区議団ニュース2018年2月号(No.267)――住民との共同の運動で要求実現 くらし・福祉等区民の声に応える区政へ


PDFファイル大田区議団ニュース2018年2月号(No.267)

公有地活用で保育園・特養建設 党区議団が繰り返し要求

特養ホームの待機者は1053人(昨年6月末現在)、昨年4月からの認可保育園に申し込んで入れなかった児童数は1845人(2次不承諾数)と深刻な状況です。党区議団は議会の度に公有地の活用で特養・認可保育園の建設を求めてきました。

都有地に保育園

◎鵜の木3丁目

大田区は、鵜の木3丁目の都有地(水道局跡地)を保育事業者に転貸し、都有地では初めて認可保育園にする計画を、昨年12月21日に発表しました。
子育て中のお母さん・お父さんと、日本共産党大田区議団の繰り返しの要求に応えたものです。


特養ホームは3カ所

◎矢口3丁目

昨年6月に矢口3丁目(物納による国有地)に開所した小規模特養「さくらのみち紫苑」は全室個室で定員30名、ショートステイ6名で、経営は櫻灯会です。まだ開所して半年ですが現在満床です。


◎千鳥2丁目

建設中の特養(千鳥2丁目)

4月に千鳥2丁目(自衛隊官舎跡地)に開所予定の特養「ケアホーム千鳥(仮称)」は、全室個室で定員84名、ショートステイ12名で経営は兵庫福祉会です。


◎西糀谷1丁目

解体中の気象庁職員宿舎跡地

西糀谷1丁目の気象庁職員宿舎跡地は特養の建設が決まり、現在は解体工事を行っています。

党区議団は今後も特養待機者解消・認可保育園待機児童解消のため、積極的に公有地等を活用し、予算を拡充させ、同時に職員確保・処遇改善のための取り組みを強化します。


軽度の介護外しは許さない 介護シンポジウム

党区議団は昨年11月10日、産業プラザPiOで、第7期介護保険事業計画の実施を前に、軽度の介護外しが強まる中での危機意識をもって介護シンポを開催し、広い会場いっぱいの参加者でした。
今回の介護シンポにパネリストとして発言した澤浦美奈子医師からは、大田区作成のパンフについて「元気になっていく目標自体はあり得ることだが、1年では短か過ぎる」。
ケアマネジャーとして区内で事業をしている浜洋子さん、入野豊さんからは、事業者の立場から「報酬が削減されてきたうえに新事業ではさらに低くなり、これまでのサービスを辞めざるを得ない事業者が広がってくる」と指摘がありました。
倉林明子日本共産党参議院議員は「保険から軽度者を外して、地域に丸投げする動きが全国で起きる」と批判しました。

都区合同庁舎の計画案は区民の声を反映する計画に

道路左側が蒲田西特別出張所、右側が大田都税事務所

蒲田西特別出張所が都税事務所と一緒になり、現都税事務所の土地に都区合同庁舎を建設する案が委員会で報告されました。
特別出張所は築51年で、エレベーターがなく一刻も早い改修の要望が出ていたものです。
特別出張所跡地は、長寿命化改修工事を行い「蒲田西地区地域活動拠点」として2018年度にどのように使うか決めたいとのことです。
都税事務所の仮事務所は区民センター(新蒲田1丁目)跡地の西側空き地に建てられ、合同庁舎完成後、仮事務所は解体され更地になる予定です。2つの跡地計画では、保育園、区営住宅や特養ホーム、集会所など要望が出ています。
住民の皆さんの声を反映させるため、パブリックコメントのみならず土日や夜間など説明会を徹底するよう求めました。
また総務省は、公共施設等総合管理計画の策定を要請し「大田区公共施設等マネジメント」がつくられました。
方針では、今後45年間で公共施設は床面積で1割程度削減することが出され、それに見合った施設整備計画となっていますが、今でも公共施設は不足しており、区民の声にこたえた、公共施設の建設を進めるべきと求めました。


第4回定例会(2017年11月29日~12月8日)が行われ、金子悦子・黒沼良光議員が質問し、医療費無料化の拡充の条例提案をしました。

区民が主人公の区政に 代表質問 金子悦子

総選挙後の特別国会で、安倍首相は真相を明らかにすべき森友・加計疑惑、「9条改憲」で何も変わらないと誤魔化し、消費増税は来年10月に実施と明言、「逃げ」と「居直り」で国民の願いに応えないものでした。こういう時こそ、区が区民を守る防波堤に、という立場で質問しました。
核兵器禁止条約には、政府の国連決議の立場を理解する。消費税は、社会保障の重要な税財源である。区職員の過重労働や、区営住宅が少なすぎては入れない状況、保育園の待機児童解消を先送りにしたことを指摘しました。
国民健康保険は、新年度から広域化され、大幅値上げが必至で、区の法定外繰り入れを今年度並みに、の問いには、「継続は困難」との区政の関心事ではないかのような答弁でした。
一方、羽田空港跡地は、大田区民の土地であったのに、国から買い取ると明言し、新空港線は「私が先頭に立って」と実現への意欲を表明しました。
党区議団は、区の1300億円の基金(貯金)の一部で実現可能と指摘し、区民が主人公の区政への転換を求めました。

羽田空港跡地は中小企業に 一般質問 黒沼良光

「羽田空港跡地第1ゾーン整備事業(第一期事業)」整備・運営事業予定者の提案概要より

羽田空港跡地第1ゾーンは、大手ゼネコン鹿島建設㈱を代表とする構成員8社、協力会社20社のグループに、50年間の定期借地権方式で月額600円/㎡という格安で貸し出します。総事業費は540億円を投資し利益を追求する、まさに加計学園の大田区版です。
提案概要では「先進企業等を多数誘致し(中略)、未来社会を拓くソリューションを羽田から世界に発信し、新産業の創造と国際競争力の向上に貢献」するとして、①モビリティ&エネルギー実証実験と先端技術の集積拠点、②現場志向の新しい医工連携、③ロボット研究開発企業の集積・交流というものです。
区は大田区ものづくり技術を活かしたビジネスチャンスの拡大と述べていますが、区内中小企業はわずかしか参加できず困難です。
こんな計画はやめ、跡地は中小企業と区民の暮らし、福祉充実のためにと迫りました。

高校3年相当まで医療費無料化を 党区議団が提案

党区議団は、医療費無料化を高校3年生相当まで拡充し、診断書料等も助成対象にするよう条例提案をしました。
現在、大田区では低所得世帯、ひとり親世帯、障害がある場合、18歳まで医療費免除がありますがわずかな人数です。
現在99%を超える中学生が高等学校等に進学しています。高校生になっても医療を受ける機会はあります。
中学3年生まで無料だったのに医療費の負担により「病院に行くのを我慢している」高校生をなくし、健康な生活を営むことができるようにするものです。
また、診断書等の文書料金についても助成の対象とし子育て世代の経済的負担を減少させることを目的として提案しました。
しかし、自民、公明、民進などが反対し否決されました。

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