(映像は大田区議会ホームページより:57分)
- 憲法を守り、核兵器禁止条約締結への区長の責務について
- 滞納率が三割を超えている国保制度の改善について
- 国家戦略特区による開発から住民の暮らし・営業をまもる区政への転換について
- 区民の願いに応える公共施設建替について
- 公契約条例の早期実現で官製ワーキングプアの解消について
【黒沼議員】
日本共産党大田区議団を代表して質問通告に従い、順次質問します。
憲法を守り、核兵器禁止条約締結への区長の責務について
【黒沼議員】
まず最初に、憲法と核兵器禁止条約締結への区長の責務について伺います。
安倍内閣は、思想、信条を犯す憲法違反の共謀罪が本日、強行採決されました。しかも、参院法務委員会での採決を抜きに中間報告という卑劣な手法まで振りかざす乱暴なやり方です。激しい怒りを禁じ得ません。国民の内心を取り締まる憲法違反の内容が次々明らかとなり、国民の不安と批判が広がり、続ける中でなりふり構わず強行することは、民主主義を無視した大暴挙です。国民が解明を強く求める加計、森友疑惑は説明しようともせず、国民がおかしいと声を挙げている共謀罪は押し通す、安倍政権の民意を無視した強権・暴走政治をこれ以上続けさせることはできません。安倍政権を退陣させるために、日本共産党は他党はじめ多くの国民と連携し、奮闘してまいります。
さらに安倍内閣は、憲法9条を在任中の2020年までに改憲する意向を表明しました。その内容は、憲法の9条に3項を加えて自衛隊を盛り込むという意図です。憲法99条は総理大臣に憲法の遵守義務を課しています。三権分立からいって、立法府は国会であって、内閣は行政府です。今年は憲法制定70周年です。憲法は国連憲章よりもすぐれ、変える必要は何もない、充実こそ求められます。
●そこでお聞きします。内閣総理大臣は改憲の提案はできるのでしょうか。逆に憲法99条の総理大臣に対する憲法の遵守義務こそ憲法の意味するところではないでしょうか、お答えください。
【松原区長】
まず、憲法の改正に関するご質問でございますが、憲法第96条の定めによれば、両院それぞれの本会議において、3分の2以上の賛成で可決した場合に、国会が憲法改正の発議を行うこととされております。憲法改正につきましては、国政運営に関することであり、国会において十分議論がなされるべきものであると考えております。日本国憲法は、自由で公正な社会を築き、支えていく上で重要な国や国民のあり方を定める国家の基本法でありますから、今後の国会における憲法改正の議論をしっかりと見守ってまいります。
【黒沼議員】
次に、大田区平和都市宣言との関連で伺います。
1984年、昭和59年に制定された大田区平和都市宣言は、世界の恒久平和を願い、以来、記念行事も毎年のように行われてきました。その宣言には大田区は平和憲法を擁護し核兵器のない平和都市であることを宣言する」と高らかにうたっています。このたび、核兵器禁止条約を交渉する国連会議が5月に歴史的な草案を公表し、きょうから7月7日までの第2会期で議論され、可能な限り多くの国連加盟国の賛同を得て、採択される可能性が出ています。私も平和都市宣言を持つ大田区民の一員として、強い感動をもって受け止めるとともに、心から歓迎します。
広島市長は、包括的な内容で今までの議論をそしゃくした提言だと評価して、「英訳すればサバイバーとなる言葉を被爆者と記述されたことは単なる生き延びた人にとどまらない以上の意味をこの一語に込めてもらった」と期待を話しています。また、長崎市長は、「内容が核兵器の開発から使用まで幅広く禁止の対象にした条約になっており、評価したい。一番大きな力は市民社会にあると思うし、小さな力でも多くの人の力を合わせることで核兵器のない世界を必ず実現できると思います。今後とも世界中の多くの皆さんと連帯し取り組んでいきたいと思います」と述べています。
●松原区長にお聞きします。大田区平和都市宣言に込められた区民の願いがかなおうとするとき、この国連の動きに賛同されますか、お答えください。
【松原区長】
次に、核兵器禁止条約に関するご質問でございますが、今年3月、日本国政府は、核兵器禁止条約の交渉への不参加を表明しております。核兵器の廃絶に関し、区は、これまで様々な取り組みを通じて、核兵器の悲惨さ、平和の大切さを訴えてまいりました。私自身も、平和首長会議の一員として、核兵器廃絶の取り組みに賛同・協力し、「核兵器なき世界」の実現を訴えております。一方、昨今の国際情勢を見ますと、北朝鮮が昨年2度の核実験を強行するなど、核兵器を取り巻く状況には憂慮をしております。大田区は、世界の恒久平和と人類の永遠の繁栄を願い、昭和59年8月に平和都市宣言を行いました。この宣言の中で、大田区は核兵器のない平和都市であることをしっかりとうたっております。今後も引き続き、この平和都市宣言の理念を区の様々な平和都市関連事業を通じて区民の皆様と共有し、広めていくことが大田区の責務であると考えております。
滞納率が三割を超えている国保制度の改善について
【黒沼議員】
次に、滞納率が3割を超えている異常な国保制度の改善について伺います。
今年度の国民健康保険料が1人当たり平均7252円、介護分が平均2410円という過去10年間で最高の上げ幅になりました。昨日から国民健康保険の納付通知が届き始めた区民からは、多くの苦情と問い合わせが既に区の窓口に届いていると聞いています。私も昨日の午後、きょうの昼休みに4階、国保の窓口に行きましたところ、既に相談椅子は満席で、順番を待っている人もいる状況でした。行政からの報告では、昨日、電話での問い合わせ数は219件、窓口への来所者数は142件とのことです。
東京社会保険協会が行った国保アンケートの大田区分からも切実な声が寄せられています。「滞納分を月々5000円ずつ支払っています。月々15万円ほどの収入では、前年まで14万から15万円の保険料でしたので支払いできませんでした。アルバイト日給ですので、病気やけがで休みがちで、収入も少なく、最近、4年くらい前から国保の支払いが遅れがちです。半年しか使えない保険証では差別的で気になります」という声や、「年金の年額は毎年下がっていくのに国保料は毎年上がっていきます。請求が来れば頑張って納めるしかありません。なぜどんどん上がるのか全く理由がわかりません。収入が減ったので国保料も減らしてほしい」など、切実です。
国民健康保険制度は皆保険制度です。国保法第4条は、国及び都道府県は、国保事業運営が健全に行われるよう努めなければならないとして、国庫負担の根拠となっています。第5条、第6条が皆保険の根拠条項です。国保制度が負担できない人を必ず抱え込むことになるのは必定です。しかし、支払い能力を給付の条件にすれば、負担能力のない層は必ず排除され、皆保険である意味がなくなります。そして、保険料が高過ぎれば負担に耐えられない層を生み出し、国保財政が不安定になり、制度そのものが揺らぎます。そうした事態を避けるためにも、国保負担が不可欠です。
このように、国保法は創立当時から被保険者の困難性を認識しており、区が盛んに言っている医療費が高い、年齢構成が高い、無職者、失業者、自営業者が多いことなどは織り込み済みなのです。よって、医療費の高騰を保険料値上げの理由にしてはならないのです。そのために国保会計はもともと保険料負担で賄う制度設計になっていません。この問題解決のため、以前の50%という国庫負担が当然として設定されていました。また、均等割と所得割で構成されている保険料の決め方も均等割を高くしないということも守られていたのです。ところが、その国庫負担が年々低下してきたのは国の責任放棄です。区は一般会計繰り入れの法定外繰り入れを不適切であるかのように言いますが、国保中央会監修の「運営協議会委員のための国民健康保険必携」には次のように書かれています。「国保事業は地域住民の福祉増進の一端を受け持つものであり、一般の福祉行政と無縁ではありません。負担の公平の立場から財源の一部を一般会計から国保特別会計へ繰り入れるべき」としているのです。
●そこで、提案します。区の発行している「おおたの国保」には、「国民皆保険制度加入者の皆さんが病気等に備え保険料を出し合い助け合い運営しています」と「国保は助け合い、相互扶助の制度」と説明しています。しかし、国民健康保険は、歴史的にも国民健康保険法の第1条も「社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と記され、社会保障制度です。国保は助け合いの制度などではなく、給付と負担の公平との概念で捉えることは誤りであり、国が財政責任を負い、お金のあるなしで差別されない制度にすべきです。そして、国がその責任を果たさないときは地方自治体が責任を持つことは当然です。国民健康保険は社会保障制度であるという立場から、「助け合い」を削除し、「社会保障として国の自治体に責任があります」と記述を改めていただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
【松原区長】
次に、国民健康保険制度についてのご質問ですが、国保制度は、保険給付に必要な経費のうち、半分を国の負担金や都の支出金などの公費で賄い、残り半分を被保険者の方に保険料として負担していただく仕組みになっております。国保制度は、公費負担とともに被保険者の皆様の支え合いの理念により成り立っている制度でございます。国保制度は、保険給付を基本として社会保障を行うものであり、国民皆保険の基盤となっている医療保険制度でございます。国保制度については、医療費の増大、財政基盤の弱体化の克服が課題となり、制度改正が重ねられてきました。市町村国保が抱える構造的な課題を解決し、国保制度を将来にわたって持続可能な医療保険制度とするため、平成30年度から制度創設以来の大改革が動き出します。国保制度を取り巻く状況は、1人当たりの療養給付費が増加する傾向が続くなど厳しい状況にありますが、保険者として引き続き区の責任をしっかりと果たしてまいります。
【黒沼議員】
次に、税の基本原則と憲法14条にかかわってお聞きします。
政府は、国保料は高過ぎるという国民の声に押され、国の予算措置として2015年度予算から国保支援金を打ち出しました。厚労省はその目的を2015年2月12日の国保基盤強化協議会の論議の取りまとめで、改革により期待される効果として、被保険者の保険料負担の軽減やその伸びの抑制が可能とするためのものと説明しています。つまり保険者支援分と保険料軽減分から成り立っているのに、大田区はちゃっかりと保険者のものだけにしてしまい、被保険者のためには使っていません。全国規模1700億円のうち、大田区の歳入には5億1295万3422円入っていますが、大田区は一般財源からの法定外繰入金を減らしてこの財源で賄い、保険料軽減には使わないのです。全国では活用している自治体も生まれています。
●そこで、伺います。5億1295万3422円を保険料軽減に使うと15万7000人の国保加入者ですから、1人当たり3185円安くなります。4人家族ならば1万2740円安くなります。保険者支援と保険料軽減の通達は読んでおられるのでしょうか、どう受け止めておられるのか、お聞きします。お答えください。
【松原区長】
次に、国民皆保険に対する国の財政支援についてのご質問でございますが、平成27年度から実施された「保険者支援制度」の拡充は、財政状況が厳しい中で、一般会計から多額の繰り入れにより国保制度を維持運営している市町村に対し、所得の低い方への軽減措置に対する保険者への財政支援として実施されているものでございます。この制度に基づく国の負担金と都の支出金は、区の負担分とあわせて一般会計から国保事業特別会計へ繰り入れ、所得の低い方を対象とした保険料の均等割軽減措置の拡充に充てております。区は、一般会計から国保事業特別会計への繰入金のうち、財源不足のために繰り入れる法定外繰入金は、平成27年度決算で約59億6500万円となっており、多額の繰り入れを行って国民健康保険を維持運営しております。保険料軽減を広げることは、他の医療保険に加入する方との公平性の観点からも困難であると考えております。
【黒沼議員】
次に、差し押さえについて伺います。大田区の差し押さえ件数は、今年2月28日現在で255件、執行停止件数は2098件です。これまで政府は国税徴収法基本通達で「給料が銀行振り込みの場合、差し押さえ禁止の適用はありません」としてきました。ただし、「差し押さえにより生活の維持を困難にするおそれがある金額については、差し押さえ猶予や差し押さえの解除ができます」とも記されています。また、2010年3月4日の国会での厚生労働大臣の答弁は、「高校生までの方については保険証を取り上げないことにしました。75歳以上の方も取り上げないようにしましょうという通知を出しました。それ以外の方は払えるのに払わないということが本当に証明できた場合以外は、慎重に取り扱っていただきたいということをお願いしているところであります」と答えています。このように、法律を厳格に適用すれば、簡単には差し押さえできないことがわかります。しかし、区は一旦通帳に入れば何のお金かわからなくなるので、差し押さえをしてもいいとしています。ところが、鳥取県児童手当差し押さえ広島高裁判決がこの常識を打ち破り、通帳に入っても児童手当であることを認め、鳥取県に対し返還を求めたものです。大田区は、児童手当の判決で給与に関してはないと言うかもしれませんが、何のお金かわからないから差し押さえてもいいという言い分は、この判決以来、もはや通らないのです。
●お聞きします。大田区は、銀行振り込みの場合でも差し押さえにより生活の維持を困難にするおそれがある金額については、国税徴収法基本通達に基づいて、差し押さえ猶予や差し押さえの解除をしっかり守っているのでしょうか、お聞きします。お答えください。
【松原区長】
次に、国民健康保険料を滞納した場合の対応についてのご質問ですが、国保の被保険者の方に負担していただいている保険料は、国からの交付金とともに、保険財政の重要な財源でございます。区が徴収する国民健康保険料については、地方自治法に定める区の歳入であることから、地方税の例により滞納処分することができることとされています。調査の結果、被保険者の方に滞納処分をできない事実があると認めたときは、滞納処分の執行の停止を行っています。収入の減少による生活困難などの理由で保険料の負担が厳しい方に対しましては、生活状況や特別な事情があるかよくお聞きして、納付相談を行い、丁寧に対応しております。
【黒沼議員】
納税が困難で生活に支障をきたすような場合は、納税の猶予と換価の猶予とで対応すべきです。しかし、最近、成り立たない負担の公平を理由に取り立てが強調され、十分な配慮が軽視されがちのような相談が少なくありません。このことに関して、最近、住民税の窓口対応について3人の方から相談を受けました。差し押さえという点では、国保料もほぼ同じ対応をしているものと思われます。
1人の方は、何とか納めなければと不動産まで売却して280万円支払い、それからも努力していますが、残りの本税100万円、延滞税600万円を払えと、区は売掛金をわざわざ取引先まで押しかけて、4月50万円、5月50万円ずつ差し押さえ、経営を困難に陥れた上、さらに残りの延滞金を月50万円、12か月で完納しろと迫っています。本人は病気で仕事ができず、3人の従業員でやっていますが、月25万円にしてくれないかとの窓口での相談をしても当初応じてもらえませんでしたが、必死に訴え、改めて職員と相談し、何とか認めてもらいましたが、職員の高圧的な姿勢は、法は正しくても法の運用を誤っているのではないかと疑います。
もう1人の方の例は、これも店舗を売却して未納金を払ったのですが、譲渡益分の税金対策を配慮していなかったので追徴金が発生し、今年5月まで区と相談した分納を守って月5万円ずつ払ってきましたが、突然、分納はだめでまとめて払えと言われて、目の前が真っ暗になったという例です。
3人目の例は、月5万円の分納を、これまた必死になって守ってきたのですが、今後は月11万円ずつ払えと言われ、どうしてこのような理不尽なことを言われるのかと希望を失ったということです。この方は、私に言いました。「死にもの狂いで分納してきたのですが、その努力を認められず、相談というより脅しに近い言い方で二度と聞きたくない声だ」と言っています。
このように、国保料、住民税などの滞納に対する対応で全てに共通するのは、運用の柔軟性が配慮されず、徴収の強化だけが強調され、区民のみならず職員をも苦しめていることです。東京都主税局長推薦の東京都税務事務研究会編の「徴収事務のマネジメント」という本がありますが、大田区の徴収事務の例は、まさにこのとおりやられているのかなと思われる内容です。例えば、「何度か催告を行っても未納の状態が続いた場合自主的に納税する気がないものと判断し、差し押さえできる財産の発見に努めなければならない。調査を行い、同時に差し押さえをします」などです。
●ここには、納税者の立場を尊重するのではなく、徴収の強化だけを職員は求められ、全体の奉仕者としての仕事の誇りが持てるとはとても思えません。職員が誇りを持って仕事ができるよう、法に基づく改善を求めます。お答えください。
【松原区長】
次に、国民健康保険料の徴収についてのご質問でございますが、被保険者の皆様にご負担をいただいております保険料は、国の交付金、都の支出金などの公費とともに、国民健康保険事業にかかわる保険給付を滞りなく行っていくための貴重な財源でございます。特別区の保険料については、負担と給付の公平の観点から、毎年度、所得割と均等割の割合、賦課割合の検討をはじめ、均等割軽減の拡大など国の制度改正の動向を踏まえて、十分検討を行っております。国保事業の貴重な財源である保険料の徴収が滞ることになれば、国保事業の維持運営にも支障が生じることにつながってまいります。保険料の負担が厳しい方につきましては、生活状況、税や他の保険料、使用料などの支払い状況、収入の状況など詳しくお話を伺うとともに、ご相談の内容に応じ、区の関係機関窓口や大田区生活再建・就労サポートセンター(JOBOTA)など関係機関の相談窓口などの案内も行い、丁寧に対応しております。保険料の徴収の取り組みは、公平な負担を実現するためにも、保険者として進めていかなければならないものでございます。
【黒沼議員】
●1984年までは給付費の60%が国庫負担でした。1984年、国保改定で50%となり、そして現在、国保負担金の割合は32%になっていますが、実際には17%しかありません。国が怠ってきたのは明らかです。こうした国の憲法25条に基づく公平な行政を怠っている場合、地方自治体が住民を守る役割として国が正しい国保行政に戻るまで、区民に負担を負わせるのではなく、地方自治体が法定外繰入金の必要な財源を確保し、責任を持ち、被保険者に法外な負担をさせないようにすることです。お答えください。
【松原区長】
次に、国民健康保険料についてのご質問ですが、23区の国保保険料については、毎年度、特別区共通基準保険料として、医療費の動向、国保加入者数、所得状況など、基礎となる数字を踏まえて算出をしております。また、均等割軽減の拡大など国の制度改正の影響も勘案しています。国民健康保険料を取り巻く状況としては、社会保険の加入要件の拡大により、国保加入者は減少すると見込まれ、保険料負担と保険料給付のバランスが不均衡になっております。医療費は医療の高度化、調剤医療費が増えていることから、医療費増大が加速化しております。国保の運営は、財政が依然厳しい中で、制度を維持している厳しい状況があると考えております。区は国保特別会計の財源不足に対し、毎年度、多額の繰り入れを行ってきております。保険料のご負担については、負担と給付の公平の観点から、国保の維持運営のために必要なものでございます。国民健康保険料率の算出に当たっては、被保険者の過大な負担とならないように十分に検討を重ねたものでございます。一般会計からの繰り入れを増やすことによる独自の保険料の引き下げは考えておりません。
【黒沼議員】
次に、均等割について伺います。
●今回の国保値上げには、均等割が4万6200円から4万9500円に3300円も、7%も上がっています。特に多子世帯は人数分だけ値上がりになります。そもそも均等割は国保制度にだけあるもので極めて不公平です。低所得者には軽減措置を拡充しているとしていますが、極めてわずかであり、均等割こそ値下げすべきです。子ども医療費が無料なのですから、それに合わせて中学生以下の均等割をゼロにすることは整合性が合います。対象は、運営協議会資料からは1万2000人ほどですから、最高5億9400万円ほどでできます。お答えください。
【松原区長】
次に、国民健康保険の均等割保険料についてのご質問ですが、平成29年度の23区の国民健康保険料は、特別区共通基準に基づき、所得割と均等割の賦課割合を58対42に据え置き、所得割の割合を高くし、均等割の割合を低く抑え、所得の低い方の負担を配慮したものとなっています。均等割保険料の軽減については、毎年度、国の制度改正が行われてきております。子どもの数に応じた均等割の軽減措置の導入については、全国知事会、全国市長会、全国町村会から提案が行われ、平成30年度の国保制度改革に向けた国と地方の協議の場「国保基盤協議会」などで議論が行われてきています。特別区は、医療費の急増が国保運営を大変厳しいものとしていることに加え、大都市特有の事情として、非正規職員の方の割合や住民異動が激しいなど、保険者の努力だけでは解決し得ない課題に直面しております。昨年12月、特別区長会は、国に対し緊急要望を提出し、国庫負担の充実、低所得者の方への負担軽減、子育て世帯への軽減策に対する財政措置の拡充などを求めております。国庫負担を充実し、国保財政の基盤の強化拡充と被保険者の保険料負担軽減を図ることについて、引き続き、全国市長会を通じて国に求めてまいります。
【黒沼議員】
国民健康保険の最後に、広域化について述べます。厚生労働省は、国保広域化に当たって、保険料の算定方法で一般会計からの繰り入れを行う必要のない仕組みをするとしています。狙いは医療費削減です。繰り入れをなくせば医療費の増加が保険料の値上げに直結し、国保料が一層高騰するのは明らかです。広域化の理由を厚労省は安定的な財政運営ができる規模が必要などとしていますが、事実上の広域化になっている横浜、札幌、大阪など大規模自治体ほど財政難はひどくなっています。広域化が保険料値上げと区民の声が届かない組織運営になってしまい、反対です。実施すべきではありません。
国家戦略特区による開発から住民の暮らし・営業をまもる区政への転換について
【黒沼議員】
次に、国家戦略特区による開発から住民の暮らし・営業を守る区政への転換について伺います。
区は、羽田空港跡地第1ゾーン整備事業の事業者選択で、5月19日、鹿島建設株式会社を代表とする応募グループに決定しました。主な構成員は、野村不動産、JR東日本、富士フイルム、国立国際医療研究センター、東京ガス、東工大、東電、トヨタ、JAL、三井住友銀行、三菱地所、京急電鉄など9社グループと20ほどの協力会社を決定しました。区長は、臨時議会で「UR都市機構の起工式と鹿島グループの決定を受けて官民連携による跡地の新産業創造、発信拠点が大田区のみならず、日本にとっても重要な場所となるよう、これまで以上に気を引き締めて事業を進めてまいります」と挨拶しました。このように、区長も強調する日本にとっても重要というのは国家戦略特区そのものだからです。国家戦略特区は、法律の目的から見れば明らかです。「産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点を形成することが重要であることに鑑み、国家戦略特別区域に関し、規制改革その他の施策を総合的かつ集中的に推進する」です。すなわち、国際競争力に勝つには、それに打ち勝つような都市、産業を育てていく、そのためには集中と選択で一つのエリアに限って、集中的にやる政策を目指しています。
大田区のプランもそうなっています。第1は、エリアの活性化と日本全体の国際競争力強化に貢献します。第2は、空港の可能性を最大限に発揮して、日本全体の発展の起爆剤になります。ここには、全てお国のためで、大田区は出てきません。そういう発想で組み立てられているものですから、いろいろな事業をやっていきますが、それは全て国の発展に貢献することが第1目的です。それと大田区の発展がかみ合うかというと、そうではありません。空港を活用した都市機能の強化、グローバルビジネス環境の整備、おもてなしの国際都市の実現といいますが、具体的には、国家戦略都市計画建築物等整備事業という特例法があります。この特例法を使って、区画整理、道路整備、公園整備がURに受注させてやらせています。そして、産業交流施設、おもてなしエントランス等は鹿島に受注させて、これからやられます。
国家戦略特区では、今話題になっている加計学園疑惑はそのあしき例で、今治市は、学校用地として16.8ヘクタール、約36億7500万円の土地を無償で提供した上で、校舎建築等の補助金として、今後8年間で計64億円を支払うという至れり尽くせりの構想です。大田区も鹿島建設とURに16ヘクタールの土地と、財政規模は明らかにされていませんが、最低でも現在積み立てられている羽田空港対策積立基金172億円余が使われることになります。
大田区が提案し、鹿島が開発のプロジェクトを持ち込みます。そして、内閣総理大臣の承諾を得れば都市計画決定がされたものとなります。しかし、大きな施設をつくることで大きな財政負担が待ち受けている不安です。民間のお金と知恵、ノウハウでつくるわけですが、大田区が作成した跡地基本計画等検討業務の検討結果には、ベンチャー企業支援に高い家賃は取れないので採算が合わないとリスクを指摘しています。また、文化産業、いわゆるおもてなしエントランスにしても、事業の判断が難しい、これまた採算が難しい、多目的ホールに至っては事業性の判断が難しいとあります。
●このような計画を官邸からのトップダウンで進めるわけですから、もはや自治体というものがなくなり、国のレベルで都市計画が進んでいく恐ろしい仕組みだと思います。こんな計画に多額の税金投入は許されません。1974年(昭和49年)大田区報No.49号の1面を大々的に飾った「羽田沖の埋め立て計画―10年後は区民の緑地に」の記事には、当時の区長が早期に都市計画公園にと要請し、緑地を求めました。今からでも区民の緑地に切りかえるべきです。区長の答弁を求めます。お答えください。
【松原区長】
次に、空港跡地整備のご質問でございますが、お見込み違いの内容もございますので、その点も含めてお答えいたします。まず、跡地整備は、「羽田空港跡地まちづくり推進計画」、「羽田空港跡地第1ゾーン整備方針」に基づき進めてまいりました。次に、跡地における特区の活用については、「都市計画法等の特例」により、跡地の基盤整備を迅速に進めることを主眼にしたものでございます。跡地整備は、累次の計画等を踏まえつつ、特区制度等の仕組みを活用しながら取り組みを進め、今般、事業予定者の決定に至ったところでございます。なお、本事業は官民連携のスキームに基づき、先端産業事業、文化産業事業及び共通事業によって構成される事業については、事業者の創意工夫により、原則として自らの責任と資金負担によって、設計・建設工事、維持管理・運営等、本事業の全般を担うこととされております。また、既に第2ゾーンにおいて、都市計画緑地の整備を進めております。第1ゾーンにおきましても、都市計画公園の整備を予定しており、跡地全体を緑地に切りかえる予定はありません。2020年のまちづくり概成を目指し、事業を進めてまいります。
【黒沼議員】
また、中小企業への支援についてです。特区では、区内中小企業の技術が向上する、そうすると海外からの取引が拡大する、それでものづくりのまちとして地域ブランドが向上する、向上すればビジネス目的来訪者が増加する、口コミ等で知る人ぞ知る大田区の魅力をPRしてくれる。そうすると、おもてなしの意識も向上し、国際的なまちづくりが始まり、住んでよし、訪れてよしのまちとして大田区が定着すると言われています。本当にそうなのかということです。
しかし、今月6日付けの都政新報に載った「空港跡地に先端産業」という記事は、次のような内容です。トヨタ自動車などと連携し、自動車の自動走行向け、先端モビリティサイトを整備、医工連携を促す先端医療研究センターや水素ステーションも設置。文化発信拠点、いわゆるおもてなし拠点では、新鮮な食材販売するとともに、食材などの検疫の代行サービスを実施。温泉文化の足湯体験できる施設で総事業費540億円を見込むとしています。当初、文化産業機能も、多目的ホールも、大田区が想定する取り組み内容では事業性が難しいと想定したとおりの内容ではありませんか。
中小企業が育つということは、たくさんの中小企業がいて、連携し合って、そこからいろいろすばらしい産業を生み出していくことが大田区の強みのはずです。鹿島の計画は先端産業事業に特化し、イノベーション創出とソフト、技術支援業務しかありません。戦略特区は大田区の強みを逆に奪っていくのではないでしょうか。
地方創生もまた、うたい文句の大田区の中小業者のためなどではなく、逆に大田区の中小企業を犠牲にするものです。羽田空港対策積立基金172億円余は今年度産業経済部予算約38億円と比較すれば、4.5年分の予算にもなります。
日本共産党大田区議団は、区が約1億円もかけてせっかく調査した商工業調査をもとに、こうした打開の方向を示して、予算の倍化を求めて質問していますが、4月に「中小企業を守り、地域経済の活性化を」と区内中小企業と商店に呼びかけ、懇談会を開き、政策も発表しました。大田区が今から22年前、1995年に発表した大田区産業ビジョンには、次のように記されています。「日本の製造業の基盤として極めて重要な役割を果たしてきた。どのような要求にも応えられる体制を地域レベルで確立してきたことだ。特定の親企業に系列するのでなく大田区の産業集積全体として幅広いニーズに柔軟に対応してきた意味で大田区産業は誰でも利用可能な、あたかも『公共財』のような機能をこれまで担ってきたのである」という立場をしっかり受け継いで、日本共産党大田区議団は、今後もこの立場で奮闘してまいります。
●伺います。大田区は国際戦略特区構想に乗っかるのではなく、頑張っている区内企業を励まし、制度を充実させる本来の自治体の仕事に転換することです。お答えください。
【松原区長】
次に、特区制度の活用及び区内企業に関する質問についてお答えします。跡地における特区制度の活用は、基盤整備の迅速な手続きを目指したものであります。特区の区域指定は、区内全域となっております。例えば、特区におけるサンドボックス制度を活用して、自動走行の実証実験が予定されています。こうした動きを受けて、区内経営者からは、今後の進展にかかわりたいという積極的な声も聞かれます。特区制度は、こうしたチャレンジ意欲のある企業の後押しに活用できると考えております。区は、意欲ある区内企業を支援する取り組みを従来から実施しているところであり、特区制度も含め、有効と思われる制度を積極的に活用してまいります。空港跡地につきましては、新産業創造・発信拠点を整備して、新たな受注を開拓していきます。事業予定者の提案では、3つの分野での産業集積の構築が示されました。これらは、大田区のものづくり基盤技術との連携を強く意識した分野であると捉えております。事業予定者と連携して、産業交流施設の整備を着実に進めてまいります。
【黒沼議員】
新空港線は、京急蒲田までしか計画がありません。先日の報道では、九州新幹線ルートはフリーゲージトレインの導入は実用化のめどが立たず断念と報道されました。空港までの見通しはフリーゲージトレインの開発の見通し挫折により、京急蒲田で乗りかえしなければならないのであれば、乗降客計算の根拠は崩れ、採算が成り立たない無謀な計画になります。ましてや全国で破綻が相次いでいる第三セクター方式にのめり込むことは大きな財政負担を負いかねないことになり、この面からも無謀な計画です。自治体は、地方自治法第1条の2に記されているように住民の福祉の増進を図ることにこそ存在意義があります。
●このような計画に毎年5億円の積み立て、ここ2年間は10億円ずつ積み立ててきましたが、約40億円にもなります。区民に必要な暮らしと営業、福祉と医療、教育予算を削る区政を改めることを求めます。お答えください。
【松原区長】
次に、新空港線についてのご質問ですが、新空港線「蒲蒲線」は、昨年度、矢口渡から京急蒲田までの先行区間の事業計画、事業費、収支採算性等の諸課題について関係者間で整理が図られました。その結果、先行区間のみの整備でも、費用便益比が1.5、累積資金黒字収支転換年も31年となり、本事業の社会的意義と事業費回収の見通しが確認できました。また、新空港線の整備手法であります都市鉄道等利便増進法のスキームでは、整備主体は、営業主体からの施設使用料で債務を完済することになっており、施設使用料の額は、整備主体の債務が累積しないように設定することになっております。基金につきましては、事業着手後の区の後年度の財政負担の軽減を図るため、引き続き積み立ててまいります。
区民の願いに応える公共施設建替について
【黒沼議員】
次に、区民の願いに応える公共施設の建て替えについて伺います。
安倍政権が2014年、自治体に公共施設等総合管理計画の策定を要請しました。目的は、人口減少を踏まえた公共施設の最適な配置、つまり廃止、縮小の具体化を求めました。そして、延べ床面積の減少を伴う施設の集約化・複合化を行った場合、財源として地方債をつくり、その90%の半分を国が負担するというものです。そして、余った土地は可能な限り民間に活用させるというものです。
このように、安倍政権の構想は、大都市圏に開発・公共事業を集中させる国土計画で、その際、公共施設等総合管理計画を自治体につくらせ、施設面積の数10%削減目標を求めるわけですから、統廃合を余儀なくされ、住民サービスが削減、規模も大規模になり、区内企業の仕事を奪い、地域経済活性化でも逆行して、住民本位が無視されることになります。しかし、大田区はこの方針に基づいて進めています。志茂田中学校複合化の受注企業のように、区内企業数は2%だったとは、どれだけ区内企業の仕事が奪われたことでしょうか。本来、学校だけならば、建築も塗装も空調も造園もガラスも畳もほとんど区内の業者に発注できているではありませんか。2016年4月に作成された大田区公共施設適正配置方針には、「今後45年間で施設総量(総延床面積)の概ね1割程度削減を目指します」と記されています。国の方針に従うあまり、人口が当分増え、高齢化が進んでいる大田区なのに、高齢化社会に必要な西糀谷老人いこいの家を廃止し、施設を削減するなどちぐはぐな方針となり、結局、区民サービスを削ることになっているのはこのためです。具体的には、志茂田中学校複合化、入新井第一小学校の複合化、赤松小学校の複合化、大田区民センターの廃止等による空き地や特別出張所跡地など、それぞれ区民の貴重な財産である土地の全ての有効利用が決まっておらず、民間への売買もあり得ることは大田区公共施設適正化配置方針書の115ページに転用、廃止、売却等としっかりうたっています。今後は文化センターも廃止・縮小の方針です。まさに安倍内閣の思惑どおりのやり方です。
●このような区内業者の仕事を奪い、区民には不便をかけ、空いた土地はあわよくば民間に売り渡そうというやり方の公共施設適正配置方針はやめるべきです。お答えください。
【松原区長】
次に、公共施設適正配置方針に関する質問ですが、区は、「大田区公共施設等総合管理計画」をもとに、地域ごとの将来を見据えた公共施設の整備を進めております。「大田区公共施設等総合管理計画」では、効果的かつ効率的な公共施設マネジメントにより、区民サービスの維持・向上を実現するための具体的な方策の一つとして、このような土地や建物の有効活用等による新たな財源確保を掲げております。子育て支援施設や高齢福祉施設など、優先度の高い機能を有する施設を確保するため、施設の転用や公共性の高い民間団体等への貸し付けなど、当該土地や建物を最大限有効活用することとしております。今後も引き続き、行政需要に的確に対応しながら、暮らしやすいまちの実現を目指して、最適な公共施設のマネジメントに取り組んでまいります。
公契約条例の早期実現で官製ワーキングプアの解消について
【黒沼議員】
最後に、公契約条例の早期実現で官製ワーキングプアの解消について伺います。
松原区政と与党の皆さんは、「民間でできるものは民間に」と称して、本来、自治体でやるべき仕事をできるだけ民間任せにしてきました。学校給食の民間委託、公立保育園の民間委託、区立特養の民間委託などは、経費節減と福祉に対する行政の責任を放棄しようというものです。その結果、労働条件が低下し、働く人の定着が不安定になり、サービスの低下とともに安全と安心が脅かされつつあるのが現状です。今年度からの保育士応援手当は大変よいことですが、民間任せの結果、処遇が悪くなったことを事実上、示しています。また、区役所2階のオンブズマン相談に関連する相談が増えているということですが、一例に、こうした相談を受けました。2年ほど前のことですが、区内の特養ホームでの入居者の衣類が破損していたことがあり、これをきっかけとして、入居者、家族とホームとの関係が損なわれる事態となり、家族からの相談を受けたオンブズマンが調査し、ホームに指摘しました。ホーム側では、この事態の反省も含め、より入居者の立場に立った支援を提供していくためのさらなる職員研修の強化などに取り組んでいるとのことです。
日本共産党大田区議団は、研修の強化にとどまらず、根底にはやはり低賃金があり、仕事に誇りを持てない状況が生まれていると考えます。このことは2015年の包括外部監査の指定管理者制度の障がい者施設の監査は給与制度を正確に把握せよと改善を指示しています。人件費、運営費が大部分を占め、予算と決算の差額が大きいのは人事制度が安定していないからだと指摘していることからも、低賃金の改善が求められていることを示しています。ところが、大田区は賃金状態を調べようともせず、東京の倍、生活保護以下でもある最低賃金を守っていますと判を押したように答弁し続けてきました。そして、指導しませんでした。安ければよいとする公共サービスの民間委託、指定管理者制度が不安定雇用、賃金労働条件の劣悪化と官製ワーキングプアの増加、公共サービスの質の低下、不安、公正な競争の崩壊、地域経済の衰退など様々な問題点を生み出しています。
●そこで提案したいのが公契約条例です。日本共産党大田区議団は、以前にも公契約条例を提案しています。野田市や川崎市などまだ先駆けのころでしたが、当時含まれていなかった指定管理者制度も含んで提案するなど、今日の23区でも進んでいる公契約条例の先駆けともなっていました。その後、民進党の皆さんも提案するなど議会内での広がりも見られます。23区でも、江戸川区、渋谷区、足立区、千代田区、新宿区、世田谷区が既に制定しています。
その中で、労働条項では、足立区や我孫子市では、臨時職員の賃金を単価に用いるケースも出ています。また、自治体の正規職員の賃金最低は18歳高卒初任給を基準としている自治体もありますが、定期昇給があることから、野田市は職種別賃金、例えば受付1000円、重機オペレーター1550円など決め、毎年のように改善しています。世田谷区では、労働報酬下限額を1020円とし、今年4月の委託契約から適用されました。これまで950円だったのが非常勤職員やアルバイトの賃金も1020円になり、委託と賃金上昇分を織り込み、4億6000万円が予算に盛り込まれました。139職種中57職種で3000円から5000円、52職種で5000円から1万円、学校非常勤栄養士や保育園調理は6.3%、月額1万円の引き上げ、事務補助の臨時職員の時給も70円アップし、1020円になりました。働いている人からは「1桁間違えているのではないかと思った。うれしい」、「責任も重くなったと感じる」、「障がい者の賃金引き上げはすばらしい、家族からもお礼を言われた」など喜びの声が寄せられているとのことです。また、制定する際、公労使による審議会答申の仕組みが重要と考えます。さらに自治体が一方的に決めるのではなく、受託者と契約の自由に基づき、対等平等な関係を明記した多摩市条例も一考に値します。いずれにしても早急に検討・制定し、区民サービスの向上に努めることを求めます。お答えください。
【時間切れのため答弁なし】
以 上