区議団ニュース2016年12月号(No.259)――安心して子どもを育て住み続けられるまちづくりこそ


PDFファイル大田区議団ニュース2016年12月号(No.259)

空港だけがある街にするな 都心低空飛行・増便を許すな――共産党区議団、シンポジウムを開く


10月18日のシンポジウムには133人が参加しました。
岩見良太郎埼玉大学名誉教授は、新飛行経路の都心上空を降下し羽田に着くまでの詳細なシミュレーションをプレゼンテーションで紹介した後、そもそもの増便計画は、「政府・財界あげての国家戦略会議と一体化の増便計画であり、ものづくり中小企業の街でなく、羽田空港だけがある大田区になる」ことを示しました。
羽田増便を考える会の横山宜幸さんは「戦前は現在の空港跡地で父が煎餅やを営んでいたが、米軍による48時間以内の強制退去を受けた。今度の増便は心配でならない」。
藤原幸雄区議は、議会では今まで着陸には使わなかったA、C滑走路を着陸に使う新飛行経路計画についての陳情5件を自民、公明、民進党が不採択としたこと、国に撤回を求めない区の姿勢を批判。「区民の運動と世論の力を結集して撤回を求めよう」と話しました。
田村智子参院議員も参加し、「安心して子どもを育て、住み続けられるまちづくりこそ。党派を超えた大きな要求運動を」と呼び掛けました。
会場から様々な意見や感想があり、大田区議会が羽田空港の撤去決議を1972年に行ったことで、沖合移転されたことを初めて知ったという感想があり、区民の運動で変えようと確認されました。

 南風時午後3~7時(実質3時間)1時間あたり90機の離発着案。A・C滑走路へは都心・大田区島部上空を低空飛行し着陸。またB滑走路離陸を24機(当初案)から20機に減らしたことを「環境影響等に配慮」というが、現在はゼロ。更にC滑走路は離発着併用に(国交省資料を元に作成)。

南風時午後3~7時(実質3時間)1時間あたり90機の離発着案。A・C滑走路へは都心・大田区島部上空を低空飛行し着陸。またB滑走路離陸を24機(当初案)から20機に減らしたことを「環境影響等に配慮」というが、現在はゼロ。更にC滑走路は離発着併用に(国交省資料を元に作成)。

保育料値上げ撤回を 2017年9月~値上げ予定

大田区の認可保育園・学童保育の保育料が来年9月から値上げされることが、第3回定例会で自民、公明などの賛成多数で可決されました。今回改定する理由は公平性や受益と負担の関係などの視点から見直したものですが、特にゼロ歳児を別建てにして、受益者負担を押し付けるもので、対象児童の65%、総額1億7000万円もの負担増を強いる内容となっています。
所得の低い世帯への値下げ措置は、区議団が要請してきたもので評価しますが、働く人たちの実質賃金が減り続ける中で、子育て世代を直撃する保育料の負担増は撤回すべきです。

住宅リフォーム助成増額など前進

住宅リフォーム助成の補正予算が、1000万円組まれました(当初予算5000万円)。区民の方々に大変喜ばれています。
また、昨年度の認可保育園入所申し込みの選考指数一覧の、区ホームページへの掲載が実現しました。今年の保活を頑張ったママ・パパからの要望です。

決算特別委員会

総括質疑

2015年度は、消費税8%への増税2年目、地方消費税交付金は71億円増でした。しかし、社会保障の財源に当てられたはずの消費税分は、区民負担を減らす使われ方はされなかったことが、国保料の連続値上げ、施設使用料の値上げなどで明らかになりました。
区立中学の建て替えにあたって150社が参加しましたが、区内事業者はたった3社だったことをあげ、大規模になればますます区内業者の仕事にならないこと。大規模化・複合化・集約型の公共施設整備計画を見直すことを求めました。
実態調査に基づいて具体的な役に立つ中小企業支援を行うことを求めました。
保育園の待機児童解消のためには、認可保育園を希望して入れなかった人を待機児童とすべきであり、区立保育園を民間委託しなかった区もあることをあげて、民間委託をやめ、区立保育園を増設することを求めました。
来年から狙われている要介護1・2の高齢者の介護サービス給付削減をやめるよう求めました。(金子議員)

款別質疑

  • 2020年度まで95%への耐震化促進のためにも耐震改修工事助成の拡充を(大竹議員)
  • 保育士さんの処遇改善で保育の質を高めよう!(すがや議員)
  • 就学援助の拡充で教育の保障を!(すがや議員)
  • 大田区のものづくり企業・町工場を「公共財」と位置付け産業集積の維持・発展を(佐藤議員)
  • 区内の全鉄道駅でホームドアの設置を。目標が立てられているJR蒲田駅・大森駅、地下鉄馬込駅・西馬込駅での優先整備を(佐藤議員)
  • 同和相談は廃止し一般相談にすみやかに移行を(黒沼議員)
  • 区営シルバーピア入居の際の保証人不在の救済とシルバーピア建設促進のための対策強化を(黒沼議員)
  • 気象庁宿舎跡地(西糀谷1丁目)に特養ホームの建設を/貴重な国有地に区立保育園、知的・精神グループホームの合築建設を(黒沼議員)
  • 西糀谷老人いこいの家の廃止は、中止すること(藤原議員)
  • 蒲蒲線(新空港線)の廃止・撤回を(福井議員)
  • 地域包括支援センターの人材確保強化を/高齢者を第一に考える地域ケア会議の実施と、応急小口資金制度の充実を(あらお議員)

(清水議員は代表質問を行ったので、款別質疑は行いませんでした)

子どもたちの大好きな児童館をなくさないで


党区議団は、下丸子児童館、下丸子四丁目児童館、池上五丁目公園を視察しました。
児童館は、学童の子どもたちがいない午前中は、保育園、幼稚園に通っていない子どもたちの子連れママが集まり、交流の場となっています。さらに現在は、園庭のない認証保育園や認証保育所の子どもたちが遊びに来ています。

ところが大田区は、区民の声も聴かず、突然千束こどもの家(学童保育室)を民間委託し、学童保育は学校の中に設置し、学童保育室は、3・4・5歳児の保育園にすることを発表しました。また、順次児童館の学童保育室は学校の中に設置するものです。今後の、学童、児童館のあり方を大きく左右することなのに、区民には知らされない間に進めていて大問題です。

区民アンケートをお願いします


日本共産党大田区議団は、定期的に区民のみなさんにアンケートをお願いしています。
大田区も毎年区政調査を行っていますが、対象は無作為に選んだ2000人という規模です。
党区議団は、区民のみなさんの声を区政に反映させるため、政務活動費を使ってアンケートを全戸配布し、12月7日現在、3300通を超える返信がありました。
頂いた意見を引き続き議会等で取り上げ、区民の声にこたえる区政実現のために頑張ります。

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