • 介護保険で要支援者へのサービス切り
    要支援1・2のサービスが総合事業となり、サービス期間を1年間と限定しサービスを打ち切る
  • 国民健康保険料の値上げ(1人当たり平均保険料1028円増、介護納付金1222円増)

新空港線など大規模開発推進する計画


新空港線「蒲蒲線」は、半ば破綻しているにもかかわらず、今年度末に更に10億円積立で、合計68億円余に。まちづくりと一体にすすめようとしています。
羽田空港跡地における成長戦略拠点の形成(9億4883万6千円)、蒲田駅周辺地区の整備(4億8623万8千円)、大森駅地区周辺の整備(1億31万3千円)など、再開発をすすめています。

党区議団は対案示し奮闘――3つの条例案を提案

  • 費用弁償を実費支給へ
  • 精神障害者2級手当の新設と拡充
  • 就学援助金支給の拡充(生活保護基準の1・2倍から1・3倍へ拡充)

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症対策にかかわる緊急要望

党区議団は3月2日、松原区長・小黒教育長に対し、経済対策や小中学校休校への対応など11項目の要望を行いました(全文はホームページに掲載)。

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