(映像は大田区議会ホームページより:54分)
【すがや議員】
日本共産党区議団のすがや郁恵です。
まずはじめに、2015年4月に行われた区議会議員選挙で、「戦争する国づくり許さない。子どもたちの未来に平和をつないでいこう」と訴え、新空港線「蒲蒲線」中止を、区議会議員の海外訪問中止の2つの税金のムダ使いを正すことを争点とした日本共産党区議団は9人全員を当選させていただきました。
党区議団は、掲げた公約を実現するため全力で頑張ります。
次に、議会の民主的な運営についてです。
18期がスタートし、議会の役職がきまりました。第1党自民党は、16議席で委員長6、副委員長4。第2党公明党は、12議席で委員長3、副委員長4。第4党民主党は、5議席で委員長1、副委員長1。1議席の次世代の党は、副委員長1です。9議席で第3党の党区議団は委員長、副委員長はゼロです。
議会は、与党、野党それぞれに多様な区民の意志を発言し、意見をたたかわせ決定する場だと思っています。しかし、結局は、与党だけで決めるその理由を示せないようなことは許されません。
「第3党の共産党が委員長、副委員長ゼロというのはどういうことか。これでは、区民の声も封じ込めるものだ」「多数の横暴だ」「このような不誠実なことが許されていいのか」と区民の常識から見ても極めて異常な議会運営に批判の声が寄せられています。
党区議団は、民主的で公正な議会運営を取り戻すため、全力を尽くす決意を申し上げ、日本共産党区議団を代表して質問を行います。
大田区平和都市宣言の立場に立って、平和憲法を生かす区政について
【すがや議員】
大田区平和都市宣言の立場に立って、憲法を生かす区政についてです。
まず、戦争法案についてです。
今年は、憲法制定67年、戦後70年を迎える年です。安倍内閣は、国民の反対を押し切って、集団的自衛権など具体的法案「平和安全保障関連法案」戦争法案をこの夏までに成立させることを米国議会に約束するなど、その暴走ぶりはひどくなってきています。
日本が行った戦争は、アジアの人々約2000万人、国内約300万人の命と財産を奪い、山河を焼き尽くした侵略戦争の反省から、再び戦争はしないと誓った平和憲法があります。戦後70年間平和憲法を守り、引き継ぐ取り組みを国民は行ってきたのです。日本共産党の志位和夫委員長は衆院本会議で代表質問に立ち、憲法9条を破壊する戦争法案の3つの大問題を追及しました。
第1に、米国が無法な攻撃をしても、自衛隊が米国の戦争の際「戦闘地域」とされた場所まで行って弾薬・武器輸出などの軍事支援をすることです。自衛隊員が攻撃されれば反撃をし、たちまち戦闘状態になります。憲法9条で禁じた武力の行使をすることになります。
第2に、PKО(国際平和維持活動)法を改定し、戦乱が続く地域の危険な「治安維持活動」に参加します。任務遂行のために武器使用も認めるものです。
第3に、これまでの憲法解釈を根底から覆し、集団的自衛権を発動。日本が攻撃されていないのに、米国の戦争に参戦することになります。
まさに自衛隊員が「殺し、殺される」危険が決定的に高まるということです。
身近な地域の方々から、「戦後70年間、憲法9条があって、武力を行使しない、戦争しない日本を作ってきたのに、これは、憲法違反でしょう」などの声が日に日に強まっています。
地方議会では、「集団的自衛権行使を容認する解釈を行わないこと」などを求める意見書の可決が相次ぎ、今年53本の意見書が衆院事務局に届いています。愛知県碧南(へきなん)市議会は、5月の臨時会で「国民的合意のないままに、安全保障体制を行わないように求める意見書」を可決しています。
また、世論調査では、「日経」55%、「毎日」54%、「朝日」60%が今国会での戦争法案成立反対です。共同通信社など最近の2つの世論調査では、国民の8割が「今国会で通すのはとんでもない」と声を上げています。
5月31日、大田区でも、党区議団も参加した「戦争なんかしたくない、大田区ピースパレード」に党派を超えて400人余が、安倍政権の戦争法案阻止しようと一点共同で集まりました。
また、6月4日の衆院憲法審査会で招致された参考人の憲法学者3氏(小林節氏、笹田英司氏、長谷部恭男氏)そろって、集団的自衛権行使を可能にする戦争法案について「憲法に違反する」との認識を表明しています。
私たちは、憲法のもとで暮らしています。その憲法に反するようなことを国がすることに、一地方自治体であっても黙っていていいでしょうか。
今年第1回定例議会、党区議団の代表質問、歴史認識や集団的自衛権に対する答弁で区長が「世界の平和と人類の永遠の繁栄のためには、双方が話し合い、見つめなおしていく継続的な取り組みが不可欠であります。そうした取り組みを通して初めて、…関係国における共通の理解が進むものと考えております」との発言は重要です。
●党区議団は、平和首長会議に参加する区長の気持ちをその都度、議会質問で確認してきました2010年(平成22年)3月予算特別委員会では「平和というのは、守るのはものすごく勇気と努力がいると私は思っています。そういった意味で、私の在任中はしっかりとやっていきたいと思っております。」2012年(平成24年)第2回定例議会で区長は「平和市長会議への加盟につきましては、戦争に反対し、平和を求める万民共通の願いから行ったものです」と述べています。私は、政策的な考えが違っていても「戦争はやってはならない」という平和への思いは区長とわかり合えると思っています。大田区長として、憲法9条を守り、大田区平和都市宣言の「平和ってなあに…平和憲法を擁護し核兵器のない平和都市宣言する」を守る決意はありますか。お答えください。
【松原区長】
大田区平和都市宣言に関するご質問でございますが、大田区は、世界の恒久平和と人類の永遠の繁栄を願い、平和都市宣言を行っております。次世代に向け、平和な都市を築くことは、我々の最も重要な使命であると考えております。これを主導するため、昨年8月には、広島市の平和祈念式典に私自ら出席し、参加者の皆さんとともに核兵器の廃絶と世界恒久平和を希求する決意を新たにしたところでございます。
また、8月15日の「花火の祭典」には、長崎市長の田上富久(たうえとみひさ)氏をお招きし、平和の尊さを改めて区民の皆様とともに確かめるなど、平和都市宣言を身近なものとする取組みを進めております。
【すがや議員】
次に、横田基地に米空軍の垂直離着陸機CV22オスプレイの配備についてです。
日米両政府は、5月12日、CV22オスプレイを横田基地に配備することを発表しました。そして、その数日後に、ハワイではMV22が死傷者を出しました。CV22オスプレイは、特殊作戦部隊の輸送・補給が主な任務であり、戦争の最前線で敵の急襲作戦に従事する特殊作戦機です。防衛省資料でも、沖縄配備のMV22と比較し、事故率(10万飛行時間当たりの事故件数)は3倍以上です。米軍専用の横田空域は1都8県にまたがり、日本の人口の3分の1を占める首都圏の上空一体をCV22の訓練空域として危険にさらされることになります。
党区議団は、国会議員や都議会議員とともに、ハワイでの事故の原因を明らかにすること、日本政府が横田基地へのCV22オスプレイ配備の方針を撤回し、米国政府に対しても撤回を求めるよう、外務相や防衛相申し入れを行いました。
●先の連合審査会で区長は、「軍用機の運用。自治体に影響を及ぼすことから、最大限の配慮が必要と認識しています。東京都は、国からの説明を待っているところとうかがっています。区としては、その動向を見守りたい」と答えています。見守りではだめです。日本の防衛とは無関係であり、災害にも役に立ちません。横田基地への配備は緊急時、非常時に羽田空港を利用することになりかねず、大田区民も危険にさらされる可能性があります。CV22オスプレイ配備を撤回するよう国に求めることです。お答えください。
【松原区長】
次にオスプレイの配備についてのご質問でございますが、安全保障分野は、国の専管事項ではありますが、その運用については、言うまでもなく、地元住民の生活への最大の配慮が必要と認識をしております。オスプレイの横田基地への配備に関して、東京都は、先月、国の関係省庁へ「地元自治体や周辺住民に対し、十分な説明責任を果たすとともに、安全対策の徹底と環境への配慮等をアメリカに働きかけること」を要請しております。区といたしましては、その動向を、引き続き注視してまいりたいと考えております。
大型開発中心の区政から、区民のくらし・福祉・子育て・防災支援へ転換する区政について
【すがや議員】
次に大型開発優先の区政から、区民のくらし、ふくし、子育て、防災支援へ転換する区政について(区長の施政方針演説から)です。
区長は、第1回大田区議会臨時会で、3期目に臨む施政方針で、2040年を見据え新「おおた未来プラン」の策定など10の約束を表明しました。ことばだけ見ると賛成できる内容もありますが、直面している区民の暮らし、福祉、教育、営業と環境、区民の安全などに対する切実な問題に対して、本当にできるのでしょうか。
例えば、羽田空港を生かし日本再生の戦略拠点として国際都市「大田区を作る」と約束とし、羽田空港跡地や新空港線「蒲蒲線」の整備などがあげられ、いったいいくらの税金が投入するかわからない莫大な計画を進めていることです。
2004年~2014年(平成16年から26年)、コンサルタントに委託して毎年調査する費用は、1億7千万円になりました。連合審査会で追及したように、評価もころころ変わるなど一定していません。また、東京都が開発すべき優先路線を発表する前日に、関係9区の区長名で舛添都知事に要望書を出しましたが優先路線から外されました。それは、誰が開発を進めるのか事業主体も、お金もいくらかかるかはっきりしないからです。11年間ずーっと費用は1080億円のまま、計算すらできない状況です。
●先の連合審査会の質疑でも、問題点を指摘しましたがまともな答弁がありませんでした。きっぱり中止をし、新空港線「蒲蒲線」整備計画のために貯めこんだ区民のたいせつな税金20億円は、区民の暮らし、命営業を守るために使うことです。
【松原区長】
積立基金に積み立てない予算へ転換すべきとのご質問でございますが、平成27年度当初予算では、優先的に対応すべき4の重点課題を掲げ、「選択と集中」によって、効果的、効率的に財源を配分し、区民生活や区内経済を守るための事業に取り組んでおります。健康・福祉・医療の分野では、高齢者の在宅サ一ビスを支える24時間サービスの拡充、地域包括ケア体制の推進、がん検診の充実など、暮らしの安心を支える予算を重点的に配分しております。産業分野では、商店街活性化推進事業、成長産業認証など取得補助の創設などに取り組んでおります。さらに新空港線の整備促進など、大田区の未来の財産となるまちづくりのための予算をしっかりと計上しております。区民サービス向上のためには、ハード・ソフト両面から限られた財源をバランスよく配分することが重要でございます。引き続き、計基金へ積み立てるとともに、施策、事業の見直しをすすめ、持続可能な行財政運営を進めてまいります。
【すがや議員】
さらに、国・都・区の財政を投入して行われている駅前再開発事業、京急蒲田駅西口、東口の開発では、西口ビルの外容が姿を現しました。京浜急行線糀谷駅前南口タワービル開発も本体工事が本格的に始まっていますが、周辺商店街ではタワービル1階に大型店が入るのではと心配しています。
周辺商店街の皆さんは、消費税8%増税で消費の落ち込み、アベノミクス効果もなく、周辺の町工場の倒産・廃業等で営業利益が生まれない中で、駅前改札口前に大型店が出店されたらどうなるか、だれの目にも明らかです。
党区議団は、駅前再開発をするなら、住んでいた区民・住民が住み続けられるよう、区営住宅やシルバー住宅など公営住宅を作ることなどをこの間求めてきました。周辺商店街に深刻な影響を及ぼす大型店を入居させ、一方で繁盛店助成をおこなうからと持ちかけるなど矛盾した取り組みを行っているのではないでしょうか。
●京急蒲田駅再開発のような多額の税金を投入してもともとの住民が4割しか住めない、大型店舗の進出で地元商店街がなくなっていくような駅前再開発をこのまま進めていいかということです。見直すべきです。お答えください。
【松原区長】
次に駅前再開発に関するご質問をいただきました。京急蒲田西口駅前再開発事業は、長い年月をかけて地元地域住民の皆様が主体となってまちづくりを推進し、まちの不燃化や耐震化を進め、安全、安心なまちの形成と交通結節点としての機能強化が図られる事業でございます。また、本事業は、土地の所有者や借地人など土地の権利をお持ちの方が、権利を継続できる仕組みとなっております。本事業により、駅前広場、公共施設及び再開発ビルが建設中であり、区といたしましては、引き続き再開発事業の支援を行ってまいります。
【すがや議員】
同時に羽田空港の跡地に産業交流センターを作ることについても区内の中小企業支援になるかということです。
大田区が行った大田区ものづくり産業等実態調査、区内ものづくり企業全3481社、従業員9人以下が8割、3人以下が5割です。また、8割の方が仕事を続けていきたい、6割が技術・技能の継承に危機感を持っています。そのような中で、区長の約束では、地域産業のブランド化を進め世界に発信していくとしています。私は、「中小企業のまち大田」「ものづくりのまち大田」という名前こそが全国に有名でブランド名だと思っています。しかし、リーマンショック以来不況や、消費税増税などの影響を受け、廃業を余儀なくされています。羽田空港の中に産業交流施設を作っても、その前に、町工場がなくなってしまいます。産業交流施設は大企業や国外から企業を呼び込むためです。今やらなければならないのは、直接支援することや区の職員が営業マンになって、仕事づくりを進めることです。一般質問で、詳しく提案しますが、党区議団が、区議会選挙で公約した産業経済費の予算を2倍にして支援を大きくすることを求めます。
●大手ゼネコン企業と東急・京急電鉄に利益を独占させるなど駅前大型開発と新空港線「蒲蒲線」、空港跡地に大規模産業交流施設は、外部から大企業、大手ゼネコン企業を呼び込み、区内の産業を育成し区内資源ものづくり加工技術を生かすべきです。お答えください。
【松原区長】
次に駅周辺のまちづくりに関するご質問でございますが、再開発事業は、周辺地域の建物を含む都市機能を更新する方法の一つであります。地域住民の皆様が主体となり、行政や関係機関などが相互に協力しながら進める事業でございます。駅前における再開発事業では、老朽化した建物の建替えで防災性が向上するとともに、駅前広場などが整備されることより、交通結節点としての機能も強化することができます。区といたしましては、地元地域住民の皆様とともに、連携して支援に取り組んでまいります。なお、新空港線を含めた鉄道沿線においては、鉄道と一体となった、魅力あるまちづくりを進めてまいります。これにより、東京圏の広域鉄道ネットワークの形成にも繋がり、区民の暮らしがより便利で快適となり、地域の活性化にも大きく寄与するものと考えております。
【すがや議員】
また、2015年度は「大田未来プラン10年」残り4年の年です。その後期プランを作るために、見直しを行い、結果健康診査などは数値目標を上げるどころか引き下げてしまいました。計画を立てても引き下げるようなことでいいでしょうか。大田区がやることは、認可保育園の待機児童ゼロ、特養ホーム待機者ゼロ、75歳以上の医療費ゼロ、これ以上中小業者を減らさない直接支援、老朽化した学校や区民利用施設など公共施設の改修や拡充を図るなど、区民の願いにこたえることです。
次に、区民の暮らしの問題です。区長は、「選挙期間中多くの区民の皆さんから声を伺い、その区政に対する期待の大きさを感じた。常に区民の視点から大田区政にあたっていかなければならないとの決意を新たにした」と述べています。そうであるならば、本気で住民福祉の地方自治体の役割を発揮することです。
私たち党区議団も、区議会選挙中区内を駆け巡り皆さんから切実な要望を聞いてきました。私に区民の方々から出された声は、まず、消費税による痛みです。
夫婦で頑張っているパン屋さんから「区内の小学校給食にパンを納品することができるようになって、1000万円売り上げを超えるようになりました。と思ったら、税務署から消費税を払いなさいと督促の電話。この売上げには、小麦粉やバターの材料費購入分は入っていない。売り上げは、わずかなもの。私の給料分などでない」。また、建設業の奥さんは「うちは下請けの下請け。仕事はようやく安定してきた。そうしたら税務署から消費税を払ってくださいと電話。分割にしますか。支払い方法を決めるのですべての通帳を持ってきなさい」とまで言われたと。消費税増税されて増税分が増えても給料も生活費も増えているわけではありませんから「お願いですから、消費税はゼロにしてください」と私に向かって言うのです。
また、6月12日発送で国民健康保険料の通知が対象者に届きます。高すぎる国民健康保険料とりわけ低所得者に重い負担の国保料を引き下げること、払えない方への財産差し押さえをやめること、国民健康保険証取り上げるなと党区議団は繰り返し求めてきました。最近は、厚生労働省の通知を活用して、一般財源繰り入れでなく、国の財源を区民のために使って、保険料の引き下げするよう求めましたが、区民の対場に立った答弁はありません。
「健康保険料が払えず健康保険証を持つことができないので、病院にも行けません」の思いを区民にさせていいのでしょうか。区民に受診そのものをあきらめさせる短期証や資格証の発行はやめることです。
●そこで伺います。今年の大田区の新年度予算は2500億円余で過去最高でした。要因の一つに消費税増税があります。消費税の増税で、42億円が増額になっています。これを、くらし、営業を守るために使うべきです。
【松原区長】
次に消費税の増収分についてのご質問でございますが、地方消費税の引き上げ分は、地方税制、税法により、「社会福祉・社会保険・保健衛生の施策に要する経費に充てるもの」と規定をされております。平成27年度予算では、編成上の4つの重点課題のひとつである「少子高齢化の進行等、人口構成の変化への対応」として、保育園待機児解消に向けた対策強化、高齢者の在宅サービスを支える24時間サービスの拡充、介護予防事業の充実、がん検診の充実など、暮らしの安心を支える予算を重点的に配分しました。その結果、福祉と保健の分野で前年度に比べ、約69億円5.1%の増となっております。引き続き、消費税の増収分については、高齢化に伴う介護問題への対処、待機児童解消対策などの子育て支援など、社会保障の充実及び安定化を図るなど、最大限有効活用してまいります。
【すがや議員】
次に安心して子どもを産み育て、学びやすく、夢と希望の持てる子育て施策についてです。
まず、待機児童対策についてです。この4月から、子ども子育て支援新制度がスタートしました。しかし、制度が変わったからと言って、認可保育園に入園を希望しているお子さんが、全員すぐに入れることではありません。多摩川沿線に住む私の知人は保育士、夫も常勤なので選考指数は22点。しかし、4月に入園できませんでした。認証保育園も満杯。住まいから離れているところにやっと定期利用の保育園が見つかって、「何とか頑張ってみます。来年もう一度挑戦します」と話しています。
4月に認可保育所のみを希望して入園できなかった不承諾数は1708人(第2次)子ども子育て支援新制度の変更により、認可保育所に1、2歳児受け入れの小規模保育所が加えられたために、その人数は数えなくてもいいことになり、不承諾数は1291人でした。さらに国の定義では、認証保育園、保育ママ、定期利用などに入所した数も待機児童として数えなくても良いとしているため区が発表した待機児童数は154名です。
また、昨年は待機児童613名と発表しながら、認可保育園600名分、認可外400名分計1000名分の定員を区は増やしました。できるではありませんか。
●大田区は、昨年の待機児数613名から459名減少し154名に減らしたといっていますが、実際は、今認証保育所や、小規模保育所に入所していても来年度は再び認可保育園に希望するのですから、待機児童は減りません。党区議団は、毎回このことを問題にし、認可保育園のみを希望している数に見合った計画つくりをすること、そのようにしないと待機児童ゼロは実現しないと指摘してきました。来年度の計画は420名分では足りません。昨年努力して認可保育園を増やすことができたのですから、認可保育園のみを希望する数約1700名分に見合った計画へ作り直すことです。おこたえください。
【松原区長】
次に待機児解消対策についてのご質問でございますが、増加する保育ニーズに対応していくためには、多様な手法を駆使し保育サービス基盤の拡充を図っていくことが、不可欠であると認識しております。「平成26年度大田区待機児解消緊急加速化プラン」では、定員を1,049人拡充するとともに、総合的な取組みを進めてきたところでございます。今年度におきましても、様々な手法を用いて定員を420名拡充するほか、待機児解消に向けた施策を総合的に展開してまいります。
【すがや議員】
また、社会福祉法人立の認可保育所に2006年度から約10年間、再構築として出されていた東京都保育サービス推進事業についてです。地域間事業の世代間交流事業や出前保育など実績を積み重ねてきた事業を、東京都はこの4月から廃止し、キャリアアップ補助保育サービス推進事業に変わりました。10年間出されていた東京都サービス推進費は、たとえば、地域に向けたお知らせづくりなどの経費などに使われていました。また、キャリアアップ補助保育サービス推進事業が代わりになりません。
●育児講座、子育て情報誌など様々な事業は、地域に発信し歓迎されています。地域力を推進してきた大田区が、保育所の地域支援が後退するようなことにならないために、サービス推進費に代わる対応をすべきです。お答えください。
【松原区長】
次に私立認可保育所の運営費についてのご質問でございます。保育所は、地域の子育て家庭への支援等を行う重要な役割を担っているものと認識をしております。このため、区は、私立認可保育所の地域活動事業に対し助成を行い、支援しているところでございます。東京都のサービス推進費につきましては、再構築を行い、新たに「保育士等キャリアアップ補助」等を創設するものでございます。引き続き、運営支援の充実に努めるとともに、地域子育て支援に関わる運営費につきましては、事業の実施状況などをよく見極めた上で、適切に対応してまいります。
【すがや議員】
また、この4月から、子ども子育て支援新制度で学童保育の対象年齢が小学6年生に引き上げられ、学童保育事業と放課後子ども教室事業を一体的が14校、放課後子ども教室単独が9校、計23区立小学校で、はじまりました。放課後子ども教室事業は登録制で実施校の中には、子どもの数の約半数が登録しているところもあります。夏休み対応がありません。まだ始まったばかりですが、支援を必要とする子どもたちの受け入れ、全国的にけがや事故が多いといわれる中での安全確保、何よりも子どもたちの居場所確保の視点で、しっかりと検証し、改善や見直しを求めておきます。
次に、住み慣れた地域で安心して暮らせる、医療と福祉の連携と充実です。
医療や介護の充実は、区民の切実な願いです。私が相談受けた91歳の男性は今千葉の病院で入院しています。はじめは、大森の病院に入院しましたが、期間が過ぎ、自宅ではみれないので、大田区、都内と探しましたが費用的にも結局千葉の入所施設になりました。その後がんの転移が見られ今は、千葉の病院に入院です。家族の方がせめて最後は自宅の近くに連れてきて看取りたいと一緒に病院を探しました。ようやく見つかったのですが、今度は患者さんを動かせない状態になりました。最後のみ取りも思うようにならない医療とは、いったい何でしょうか。
また障害者で車いす生活を送っている友人はこの6月で65歳になります。制度の改悪により65歳になると介護保険に移行になるため、認定が行われました。先日介護の認定がおり要介護1です。赤ちゃんの時にポリオで65年間障害者として苦労をしてきたのに、介護度は介護の中で軽い要介護1に私の友人も驚いています。「こまった、これまでつかえていたサービスが使えなくなるー」と悩んでいます。
区長の約束、住み慣れた地域で安心して暮らせる施策は区民の切実な願いです。介護の充実については一般質問を行いますが、党区議団は、特養ホームの待機者ゼロにすることを公約としてかかげ、国や都等公有地を活用して特養ホームの増設を提案し、先の4年間で、5施設、339人分増設させましたが、まだまだ足りません。2040年高齢化率36%を推計してプランを立てるのであれば、特養ホームの増設は待ったなしです。
また、住み慣れた地域で安心して暮らせるためには、住宅政策を入れるべきです。選挙中の相談でした。月額4万5千円の家賃を払いながら40年間アパート暮らしをしている高齢者の立ち退き問題です。一緒に高齢者住宅の申し込みも行いましたが、70人が順番を待っており、空きがなければ入れないので、いつ順番が来るかもわかりません。区は宅建協会も紹介しますが高齢者のためなかなか見つかりません。年金だけで暮らしている方の家賃問題は深刻です。また、生活保護を受けている高齢者の一人暮らしの方は5万3700円以内で住宅を探さなければならず、ほとんどがお風呂なしの木造アパートです。お風呂屋さんも少なくなり、区営住宅、シルバーピアの建設は待ったなしです。区営住宅建設の計画を持つことです。昨年11月区営住宅30戸募集に対して、申込数607世帯で20.2倍です。シルバーピア32戸募集に対し申し込みは870世帯で27倍です。こんなに希望があるのに、大田区は、空きや住宅があるからという理由で区営住宅の建設をやめました。
●公営住宅法第1条では、住宅に困窮する低額所得者に対して、低廉な家賃で賃貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とするとあります。第3条には、公営住宅を供給する地方自治体の責務があります。区営基準の低所得者は年額189万6千円月額15万8千円です。これに該当する区民は約10万世帯以上です。最近の総務省の発表では、大田区には約61000戸の空き部屋がありますが、空き部屋6万戸すべての家賃が低廉でないのに、空き家住宅を活用せよというのは公営住宅法第3条から言って責任放棄です。安心して住める住宅確保は、基本的人権の中で最たるものです。空き家住宅を活用しろというのであれば、低所得者の方々への家賃助成制度をもとめます。空き家を借り上げて、低廉家賃で区民に利用してもらうことです。おこたえください。
【松原区長】
次に空き家を借りて、低廉な家賃で区民に提供してほしいとのご質問でございますが、現在では住宅供給量が充足され、逆に余る時代となりました。今日の住宅政策では、地域の実情に応じた対応が求められております。また、空き家の増加に伴い、市場家賃価格も低下傾向にあり、家賃助成については現段階では考えておりません。公営住宅制度を維持しながらも、今後も高齢者、障害者など社会的弱者に対する住宅政策の方向性を探ってまいりたいと考えております。
【すがや議員】
住まいの問題では、4年前の3・11東日本大震災福島原発から避難してこられたご家族がプラムハイツなどに住んでいます。来年の3月で国の支援が打ち切られることに悩み、延期を望んでおられる方々がいます。
なかには、中学生になって友達もできて、部活動も頑張っています。プラムハイツに入居できる支援が打ち切られたらどうすればいいのだろうと悩んでいます。
●国が責任もって支援することを求めるとともに、それが、無理な時には、大田区独自で応援し、住み続けることができる支援をすることを求めます。お答えください。
【松原区長】
次に震災被災者の住宅支援に関するご質問ですが、大田区では区民住宅等をおき、応急仮設住宅として震災被災者に提供し、15世帯が入居されております。国は災害救助法に基づき、設置期限を毎年延長して、入居期限は、来年の4月30日までとなっております。国の設置期限の取扱いについては、まだ情報がございませんが、国や東京都の動向にも留意しつつ、適切に判断してまいりたいと考えております。
【すがや議員】
また、区民の命を守るためには防災対策の強化が必要です。
先日、口永良部島で大噴火、小笠原の震度5強の地震、釧路地方中南部震度5弱、9日早朝も、連続して発生しています。小笠原の地震では、区内も大きく揺れ、災害や防災の強化について、区民の意識は強まっています。
防災対策は、災害が発生した後の応急対策や復旧・復興だけでなく、災害の発生をおさえ、被害の拡大を防止するための予防対策を重視する事が重要です。学校などの公共施設や緊急輸送路沿いの住宅だけでなく病院や1981年(昭和56年)以前の旧耐震を含めたすべての住宅の耐震診断補強工事を計画的に進めることです。
●未来プランでは、耐震化率を2018年(平成30年)までで90%超えるとしています。計画時は75.6%最新値79.2%、3.6%しか進んでいません。目標達成には、この4年間で10.8%を引き上げなければなりません。個人の努力任せておいては進みません。マンション宅にやっているように、個人宅にも訪問して促進させること、そして何よりも、耐震工事の助成率を上げることです。同時に、党区議団は、燃えない街づくり促進のため、直下型地震で火災発生時の抑制に大きな効果を発する感震ブレーカーの設置助成制度を求めてきました。横浜市も進めています。大田区も実施すべきです。お答えください。
【松原区長】
感震ブレーカーに関するご質問ですが、大田区では、今年1月から防災用品のあっせんの中に感震ブレーカーを加えております。2月になって、国は「感震ブレーカーの性能評価ガイドライン」を示したところでございます。
まずは、感震ブレーカーの存在を広く区民に知っていただくことが重要と考えており、区のあっせん事業も含め、感震ブレーカーの普及啓発に努めてまいります。
【すがや議員】
また、区民の暮らしにかかわる問題として、臨時議会で補正予算が計上されたマイナンバー(社会保障・税番号)についてです。日本年金機構は公的年金の個人情報がウイルスメールによる不正アクセスを受け、加入者の氏名や年金番号など約125万件に上る情報が流出したと発表しました。年金番号や氏名は年金支給や様々な手続きに利用されます。今回の大量流出は公的機関の個人情報管理のぜい弱性と絶対安全などないことを示し、10月に番号通知を開始し、1月に一部運用を開始する共通番号(マイナンバー)制度の前提が崩れていることを浮き彫りにしました。マイナンバーは、赤ちゃんからお年寄りまで住民登録をしているすべてに生涯変えられない原則の番号をつけ、その人の納税や社会保障給付などの情報を国が管理し行政手続きなどで活用する仕組みです。
地域の方が年金機構に電話をしたら流出しているといわれたそうです。翌日心配になって、また、電話をしたら年金事務所に聞いてください。年金事務所に電話したら、手紙が届くので待っていてください。大田区の区民の声課に電話したら手紙を待っていてくださいといわれ、心配はますます深まっています。
●年金の漏えい問題は、区民にかかわる問題です。大田区が相談窓口の設置するとともに、マイナンバーは、税金や社会保険料などの徴収強化と社会保障などの給付抑制を狙うものである上にひとたび流出すれば、計り知れない被害を招く欠陥制度です。国に対し、実施することを中止・撤回し、個人情報の分散管理と徹底した個人情報保護対策を求めることです。おこたえください。
【松原区長】
マイナンバー制度の個人情報保護対策についてですが、区では、これまでも、区民の皆様の個人情報をしっかりと守るため、セキュリティ研修の実施をはじめとした情報保護の体制強化に取り組んでまいりました。制度の導入にあたっては、従来より、より一層厳格な情報の安全管理措置を講じることを求められており、管理監督者による監視の強化等、個人情報保護の取組みについて適格に対応してまいります。また、制度が導入されましても、税の情報は税務署といったように、これまでどおり情報は分散管理されると聞いております。区といたしましては、区民の皆様に安心して暮らしていただけるよう、情報の管理について、さらに徹底して取り組んでまいります。
子どもの未来に責任をもつ教育について
【すがや議員】
今年は、4年毎に実施の中学生が使う教科書採択がこの夏に行われます。大田区では、教育委員会で教科書採択の基本方針が策定され、教科書の取り扱いについて調査・審議が調査委員会へ諮問され、6月5日から展示が始まりました。
大田区は4年前、育鵬社版中学校歴史・公民の教科書を23区で唯一採択しました。戦争を肯定する歴史感や人権尊重よりも国への忠誠を強調するなどの内容に、多くの専門家からも問題が指摘されています。全国580地区中両方とも採択しているのはわずか14地区でありその一つが大田区です。この4年間大田区の中学生は、他の区市町村とは違う教科書で学び、高校受験に苦労しているとの声が出ています。
また、今年の改定した育鵬社版歴史教科書では、太平洋戦争をアジア解放のためとして名づけられた大東亜戦争と書き、侵略戦争でなくアジア解放の戦争であったかのように書き、加害の責任をほとんど書いていません。
公民の育鵬社版教科書では、人権について、他社の教科書に比べて、人権が公権力によって数多く侵害されてきたという歴史的沿革に明確に触れていません。また、人権が公権力によって侵されてはならないものである視点を全く明示していません。これでどうして基本的人権の尊重が重要なのか子どもたちに伝わりません。権利と人権について、人権が制限されるということや国民の義務につき沢山説明をしています、そして権利には「責任」や「義務」が伴い、これを果たさないと、人権の制約が正当化されるような誤解を生じさせるような記載がなされています。これでは、国家権力をしばって国民の権利を守るという憲法の役割が全く子どもたちに伝わりません。
9条と平和について、9条がGHQによって押し付けられたものであり、戦後の平和についても自衛隊と米軍が他国ににらみを利かせていたからだと説明します。これでは、先の戦争の悲惨な経験から9条が規定され、9条によって戦後70年の平和を享受できていることが、子どもたちに全く伝わりません。他社の教科書は、戦前の反省に基づいて規定された憲法9条があったからこそ、戦後の日本は再び戦争に巻き込まれることがなかったということを説明しています。
●教科書について、区長が推進する「国際都市大田」の子どもたち・青年が、アジアや世界の人々歴史を共有することが大切です。世界に通用しない歴史認識によって教育がゆがめられていいのでしょうか。おこたえください。
【津村教育長】
私からは、教育に関するご質問にお答えをさせていただきます。まず「国際都市おおた」にふさわしい教科用図書についてのお尋ねでございます。大田区教育委員会では、「未来に躍動する国際都市おおた」の実現をめざし、これまでも中学校生徒海外派遣や英語カフェなど、国際理解教育の充実に努めてまいりました。また、アジアを始め海外からの学校視察を積極的に受け入れ、交流を深めてまいりました。さらに今年度からイングリッシュキャンプや小学校1年生からの外国語活動の導入など、国際理解教育の一層の充実を図り、国際社会において信頼と尊敬を得られる豊かな人間性の育成に努めております。一方、教科書採択につきましては、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の第21条第6項に、公立学校の教科書採択が、教育委員会の権限であることが示されております。大田区教育委員会は、この法律に則り、「大田区教科用図書採択要綱」を定め、有識者、学校代表、区民代表で構成する「教科用図書調査委員会」と、教職経験豊かな教員で構成する「資料作成委員会」を設置し、十分な調査研究と区民及び学校教員の意見を踏まえるとともに、学習指導要領や大田区教育委員会の教育目標に基づき、審議し、文部科学大臣の検定を受けた教科用図書の中から、大田区立学校の教務課程が実施するのに適切な教科書を採択いたします。
文部科学大臣検定を受けた教科用図書は、「個人の尊厳」を重んじ、真理と正義を希求する「改正教育基本法」の基本的な考え方に則り、「学習指導要領」に沿って、必要かつ十分な記述がなされているものでございます。したがいまして、ご質問にあるような「教育がゆがめられる」という認識はございません。
【すがや議員】
このように、教科書採択は責任の重いものです。教科書採択に判断と責任が求められているのは、大田区の教育委員6人です。教科書は、中学校で9科目104冊あります。膨大な量であり、教育委員全員が教科の専門家でもなく、日常的に子どもたちと接していることもありません。よって、教育委員会が、専門家である教師の意見をしっかりと聞くことや、教員の意見が反映された調査検討委員会の報告書を重視すべきです。しかし、学校意見が2校しかなかったとも聞いています。
今回、文部科学省が出した局長通知で「教科書の調査研究については、必要な専門性を有し、公平公正に教科書の調査研究を行うことができる調査委員を選任し、各教科ごとに適切な数配置するなど充実を図るとともに、調査員等が作成する資料については、教育委員会そのほかの採択権者の判断に資するよう一層充実したものとなるよう努めること」と教科書採択方法の改善を求めています。
●まず、子どもたちに最も適正な教科書を選定するのは、児童生徒の実態を踏まえた教師や学校が係ることが不可欠です。今年は、大森第二中で教員専用で教科書展示を見れるようになりました。しかし、実際は学校の子どもの指導、業務に追われなかなか行けないのではないでしょうか。せめて各学校に教科書をワンセットづつ置くことや、学校の教師が展示会場に見に行けるよう人の配置など特段の対策をとることが必要です。
同時に、区役所の展示こそ、土曜日、日曜日も開放して展示を見れるようにすること、教育委員会には、教科書採択の際も含めて、傍聴席は全員がはいれるようにすることを求めます。お答えください。
【津村教育長】
次に教科用図書の展示や傍聴についてのお尋ねでございます。文部科学省が平成27年4月7日に発出した通知の中で、「公立の学校において使用される教科書の採択権限を有する者は教育委員会であり、教科書見本は基本的に教育委員会の教育長及び委員の人数分に加えて教科書選択用などを加えた冊数が送付されていること」とございます。教育委員会では、この限られた見本を教科用図書調査委員会や教科用図書資料作成委員会、そして展示用に適切に配分し活用しております。また、展示会場につきましては、例年どおり池上会館4階の教育図書室を教科書センターに指定しております。ここでは、「教科書の発行に関する臨時措置法」第5条による教科書展示会の開始の時期及び期間に示された6月14日から14日間を上回る6月5日から7月2日までの28日間、土日も展示を行っております。さらに、利便性も考慮いたしまして本庁舎3階と大森第六中学校、大森第二中学校、これは学校関係者に限られますけれども、同じ期間に施設管理上の都合により平日に限りますが展示を行っております。また、これまで各会場の展示時間は、教科書センターに合わせた午前9時から午後5時までとしておりましたが、今回、本庁舎につきましては午後6時30分まで時間を延長しております。教科書採択の際の傍聴席につきましては、多くの方が傍聴できるように、これまでも教育委員会の定例会の会場ではなく、可能な限り、広い会場を確保して実施をしてまいりました。今年度も同様に対処してまいります。
【すがや議員】
2006年、第1次安倍内閣によって教育基本法が改定され、教育の目標に「我が国を愛する教育を養う」ことなど上から押し付ける内容を盛り込み、2013年には、社会の検定基準・審査要綱が改定され、自民党政権の立場を子どもたちに教え込む方向の強まりが懸念されています。2015年の検定で自由社、育鵬社の教科書が検定に合格し日本軍「慰安婦」を記述しようとした教科書の記述大幅削減起きていることは、「村山談話」「河野談話」で政府が表明してきた過去の戦争の誤りへの反省の立場が反映されていないのは、看過できません。国際都市大田の子どもたちが世界とりわけアジアの人々と仲良くできる人として成長するためにも、歴史の真実を直視し、世界に通じる歴史を学び、世界の人々と歴史を共有することが重要です。
以 上