第2回定例会代表質問(速報)―清水議員(6月13日)



(映像は大田区議会ホームページより:52分)

【清水議員】
日本共産党区議団の清水菊美でございます。日本共産党区議団は、区議会議員選挙で掲げた公約実現に全力を挙げてまいります。本日は日本共産党区議団を代表して質問を行います。

平和都市宣言を掲げている大田区が、核兵器の無い世界を目指すことについて

【清水議員】
まず初めに、アメリカ合衆国トランプ大統領が2月に行った臨界前核実験について、日本政府は5月27日の記者会見で、2月の実験を包括的核実験禁止条約で禁止されている核爆発を伴うものではないと問題視しない考えを示しました。日本共産党は、両国の態度に対して、被爆地広島、長崎から、そして日本中から非難の声が上がっている中、断固この実験に強く抗議します。
実験は核不拡散条約第6条に明記されている核軍縮義務に反し、今、核兵器禁止条約の早期発効を求める大きな国際社会の流れが起こっている中で、重大な挑戦です。アメリカみずからが核兵器の近代化と強化を公然と進めることは、朝鮮半島の非核を目指す今後の交渉にも悪影響を与えるものです。
松原区長の加盟している平和首長会議も、5月27日、「再び核実験を行ったことは、貴国が今後も核兵器を持ち続ける意思を表したものである。被爆国をはじめ、核兵器廃絶を求める多くの人々の願いに背く行為であり、断じて許すことはできない。改めて世界7700を超える都市が加盟する平和首長会議を代表して厳重に抗議する」と抗議文を送付しました。
多くの自治体で首長も抗議を上げています。東京都では国分寺市、三鷹市、武蔵野市、中野区、板橋区などです。板橋区長は、「57万板橋区民を代表して、これ以上いかなる核実験も行うことのないように」と、5月28日、恒久平和を求める要請書を提出しています。北朝鮮の核実験には、松原区長は2017年9月4日に抗議声明を出しています。
●伺います。大田区は平和都市宣言をし、核兵器のない世界を目指すと宣言しています。大田区長として、アメリカに抗議し、「唯一の戦争被爆国の首相としてアメリカの臨界前核実験に抗議すべき」と国に意見を上げることを求めます。お答えください。

【松原区長】
(次の質問とあわせて答弁)

【清水議員】
5月に行われたNPT会議では、日本からも被爆者がまさに命がけで参加され、悲惨な被爆の実態を訴え、亡くなられた方々一人ひとりに大事な人生があったこと、今もなお後遺症に苦しめられていることなどを訴えました。
核兵器を持たない多くの国々は、核兵器の非人道性に言及した過去の再検討会議の合意を遵守し、核兵器禁止条約を多くの国が支持していることなどを合意文書に盛り込むよう主張しましたが、アメリカなど核兵器を持つ国は、世界の厳しい安全保障情勢を無視したものだと判断し、合意文書を採択できないまま会合は閉会しました。
現在、核兵器のない世界を目指す被爆者国際署名は、「被爆者の私たちがいられる時間は長くない。被爆者が生きている間に何としても核兵器のない世界を」と運動が広がり、940万人を超え、来年までには数億集める目標に向けて進んでいます。大田区民である被爆者のNさんは、生きているうちに何としてもと高齢で体調が悪い中でも署名を集める活動に奮闘しています。
●松原区長は平和首長会議のメンバーであり、大田区の区長として国際署名に署名することを求めます。お答えください。

【松原区長】
まず、アメリカの核実験に関すること及び核兵器廃絶国際署名に関することについてでございます。区は昭和59年、世界の恒久平和と人類の永遠の繁栄を願い、平和都市宣言をいたしました。この宣言におきましては、「平和という人類共通の願いをこめて、大田区は平和憲法を擁護し、核兵器のない平和都市であることを宣言する」として、核兵器のない平和についてうたっております。この宣言にのっとり、平和都市実現に向けて着実に歩みを進めるため、これまでも平和都市宣言記念事業「花火の祭典」をはじめ様々な事業に取り組んでまいりました。こうした平和関連事業を着実に取り組むことで、核兵器のない平和都市を実現する基礎自治体としての責務を果たしてまいりたいと思います。

高齢者・子育て世帯・中小企業を直撃する消費税増税中止について

【清水議員】
次の質問は、消費税増税が弱い立場である高齢者や子育て世代、また、大田区産業経済の肝である中小企業に与える影響について伺います。
まず初めに、高齢者への影響についてです。先日、80代のひとり暮らしの女性がみずから命を絶ちました。結婚はされておらず子どもはいない。働き続け、ある程度の貯金も持っていたようですが、年金は国民年金のみで、貯金を崩して暮らし続けていたようです。その貯金が尽きて、体の具合が悪くても病院に行かず、生活保護の相談や、ひとり暮らしの高齢者支援も何一つ活用せず、20年近く家賃の滞納もなく暮らし続けた、きれいに片づけられたアパートの部屋で、人生をみずから断ってしまいました。冷蔵庫には食べるものがほとんどなかったそうです。なぜ誰にも相談しなかったのでしょうか。国の世話になるのは悪いことだと思っていたのでしょうか。今となったら聞くことはできませんが、あまりにも悲しい出来事でした。大田区政がこの方の命を救うことができなかったのです。氷山の一角と言えるのではないでしょうか。区長は高齢者が最も住みやすい区にしていくと高齢者施策を進めていますが、国は70歳から74歳の窓口医療費を2割に引き上げ、75歳以上の後期高齢者医療保険料の軽減措置を廃止し、区内では約3万人が影響を受けるとされています。さらに、年金は4%減へまたまた値下げ。先日、国会で金融庁が、厚生年金でも月5万5000円足りない、65歳で2000万円貯金を持っていないと暮らせないと認めたことが明らかになりました。貯金ゼロ世帯が3割を超えていると言われているのに、「何を言っているのか。100年安心と言ったではないか」の怒りの声がまちにはあふれております。
日本共産党区議団が行った区政アンケート調査でも、消費税10%への増税反対は63.5%、「早くお迎えに来てほしい。高齢者は長生きするなと言われているようだ。膝や腰が痛い。働きたくても働けない、雇ってくれない」、こんな声が高齢者から聞かれております。世論調査でも、消費税増税になったら「食費を減らす」と答えた方が6割を超えています。消費税増税は高齢者の生きる尊厳も命も脅かすおそれがあります。
次に、子育て世代に及ぼす消費税増税についてです。大田区子ども・子育て支援事業計画策定に向けたアンケート調査を見ましたら、世帯収入が減っている、教育費の負担が家計を圧迫している、一時保育の料金が高くて預けられないなどの経済的支援を増やしてほしいという自由記述がたくさん見られました。国は幼児教育の無償化を消費税増税とセットで行おうとしていますが、年齢や保護者の所得によって無償化にならず、何よりも出費がかさむ子育て世代を直撃する増税と引きかえで無償化というやり方は大問題です。
区内中小企業への消費税増税の影響についてです。区長は、「景気は緩やかに上向いている」と先ほども発言されておりますが、政府自身もついに国内の景気が落ち込みの局面に入ったことを認めました。内閣府は景気判断を「足踏み」から「下方への局面変化」に引き下げました。増税を強行すれば景気をますます悪化させます。2018年の平均実質賃金382万円で、2013年平均に比べて年収で10万円以上も低下したままです。その結果、消費の落ち込みが長期に続いています。2人世帯で月2万円も消費を切り詰めている状況です。
8%、10%の複数税率の導入の混乱も避けられません。事業者にとって帳簿などの膨大な実務が押しつけられます。インボイス制度が導入されることへの不安も広がっています。インボイス制度が導入されると、免税業者からの仕入れなどについて消費税課税仕入れができなくなるおそれがあり、中小業者の経営はますます厳しくなります。
区内の製造業、工場を訪問すると、5月は月の半分以上休んでいた、仕事が来ない、アメリカと中国の貿易戦争の影響がもろに来ている、自動車関連は厳しい、単価をたたかれている、周りで次々廃業し、大田区の力である仕事回しができなくなるのではなどの話が聞かれます。
商店街では個店の廃業が続き、大手チェーン店のコンビニや居酒屋が増え続けています。何とか頑張っていた個店では、「消費税増税になったらやっていけない。10月になったら店を畳む」、この声があふれております。消費のさらなる冷え込みで客離れも予想され、売り上げの減少は必然です。倒産、廃業が増加することは避けられません。消費税増税分が大企業の減税に消え、法人3税、所得税よりも消費税が増大するという事態になっています。
国は低所得者対策としてプレミアム商品券、1回限り5000円分、9か月間のポイント還元などを行おうとしております。高級洋服店で仕立てた数十万のスーツにはポイントがつくが、大手量販店で買った安いスーツにはポイントがつかない。複数税率とセットになると、買う店、買う場所、買い方によって税率が5段階になるなど、混乱に拍車がかかることになります。低所得者に負担が大きいから対策をするというのであるならば、消費税を増税しないことです。
低所得者に負担が大きいから対策をするというのであるなら増税しない事です。
●消費税は1989年から導入され、増税を繰り返してきましたが、本年10月からの10%への増税は、極めて景気悪化の中での増税です。区長は、このような状況の中での消費税増税が、特に高齢者、子育て世代、中小企業への影響、これをどのように考えておられるのか、お答えください。

【松原区長】
次に、消費税について増税の影響に関する質問でございますが、今後、少子高齢化の進展に伴い、生産年齢人口比率の減少が予測される一方で、扶助費が増加し、さらなる財政負担の増加が見込まれております。安定した社会保障制度を構築するためには、財源確保は重要な課題であります。社会保障制度改革推進法は、国民が広く受益する社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、社会保障給付に要する経費に係る主要な財源は、消費税及び地方消費税の収入を充てると定めております。社会保障と税の一体改革による社会保障の充実と安定化は、皆で支え合い、誰もが安心して生活できる持続可能な社会の実現に寄与するものであり、その仕組みの中で消費税は重要な財源であると考えております。

【清水議員】
日本共産党は、消費税に頼らない別の道、大企業に中小企業並みの法人課税、大株主優遇をただす、米軍への思いやり予算などの廃止で、暮らしに希望が持てる政治への切りかえ、8時間働けばまともに暮らせる社会の実現、お金の心配なく子育て教育が受けられる社会へ、暮らしを支える安心の社会保障に、を提案しております。
●伺います。区長は大田区民の代表として、国へ消費税増税の中止を求めるべきです。お答えください。

【松原区長】
次に、消費税増税の実施に関するご質問でございますが、国は、消費税率引き上げによる増収により、高齢者も若者も安心できる全世代型の社会保障制度へと大きく転換し、同時に、財政健全化も確実に進めるとしております。また、国は、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応するとしております。具体的には、中小小売業等に関する消費者へのポイント還元支援、商店街の活性化のための対策、すまい給付金や次世代住宅ポイント制度による住宅購入者等への支援等の各種施策を講じるとしております。区は、これらの国の動きに基づき、非課税者、子育て世帯向けのプレミアム付き商品券を発行し、消費に与える影響を緩和するとともに、地域における景気の下支えに取り組んでまいります。引き続き、消費税引き上げ前後の景気動向に注視しながら、区民の皆様の暮らしを第一に考えた区政運営を行ってまいります。

区民の暮らしに希望を与える区財政運営について

【清水議員】
次に、都政新報「改選11区長に聞く」で、「区政は区民のためにあると改めて実感した。初心に返り、区民に奉仕する行政の長として、しっかり職務に当たりたい」、この松原区長の記事の「改めて」と「初心に返る」にはやや驚きましたが、その立場に立つのであるならば、地方自治の本来のあり方に立ち、区民の暮らしに希望を与える区財政運営の転換が求められます。
基金について伺います。松原区長の区長選挙における公報で、主な実績成果の第1番目に、基金を貯金として、2007年度末751億円が2018年度末見込みで1128億円と増加してきたことを成果と誇っています。しかし、この基金の増額は区民の犠牲の上にあります。2017年度決算で見ますと、保育料、学校給食費、公共施設の使用料の値上げで約5億円の区民負担が増えました。さらに、国保の値上げの負担増もありました。しかし、新空港線積立基金約20億円を増やし、約100億円以上使い残しています。区民の負担が増えて基金を増やし、さらに使い道は区長が道半ばと言っている新空港線計画、羽田空港跡地計画、それにまつわる蒲田、大森などの駅前開発のまちづくりなど大規模開発となっています。
その中で新空港線計画について、区長は、月刊誌「おとなりさん」のインタビューで、「東京西北部のアクセスがよくなる。空港への直接路線になる。首都直下型地震のような大地震が起きたときに複数の経路があるのが大事。蒲田のまちも変わる」と述べられております。大田区観光マーケティング調査にあるように、羽田空港国際ターミナルでの調査で、外国人観光客は、大田区に1か所だけ立ち寄った人は2割、残り8割は立ち寄っていない。日本人観光客では95%が大田区に立ち寄らないという結果がありました。大田区は素通り、また、民泊は増えても客は素泊まり、まちには大きなスーツケースを引く音がガラガラと響き通り過ぎていくだけ、地域経済の活性化につながっていません。さらに、防災対策とまちづくりと言っていますが、同じように説明して多額の税金を投入してきた京急蒲田、京急糀谷駅前開発の事例を見るならば、まちがきれいで安全になったかのように見えますが、人通りは少なく、タクシー乗り場にタクシーはとまっておらず、駅前ビルに入っている店の多くはチェーン店です。区民の税金がゼネコン、不動産デベロッパーなど大企業のもうけになっています。このようなまちづくりではなく、本当にまちが元気になるのは、そこに住み暮らす区民が元気になることです。
区長は、「新空港線の整備はハードルが少なくない。実現に時間がかかるなどの難点があるが、都に強く働きかけて整備に道筋をつけたい」と語っています。しかし、党区議団が委員会等で計画の進捗状況を質問しても、水面下の話として答弁せず、いまだ区民に説明はありません。新空港線整備促進区民協議会は3年連続開かれていません。いつまで水面下が続くのでしょうか。水面下で区民に説明できないのに基金だけを増やしていくことが自治体のすべきことでしょうか。
●区長が区長選挙の公報で掲げなかった新空港線は、区民のためではなく東急電鉄のためのものです。区民の利便性より、埼玉、池袋、渋谷方面からの空港への客の輸送に重点を置き、さらに、いつできるかわからない事業です。新空港線は白紙撤回し、区民の負担増、犠牲により積み立てた新空港線積立金58億円を区民の暮らし、福祉の充実のために使うことを求めます。お答えください。

【松原区長】
次に、財政運営に関してのご質問でございますが、公共施設やインフラの更新などのハード面やソフト面では、少子化対策や超高齢化社会への対応など、区民の暮らしを充実する取り組みをこれまでも進めてまいりました。また、幼児教育・保育の無償化に伴う対応、児童相談所の開設準備などの新たな課題にも対応していく必要があります。新空港線の整備につきましては、長年の区政課題であり、関係者合意に向けた重要な局面を迎えております。新空港線整備資金積立基金は、後年度における財政負担の軽減を図るために、工事着手時期を見据えて、準備資金に見合う基金を引き続き積み立てていく必要があると考えております。今後も、行政需要を適切に見込み、目的に応じた基金への積み立てを財源確保の一つとして、こうした基金の有効活用を図ることで、福祉の充実をはじめとした区政課題に迅速かつ的確に対応できる行財政運営を進めてまいります。

【清水議員】
羽田空港跡地第1ゾーン開発事業について、区長は、「強制退去から始まって、騒音などで悩まされたわけですから、そこにつくる施設、新産業創造・発信拠点を仕上げるのが任務だ」と語っています。跡地計画は、既に昨年、165億円が羽田空港対策積立金を取り崩して国有地5.9ヘクタールを区は購入して、平米単価600円で、50年定期借地で鹿島建設を中心とした羽田みらい開発株式会社に事業運営を任せています。羽田空港跡地は、グローバル企業に利益を与えるため、総理大臣のトップダウンであらゆる規制を取り払うという国家戦略特区構想で進められ、区民の憩いのための緑地公園の計画から大企業がもうけを生み出すための計画に大きく変わってしまいました。そして、建設される産業交流支援センター内4000平米を借りて、国内外からの企業が大田区内製造業に仕事を回すための事業を委託することを大田区がかかわる理由としています。平米単価6000円、賃料は月2400万円、年2億8800万円を羽田みらい開発株式会社に支払うことになります。
区内中小企業への波及効果の見込みや、100平米、200平米、合わせて30ブースを借りる企業を探すなどの調査のために、本年度予算に8000万円の予算を組み、調査を民間企業に委託しています。借り手がつかず、ブースに空きができたら、マッチングのためにと区が負担しかねません。柔軟な対応という名目で転貸の可能性も出てきました。区内中小企業製造業の後押しにつながるのか今は全く未知数ですが、既に区民の税金が使われております。
●伺います。区は、羽田空港跡地第1ゾーン、産業交流支援センター内の4000平米の活用を、区内中小企業のためと区内への経済効果を見込んで、予測される賃料約3億円を今後毎年計上する予定ですが、そのようなことができるならば、今、苦労に苦労を重ねて事業を行っている区内中小企業への直接支援を行うことを求めます。日本共産党区議団が提案してきた家賃や機械リース、さらに事業活性化のための直接支援、後継者対策、新製品開発等の抜本的な拡充ができるはずです。「今、具体的な直接支援をしなければ、大田区のものづくりが途絶えてしまう」との中小企業の声に応えることを求めます。お答えください。

【松原区長】
次に、区が跡地で借り受けるための賃料と同額を、今、区内中小企業へ直接支援することを求めるとのご質問でございますが、現在、区におきましては、跡地第1ゾーン第一期事業の完成後の状況を見据えて、国内や海外の事業者から区内企業への発注を促すための取り組みや、多様な発注案件に区内企業が対応できるような仕組みづくりに向け施策を進めております。区では、このように区内産業活性化のための事業を計画的に進め、予算を執行させていただいております。
議員お話しの直接支援を求めることについてですが、区では、投じた支援がより高い効果を上げられるような施策を考え、実行してまいります。企業への直接支援による効果は、即効性が見込める反面、持続性や拡散性の観点からしますと、効果が高いと見込むことは難しいと考えております。区といたしましては、ビジネスチャンスを生み出す環境整備や機能面での強化を図る施策を講じることで、区内中小企業の取引機会の拡大に寄与することができるため、跡地第1ゾーン第一期事業で区が活用するスペースは、より多くの区内中小企業により多くの取引機会の提供を可能とすることを目指し、現在、開設準備作業を進めております。こうしたことから、議員お話しの賃料分について直接支援として執行する考えはございません。

【清水議員】
日本共産党区議団は、区民のための特定目的基金は必要だと考えます。羽田空港の対策と名がついた基金への区民の期待は、羽田空港が騒音対策のために沖合に移転した後の広大な跡地の活用を期待していたからでした。しかし、区民の憩いの場になる計画は大きく変わり、当初の予定200ヘクタールが現在ではわずか2ヘクタールの多目的広場となりました。
●人も物も大量に羽田空港に集まり、交通量は増大し、交通事故も増えています。騒音、大気汚染等、現在の空港周辺の環境は大きく変わり、悪化しています。国が騒音対策の施策を次々と打ち切っている中、羽田空港周辺の環境対策を区が独自で行ってほしいと周辺住民の願いがございます。残り9億円余となった羽田空港対策基金を環境対策のために、区民のために使う提案をいたします。お答えください。

【松原区長】
次に、羽田空港周辺の騒音対策や環境対策のための羽田空港対策積立基金の活用に関するご質問でございますが、空港周辺の環境整備について、国が行ってきた騒音対策の中には、対策が進められ、また航空機等の技術的な進展により見直されたことはございますが、一方的に打ち切られたものはないと理解しております。空港周辺の騒音対策や環境対策は国の航空政策にかかわることから、国の責任において実施していくものです。したがって、基金を活用して区が取り組むことは考えておりません。騒音対策や環境対策は、空港周辺地域にとってその影響が懸念されるため、区としては、これまで羽田空港機能強化提案に関するものも含め、それらの対策について、様々な機会を捉え国に要望してまいりました。今後も、騒音対策や環境対策の課題について確実に取り組むよう、空港を抱える自治体として国に対し強く求めてまいります。

大津市の事故を受けて、子どもの命と安全を守る区の対応について

【清水議員】
次に、幼稚園、保育園等の子どもを交通事故から守るための緊急的な取り組みについて伺います。
滋賀県大津市で保育所の子どもたちと保育士が無謀な運転によって交通事故に巻き込まれ、園児など16名が死傷し、2名の2歳園児が亡くなるという悲惨な事故が起きました。日本共産党区議団は、6月10日に保育園等の園外活動の安全対策に関する緊急申し入れをし、関係各部が協力して連携して対策に取り組むことを区長に要望しております。
この問題については、5月21日、警視庁交通部交通規制課長より、「子どもを交通事故から守るための緊急的な取組みへの協力依頼について」を東京都福祉保健局少子社会対策部長宛てに発令しています。幼稚園及び保育所から交通安全対策について相談があったときは、警察、道路管理者及び関係者と合同点検を行い、交通安全対策を実施すること、お散歩コース、通園コースその他園児の外出に係る経路についての実態を把握し記録化すること、また、行政機関は、幼稚園、保育所周辺の道路において危険箇所を把握した場合は、警察署に対して相談すること、警察署が幼稚園、保育所等々に対して合同点検の参加を依頼した場合は、可能な範囲で協力するというものです。
さらに、5月22日、東京都は東京都民間保育協議会にて、「危険箇所を把握したら管轄の警察署へ合同点検の依頼をするよう、また、自治体からも連絡があります」と報告しています。これを受けて、保育園が6月5日に問い合わせたところ、6月7日にメールで、「危険がある場所を把握した際は管轄警察へ連絡をお願いします。また、地域会議等を通じて区立拠点園へも連絡を」とお知らせが届いたということです。当初の大田区の対応は東京都の通知の情報提供にとどまり、実際の現場の散歩に行く公園の周辺道路が大型車両の通行が多い、信号をつけてほしい、保育園の前の道路に横断歩道をつけてほしい、お散歩の途中の道路にガードレールが欲しい、そんな要望があるが、どうしたらよいかの声に十分に応えていたのか、対応の遅さはゆがめません。足立区の例ですが、足立区は事故から2週間後、日々の散歩時に危険と感じている箇所の把握を行うために、各施設に地図へのプロット、具体的な記載等の危険箇所調査を行っています。
●伺います。大田区の子どもの命、安全を守る立場で、積極的に幼稚園、保育所等の通園、散歩、外出に係る経路の危険箇所の把握に努め、相談があった場合は合同点検を行い、危険な場所には安全対策を行うことを求めます。お答えください。

【松原区長】
次に、幼稚園、保育所の通園、散歩等の経路の安全点検についてのご質問ですが、これまで幼稚園、保育園では、交通上の危険箇所について、警察に連絡をするなど連携して子どもの安全確保に取り組んでまいりました。今回の大津市の事件を受けて、警視庁からは、改めて本年5月21日付で区及び教育委員会に「子どもを交通事故から守るための緊急的な取組みへの協力依頼について」が通知されております。本通知は、子どもが通行する道路において、交通安全上の危険がある場所を把握した場合に、管轄警察署に連絡すること、保育所等周辺道路の交通安全上の危険箇所を把握するため、管轄警察署から要請があった場合には合同点検に協力することの2点を要請する内容です。区では、これを受け、区立保育園において経路の安全点検を実施するとともに、私立の保育園及び幼稚園にも改善が必要な箇所を区に報告するよう求めております。今後は区で集約した内容を管轄警察署に通知し、要請に応じて合同点検に協力してまいります。

【清水議員】
日本共産党区議団は、緊急に待機児解消のためにと公立を含む認可保育園の大幅な増設を要望し、そのために保育士の処遇改善を急ぐことを求めてまいりました。しかし、この課題は、今、安全対策にとってもさらに重要な問題となってまいりました。消費税増税とセットの幼児教育の無償化においては、保育士配置基準を満たさない無認可保育所や企業型保育所なども給付対象となっているため、保育の質が心配をされております。
●保育は子どもを中心にして、保育園で働く全ての職員の連携がなければできません。現在の大田区保育士応援手当については常勤保育士のみとなっております。保育士応援手当は保育労働者全員を対象とすることを求めます。お答えください。

【松原区長】
次に、保育士応援手当についてのご質問ですが、本区の保育士応援手当は、保育士の処遇改善を図るとともに、保育士の方に一つの保育所で長く働いていただくことで保育の質の向上を図ることを目的としているため、常勤保育士のみを対象としております。また、職種を保育士に限定しているのは、保育士の給与水準が低いとの指摘に加え、開設に当たり一時期に大量の人材が必要となることや、職務の特性として早朝や夜間のシフト勤務があること等、確保が極めて難しく、特別な施策が必要であると判断したためです。民間事業所の勤労者の給与は、本来、各事業者が負担すべきものであり、保育士応援手当は例外的な措置であるため、拡大すべきではないと考えております。

命と健康を守る国民健康保険制度について

【清水議員】
次に、命と健康を守る国民健康保険制度について伺います。本日13日、区は国保料の通知を対象者に発送することとなっております。
先日は連合審査会で日本共産党区議団が、保険料の滞納は区民のSOSとして捉えて対応すること、脅迫まがいの督促、預貯金、生命保険、売掛金まで差し押さえするというようなことはやめること、また、換価の猶予の広報と実施、これらを強く要望しております。
国民健康保険制度においては、高過ぎる保険料、滞納によって保険証がなく医療にかかれない、また、国保料を払うために治療を我慢して病状が悪化という事例が増えているなど、本末転倒な事態も問題になっています。国民健康保険特定健診の受診率を上げることが、早期発見、早期治療で命と健康を守り、区民の幸せにつながり、医療費を下げることにつながっておりますが、今、大田区の受診率は、第二次プラン数値目標50%に対し36.9%、特定保健指導受診率は目標21.0%に対し11.0%となっており、未到達です。23区で最も低い受診率が続き、なかなか上げることができていません。区が策定したおおた健康プラン(第三次)では、大田区国保被保険者の生活習慣病有病率は23区で1位であり、高血圧、脂質異常、糖尿病が高い、発症や重症化を防ぐ取り組みが必要で、受診率を上げるために健診の効果の周知の徹底と、未受診者に個別勧奨を実施するとなっております。
葛飾区は、受診率は23区で最も高いほうですが、さらに受診率60%を目指して、特定健診実施計画を策定するに当たり、詳細なアンケート調査を行い、現状の分析と未受診者への対応を進めており、生活習慣病の悪化を防ぐ立場を鮮明にしています。
私は病院で管理栄養士として、糖尿病や高血圧、高脂血症などの食事療法や運動療法、病院、診療所の食事の仕事をしてきました。命は平等のはずですが、金の切れ目が命の切れ目の例も多く見てきました。
町工場や商店の事業主、ひとり親方、日雇い、非正規、派遣労働者は、具合が悪くても仕事を休めず、健診が必要なことはわかっていても病院にはなかなか行けません。病気がわかるのを恐れている人もいます。
ようやく健診を受けて病気が発見されても、自覚症状がなければ時間をとって指導を受けるのはさらに困難です。食事、飲酒、運動、働き方などの生活習慣を見直す必要がありますが、生活習慣を変えることは人生を変えるに等しく、並大抵のことではありません。
自覚症状がないからと何年も健診や医療を受けないでいると重症化し、脳・心血管疾患、神経障害、失明、腎障害などの合併症が命にかかわり、障害を受ける可能性があります。
区は、健診受診者数、指導件数を増やすという数を追うだけでなく、一人ひとりの生活に寄り添い、なぜ健診や指導は受けないのかを検討し、健康意識が低いことを理由にせず、健康で安心して暮らせる施策を進めることが重要な課題と取り組んでください。
●伺います。国保加入者の国民健康保険特定健診の受診率と指導率を上げる課題を明確にすること、そのためにも充実したアンケート調査を継続し、はがきだけでなく電話の勧奨を徹底するなど、具体的な対策をすべきです。お答えください。

【松原区長】
まず、国民健康保険者の特定健診、特定保健指導についてです。区民お一人おひとりが健康に暮らせるまちをつくっていくことは区政の大きな目標の一つであります。生活習慣病対策として、特定健診、特定保健指導は重要な事業であり、まずは特定健診の受診率向上が喫緊の課題であります。区は、これまでもアンケートや電話勧奨など様々な機会を捉え、受診しない理由などの実態把握に努め、また効果的な勧奨方法を探ってまいりました。未受診の方の中には、人間ドックなど他の健診を受けていることを理由としている方が一定数いることから、特定健診にかわる方法として、平成29年度から人間ドック受診助成事業を行っております。また、未受診者のうち約6割近くの方に通院歴があることから、昨年度からはかかりつけ医の検査データを特定健診に活用できるご案内もしております。今後も、未受診者の声をお聞きするとともに、区内医療機関団体とも連携し、特定健診、特定保健指導の受診率、実施率の向上に努め、被保険者の皆様の健康増進に取り組んでまいります。

【清水議員】
また、安倍政権は、2018年度から始まった国保の都道府県化で、公費繰り入れの削減、廃止による大幅連続値上げを迫る仕掛けをつくっています。独自に努力する市町村に努力をやめさせようとしています。大田区は国の施策に忠実に沿って、一般会計から国保会計への繰り入れを減額し、毎年保険料を値上げしています。党区議団の保険料値下げのために繰り入れを増額する提案に対して、「国保に税金を多く投入することは、サラリーマン等の他の保険の区民との公平性に反する」との答弁を繰り返していますが、国保には雇用主がなく、その分を公的に支援することこそ公平です。値上げを正当化する言い逃れはやめて、高過ぎる保険料を引き下げ、大田区長は自治の尊重、住民の福祉の向上が本旨という立場に立つべきです。国保は助け合いではありません。国民の健康保持を目的とする社会保障の制度であるということを、1959年、新国保法で明記しています。しかしながら、国は、国庫支出金を1980年度57.5%だったものを現在20%まで引き下げており、国保財政難の真の原因がここにあります。このままでは国保制度は続けられません。全国知事会を含む地方6団体は、国庫負担割合の引き上げを国の責任と負担で行うこと、特に低所得者層に対する負担軽減策の拡充強化、子ども医療費助成に係る減額措置などの廃止、子どもに係る均等割保険料を軽減する支援制度の創設などを国に強く要望しています。日本共産党は、これらの要望を受け、財源を示し、公費1兆円の投入を政策に掲げております。
●区民の実態を見るならば、改めて、区長は持続可能な国保制度のために国に公費1兆円の投入を求め、一般会計からの繰り入れの削減をやめて、引き続き続けるよう求めます。お答えください。

【松原区長】
次に、法定外繰り入れの継続についてのご質問ですが、国民皆保険制度を将来にわたって堅持していくため、昨年度、国民健康保険制度改革が行われました。この制度改革では、一般会計から多額の繰り入れなどにより維持してきた区市町村の国民健康保険の構造的な課題に対し、財政赤字に見合う新たな公費拡充を行うことで、法定外の繰り入れは解消される仕組みとなることから、計画的に削減、解消すべきものとされております。一般会計から国民健康保険特別会計に法定外の繰り入れを行うことは、給付と負担の関係が不明確になるほか、国民健康保険以外の医療保険制度に加入している方に対して、結果として負担を強いることになります。このように、新しい制度の趣旨や他の医療保険の加入者との公平性の観点からも、国民健康保険の運営に多額の法定外の繰り入れを将来にわたり継続していくことは困難であると考えております。
なお、特別区長会では、かねてから全国市長会を通じて、保険者へのさらなる財政支援と被保険者の保険料負担軽減策を国に要望しております。国民健康保険料の負担軽減のあり方については、制度の趣旨を踏まえ、都内保険料水準の統一を将来的な方向性としている23区の中で対応してまいります。

【清水議員】
さらに、国保加入者の中でも多子世帯は、子ども一人ひとりに係る均等割の負担が1人当たり5万2200円と大変重く、子ども2人、4人世帯では所得の1割以上にもなります。所得に合った額とは到底言えません。あまりにもひどいこの人頭税のような均等割を減免する動きが、今、全国に広がっております。都内では昭島市、東大和市、清瀬市、武蔵村山市等で実現しています。市町村の長が特別の事情がある場合において減額を必要と認める者に限り、減免することができるという地方税法717条の規定で、税負担に対する減免を行う制度を導入してきています。
区は、均等割7割、5割、2割の減額を約4割弱の世帯に行っているとして、多子世帯の均等割減免に踏み出そうとしていませんが、それでも滞納世帯は増加し、約3割を超え、年々増加し、命と暮らしを脅かしています。
大田区で第1子目から全額減免にしても、かかる費用は最大で約5億8000万円です。
●大田区においても区長の判断で均等割の減免が実施できます。国民健康保険料の負担増から子育て世代を救うことを求めます。待ったなしの事態であり、国保被保険者の誰もが安心して暮らせる大田区にするために、一刻も早く改善をしなくてはなりません。お答えください。

【松原区長】
次に、国民健康保険料の子どもの均等額減免についてのご質問ですが、国民健康保険の均等割保険料は、制度から等しく利益を受けることに対する応益分としてご負担いただいております。一方、保険給付に必要な財源は、給付と負担の公平性の観点から、国などの公費と国民健康保険加入者の皆様にご負担いただく保険料で賄うことになっております。昨年度から国民健康保険制度改革により都道府県が財政運営の責任主体となり、都道府県単位で国保加入者を支え合う仕組みに変わりました。23区では、将来的な方向性に沿って段階的に移行すべく23区統一で対応するとして、保険料率など共通基準として定め、原則この共通基準に合わせるという統一保険料方式により運用しています。23区の国民健康保険料は、特別区共通基準に基づき、所得割と均等割の賦課割合を58対42と均等割を低く抑えて、所得の低い方の負担を配慮したものとなっております。また、国民健康保険料の低所得者対策として、前年の所得が一定基準以下の世帯は、均等割保険料の金額から7割、5割、2割を軽減しております。また、災害その他特別の事情により生活が著しく困難となるなど経済的事情のある世帯には、保険料減免制度が設けられております。ご質問の均等割保険料の減免につきましては、国民健康保険以外の医療保険に加入している方との負担の公平性からも、国として取り組むべきものと考えております。なお、特別区長会では、全国市長会を通じ、子育て世帯の負担軽減を図るため、子どもに係る均等割保険料を軽減する支援制度を創設することについて、国に要望をしているところでございます。

小中学校体育館のエアコンの早期設置について

【清水議員】
最後に、全小中学校体育館のエアコン設置計画について伺います。
区は、全校に設置すると言いながら、当初予算で小学校4校、補正予算に中学校4校分のみの計上となっております。他区のように全校設置の計画がなぜ出せないのかの我が党の質問に対し、区は、「学校の行事等で工事がしにくい。大田区は学校数が多い」と答弁されています。全校調査をしたとの報告はありましたが、今なお今後の工事の計画も発表されておりません。「我が子の通う学校はいつになったらエアコンがつくのか、いつまで待てばよいのか、その間に熱中症にかかってしまったらどうするのか、命がかかっているということを学校や区はわかってくれているのだろうか」という声が保護者から出ております。つけられた学校とつかない学校の格差が心配されています。5月から6月にかけて、区内各校で運動会が行われており、昼食時に体育館を開放している学校でのことですが、室内温度が30度を超えていて、「早くエアコンをつけてほしい」という声がそこにいた多くの方々から上がったそうです。
また、千葉県、茨城県を震源地とする地震が多発しており、首都直下型地震の発生、大規模災害が心配される中、災害時の避難所となる小中学校のエアコン設置は周辺住民の切実な要望となっております。大田区は、過去には全教室のクーラー設置や全校の耐震補強工事など、区を挙げて短期間で実現してきました。それが今これだけ大問題になっている体育館のエアコン設置がなぜ進まないのでしょうか。
日本共産党は区の人事体制について、公共施設の複合化を進めており、教育施設担当の人手不足、課長が兼務している、短期で異動する、これらの問題を指摘しましたが、各校の現状調査の分析や工事の見積もり等に専門職員が不足していることが、現在の遅れの原因の一つであることは免れません。財源については、エアコン設置にかかる費用の2分の1は国と都が補助することになっています。区が行っている調査の結果を踏まえ、すぐつけられる学校、時間がかかる学校などについても明らかにすべきです。残り小学校56校、中学校24校の全校設置の計画、何年にどの学校に設置工事を行うかなどを区民に示すことは大田区の責任で、期間は東京都の補助金が使える3か年での計画が求められています。
●伺います。全小中学校の体育館エアコン設置のための財源はあります。体制を強化し、職員を配置し、一刻も早く設置の計画を策定し、区民に説明することを求めます。お答えください。

【松原区長】
最後に、学校体育館の空調設備についてのご質問でございますが、空調設備の整備につきましては、教育環境の公平性及び災害時の避難所としての機能向上の観点から、できる限り早期に全校において整備することが必要と考えております。現在、東京都の補助制度の設定期間を踏まえ、3年間での全校整備に向けた準備を進めております。今後も引き続き学校施設の適切な環境整備を進めてまいります。

以  上

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