- 党区議団が5件の条例提案 第二回定例会
- 災害対策の緊急要望
- 空港跡地取得に区民の税金投入はやめ、都の責任で
- 基本的人権を保障する社会保障 国保料引き下げ・入札制度見直しを
- 住民無視のリニア新幹線/子ども最優先の野辺山学園
- 予算要望懇談会
党区議団が5件の条例提案――第二回定例会
国保減免――第2子以降の均等割免除
子育て支援に逆行する均等割を、第2子以降については免除する提案です。国民健康保険料は収入に関わらず、世帯の人数が増えると保険料が上がります。現在、一人当たりの均等割額(介護分除く)は5万1000円です。まさに現代版の人頭税ともいえるものです。
国保料が高額なため区内では約3割の方が滞納世帯となっており、党区議団は国保料の引き下げを求めています。
商店支援――リニューアル助成
区内で営業している人、または営業を始めようとしている人で「店舗等の改装」や「店舗等で専ら使用する備品の購入」を行うことに対し、区内業者に発注する費用の2分の1を補助する提案です。
現行の「繁盛店創出事業」は企業診断士を条件にしており、また備品は含まれていません。この条例提案は利用しやすくし地域経済の活性化を図ります。
介護応援――在宅高齢者手当
特養ホームなどの介護基盤整備が遅れているために、在宅介護を余儀なくされている高齢者と家族を支援し、要介護3以上の寝たきりまたは認知症の在宅の高齢者に対して、月2万円の手当を支給する提案です。老人施設に入れない人や家庭の在宅生活を応援します。
家賃助成――子育て世帯へ助成
民間賃貸住宅に住んでいる、義務教育の子どもを持つ子育て中の世帯に月3万円5年間の助成を行う提案です。
住まいは人間らしい生活を営む場であると同時に、すべての生活を支え得る基盤です。だれもが安心して住み続けられる大田区するべきです。
保育料減免――第2子保育料ゼロ
昨年、大田区では保育料を値上げしたため、子育て世帯(在園児の約65%)の経済的負担が重くなっています。
この条例提案は、国が第3子の保育料を無償にしたので、大田区が第2子保育料を無償にすることにより、安心して子どもを産み育て、保育園を利用できるようにしたものです。
切実な声に他党は
残念ながら、いずれの条例提案も自民・公明・国民民主党などの反対多数で否決となりました。
災害対策の緊急要望
日本共産党区議団は、2つの災害を受けて、緊急申入れを7月17日に行いました。
大阪北部地震ではブロック塀の安全性が問われます。学校や通学路の安全のため、専門家の支援や建築士資格を持つ区職員を加え、一体体制で行うこと。
西日本豪雨災害は、すでに指定されていた危険個所で土砂崩れが起きていること、集中豪雨によるがけ崩れを防ぐため、人命尊重の立場で、早急に、都に特別警戒区域の整備を行うよう働きかけること、区も助成制度を拡充することなどを求めました。また、毎時100mmを超す豪雨では、防災放送も聞こえないことを考慮して、対策を講ずることを求めました。
空港跡地取得に区民の税金投入はやめ、都の責任で
(映像は大田区議会ホームページより:53分)
羽田空港対策の根底をなす重い出来事として、終戦後、1945年連合国軍により、48時間以内の立退き命令により、約3000人の区民が追い出されました。
このような経過があり、1981年三者協(国・都・品川と大田区)の確認書で、土地は東京都が取得し、地元大田区の土地利用計画の要望を十分に配慮することになっていました。
しかし、2008年松原区長は「仮に東京都が取得しない場合においては、区が空港跡地(空港用地外)を可能な限り取得したいと考えています」と、都の取得について曖昧にしてしまい、それ以来、区が取得する方向で進んでしまったことです。これは、区民に対する約束違反です。
税金の投入はやめ、都に対し財政支援するよう求めました。
羽田空港増便計画について、大事故や部品落下、環境破壊につながる可能性が高い都心低空飛行は国に中止を求めるべきでと問い質しました。
アスベスト試行調査実施へ
2007~17年までに区内でアスベストによる中皮腫で工場周辺住民4人の方が亡くなったと報道されました。
区として区内にかつて存在したアスベスト工場の情報提供をすること、患者会からも要望がある試行調査(希望者全員が無料で調査すること)を求めたところ、松原区長は「試行調査への参加を含め、引き続き、区民の不安解消に向けて取り組んでまいります」と答えました。
基本的人権を保障する社会保障 国保料引き下げ・入札制度見直しを
(映像は大田区議会ホームページより:28分)
安倍政権の全世代型社会保障改革は、社会保障を抑制し、財源を消費税増税としている。税金は、社会保障など国民の基本的人権保障に優先して確保すべきで、消費税に頼るべきではないと、区長の見解を求めました。企画経営部長は、地方消費税引上げ分は、社会保障制度の重要な財源の一つであると答弁。
次に、住民の命と健康を守る国民健康保険では、保険料の引下げのために、さらなる国や都への財政負担を。また一般会計からの法定外繰入れを減らすべきではない。さらに、都内でも清瀬市、東大和市、昭島市で実施している子どもの均等割の減免を、ぜひ大田区独自でも実施することを求めました。
入札・契約制度のあり方では、入札監視委員会を予定どおり年4回に戻し、入札不調及び入札辞退の原因を探り、対応改善につながる考えを示すこと。また低価格帯の案件に限って、予定価格の事前公表を行うことを求めました。総務部長は今後も、公平、公正な入札の執行を進めていくと答弁しました。
住民無視のリニア新幹線/子ども最優先の野辺山学園
(映像は大田区議会ホームページより:13分)
丁寧な説明求める
リニア中央新幹線は都心部では地下40m以深の大深度地下で行われます。説明を求めても、JR東海は「ホームページをご覧ください」と繰り返すだけで丁寧な説明はありませんでした。そのため地方自治体の責務として、JR東海に対し説明会を開き、地権者に丁寧な説明を行うよう求めました。
野辺山学園について
教育委員会は5月29日付で「野辺山学園における継続的、安定的な事業実施は困難と判断いたしました」として、移動教室の延期および実施場所の変更を通知しました。このことで生徒・保護者に混乱や衝撃がおき、青少対の行事にも影響が起きています。
理由は、委託事業者の人手不足により食物アレルギー対応が十分でないことが明らかとなりました。つまり、委託費が安すぎて人が集まらないことが原因です。委託費を見直すとともに、区が責任を持つために直接事業を行うよう求めました。
予算要望懇談会
党区議団は、区内団体のみなさん(福祉関係者、教育、子育て、医療、建設、商工業者、労働組合)と、2019年度予算編成作業にあわせて、率直な意見や要望を聞く懇談を行っています。
多くの切実な願い・要望を伺う中で税金の使い方を変えれば実現できるものも多くあります。みなさんと力を合わせて要求実現のため頑張ります。