第4回定例会一般質問(速報)―清水議員(11月30日)



(映像は大田区議会ホームページより:31分)

個人の尊厳と多様性を認め合うジェンダー平等の大田区について

【清水議員】
個人の尊厳と多様性を認め合うジェンダー平等の大田区について伺います。
日本共産党は「ジェンダー平等社会を目指すとは、あらゆる分野で真の「男女平等」を求めるとともに、さらに進んで、「男性も女性も多様な性を持つ人々も、差別なく、平等に、尊厳を持ち、自らの力を存分に発揮できるようになる社会をめざす」ということであると、党綱領に掲げ、生涯賃金格差1億円にもなる男女の賃金格差の解消、DV・痴漢などあらゆる性暴力の撤廃、性教育の充実、意思決定の場にジェンダー平等などを掲げ、日本のジェンダー平等を阻んでいる「政治の責任」に光を当てて運動しています。はじめにパートナーシップ制度について質問をします。
東京都は「誰もが自分らしく生き生きと活躍できる共生社会に向けて」と東京都パートナーシップ宣誓制度を10月11日より受付開始、11月1日から施行しています。“自分らしく”を、この街で。で始まる東京都パートナーシップ宣誓制度は多様な性に関する理解を推進するとともに、人生のパートナーとして歩むLGBT等の二人の生活上の困りごとを軽減するなど、暮らしやすい環境づくりにつなげるための制度です。申請は11月8日現在170組で性的マイノリティのパートナーシップ関係にある方が都営住宅への入居申込等、新たにサービスが受けられるようになります。東京都は、今後、利用可能なサービスを広げるため都内自治体や民間事業者とも連携・協力を図り、併せて、都民に多様な性について正しい理解と認識を深めていただけるよう啓発に取り組んでいくと発表しています。そこで伺います。
●東京都のパートナーシップ制度を活用し宣誓・申請し、受理された区民は、都営住宅の申し込みはできても区営住宅は申し込めないなど十分な支援が受けられないことについて、区はどのように対応していくのかお答えください。

【総務部長】
東京都パートナーシップ制度において宣誓を行った区民への対応に関するご質問ですが、本年11月、「東京都パートナーシップ制度」が導入され、その運用が開始されました。本制度は、多様な性への理解を深め、性的マイノリティの方が暮らしやすい環境づくりに繋げることを目的としており、対象者は、双方または、いずれか一方が性的マイノリティであり都内に在住、在勤または在学のパートナーシップ関係にある方で、二人からの宣誓・届出に対し、東京都がこれを証明するもので、届出から受理証明書発行までオンラインで実施するものです。
また、東京都では、本制度開始にあたり、受理証明書の活用先として都内自治体との連携を図るとともに民間企業に対しても協力を呼びかけています。
区では、この間、関係各課と東京都が発行する受理証明書の活用の可能性や対応にあたっての課題について、検討を進めているところです。なお、区営住宅の申し込みにつきましては、現時点で区としてパートナーシップ制度が導入がされていない状況の中、法的な裏付けなど申込対象者とするにあたって様々な課題があると考えており、引続き、近隣自治体の動向を注視し研究してまいります。

【清水議員】
行政が同性カップルの存在を正面から認めることは、同性カップルがともに生きていくきっかけにもなり、意義は大きいものがあります。2015年渋谷区で条例が、世田谷区で要綱ができ、パートナーシップ制度はどんどん広がり、240以上の自治体で施行されています。人口カバー率は6割を超えています。東京都内では10区、6市、さらに町田市が(仮称)パートナーシップ宣誓制度と「(仮称)多様性を尊重し、だれもが安心して暮らせる社会づくり条例」の制定に向けて区民意見募集を始めています。パートナーシップ制度は国が法律で決める結婚とは全く違うもので、相続などの問題は解決しません。現在「結婚の自由を求める」同性婚訴訟が全国で起きていますが、パートナーシップ制度は同性カップルの生活上で起こる困りごとを1つでも解決し、安心して暮らしていけるよう支えることにつながり、大田区にも求められています。党区議団が先の第3回定例議会に議員提出議案として提案しましたが、否決されました。東京都が施行を始めた中、大田区も踏み出す時です。そこで伺います。
●大田区においてもパートナーシップ制度の導入を求めます。お答えください。

【総務部長】
区では、東京都のパートナーシップ制度開始にあたり、グループウェアの掲示板を通じて、職員向け庁内周知を図るとともに、制度開始前の10月に、特別出張所など区民の窓口となる職員向けに、同制度をテーマにした研修を実施いたしました。
また、区民に対しても、昨年作成した性的マイノリティに関する啓発冊子「多様な性のハンドブック」や区報コラムを通じて、理解、協力を深める周知、啓発の取組を進めております。
区として制度導入につきましては、法に基づく婚姻制度でないことに起因する様々な課題があると考えており、引続き、国の動向や東京都ほか他自治体の取組状況を注視し、慎重に対応してまいります。

【清水議員】
科学の進歩によって性は男・女の2つにはっきり区分できるものではなく、もっと多様であることが明らかになってきました。LGBTは性的指向と性自認であるレズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの頭文字を組み合わせて作られた言葉で、人口の約5~10%に該当するとの調査結果がある一方、偏見等に悩み、当事者の方々は日々の生活の様々な場面で悩んでいます。男女のあり方と社会意識に関する調査」では、「周囲に当事者はいない」と考える人が多いという結果が出ていますが、それは単に周囲にいる当事者から、カミングアウトされていない人が多いだけで、「自分の周りにも必ず当事者がいると考えた方が良い」と指摘されています。カミングアウトとは、自分の性的指向を周囲に打ち明けることです。
NHKが2015年に行った調査によりますと、当事者の過半数が最も身近な家族や、職場の同僚などに対して打ち明けることができない、「カミングアウトの壁」に直面していることがわかりました。当事者の声を紹介します。「親へのカミングアウトで全否定をされて気持ちが不安定になり、人が怖くなった時期があった」「自分を偽った生活を続けていると生活のリアリティが希薄になり、自分の人生は、取るに足らないものとの感覚が育っていった。このことが精神疾患を患う要因の一つとなった」「パートナーと生きていくことが社会的に承認されるとは思えず、これからも差別を受けていくであろうことへの絶望感がある」「職場でカミングアウトしたところ差別され仕事を辞めることになった」「自治体の書類等での性別欄に毎回ストレスを感じる」「もし自分が同性のパートナーを連れてきたらどうするか?」と親に聞いたときに「縁を切る」と言われてとてもショックを受けた」などです。心と体の性が一致しない、身近な人になかなか打ち明けられない、という苦しみ。そのストレスから、健康に影響がでるケースが少なくないことも明らかとなり、「オカマ」「キモい」「まだ結婚しないの」「早く子ども産みなさい」など相手の何気ない言葉に当事者は傷ついている」という、深刻でつらい調査結果でしたが、当事者が勇気をもって声を上げ運動を広げ日本国内でも理解が少しずつ広がってきています。大田区ではどうでしょうか。
「国際都市おおた宣言」に「多様な文化を分かちあおう、互いの個性をみとめ誰もが活躍できる笑顔あふれるまちを作ります」とあります。LGBTの区民も、差別や偏見を受けることのないようこの宣言どおり大田区で暮らすことができるように支援をすることは大田区に責任があります。しかし、第8期大田区男女共同参画推進プランには多様な性、LGBTとSOGIの説明はありますが、それだけで具体的な支援、相談体制について推進プランはありません。区は区民向けにLGBT問題を含む人権啓発用冊子を配布し、人権擁護委員による人権身の上相談窓口の開設、民間団体を含めた関係機関の紹介をし、職員向けには研修を実施していると説明していますが、当事者の悩みや不安にこたえる大田区になっているでしょうか、男女平等からジェンダー平等の視点が求められています。そこで伺います。
●LGBT、SOGIなどで悩みを抱えている区民への相談体制は、区民に寄り沿い、相談しやすく、名称も考慮した専門の相談窓口を設置することを求めます。お答えください。

【総務部長】
身体的、精神的な悩みのほか、望まない性別での学校生活や、職場での生きづらさ、偏見や差別から生じるハラスメントなど、性的マイノリティの方が抱える悩みは、複雑かつ繊細な問題です。
区では、女性や男性、DV被害者などを対象とした相談事業を実施しており、各相談員に対しては、東京都の制度をはじめ、性的マイノリティに関する最新情報を提供し、情報共有を図っております。これらの相談事業において性的マイノリティ当事者の方や、その関係者の方から寄せられるご相談に対しては、相談者に寄り添った助言、問題解決に努めるとともに、より適切な対応が必要と思われる方に対しては、東京都が実施する「Tokyo LGBT専門電話相談」をご案内しております。
区における性的マイノリティの方を対象とした相談体制の在り方につきましては、相談しやすい窓口であるとともに、専門性や秘匿性など当事者の方の状況に配慮した相談体制とすることが必要です。
引き続き、継続的な区民への理解、協力を進める啓発の取組とともに、他自治体における先進事例などを参考に、より適切な相談体制の在り方について研究してまいります。

住宅に困窮する高齢者等の、住宅確保政策について

【清水議員】
次に、住宅に困窮する高齢者等の、住宅確保政策について質問します。
大田区も高齢化が進み区の65歳以上の高齢化率は22.7%です。高齢者のなかで、現在居住する住宅問題で困っている人は4割を超えているといわれています。
区は住宅セーフティーネット法に基づき、住宅さがしの支援が必要な高齢者、障がい者などの支援を行うために、「大田区居住支援協議会」を2019年(令和元年)9月に設立しました。民間賃貸住宅への円滑な入居を促進すること、不動産店や家主への不安軽減策を実施すること、居住支援に関する啓発活動を実施すること等を目的としています。さらに区は住宅確保支援事業として、保証人が確保できない方に保証会社の紹介および保証料一部助成、緊急連絡先代行サービス、緊急通報サービス、入居者死亡保険の加入費の助成などを行い、約3万4,000戸あると推定されている区内民間賃貸住宅へ、高齢者を含めた住宅確保要配慮者に対する支援を進めていくとしています。しかし、実際は相談件数400件以上ありますが、希望通り入居できない例が多くあります。2021年(令和3年)の住宅確保支援事業の加入費助成制度利用実績はわずか21件でした。民間住宅は余っていても活用できていないのが実態です。居住支援協議会の今年度予算1,321万7千円ですが、居住支援協議会の価値を生かす施策がいま求められています。
自治体による支援策との連携で効果が出ている他自治体では空き家活用してシェアハウス、高齢者グループホームなどがありますが、やはり大きな効果を生むのは、民間住宅への家賃補助であると有識者の中からも意見が出ています。高齢者が住み慣れた町で暮らせるよう、国と自治体の責任で住宅整備や家賃補助を行う「地域優良賃貸住宅法」の活用を図るなど、住宅福祉の抜本的拡充が必要です。そこで伺います。
●民間住宅への家賃補助と、民間住宅の借り上げ型の施策を求めます。お答えください。

【まちづくり推進部長】
現在、区は居住支援の取組みとして本庁舎内に「住宅相談窓口」を設置し、高齢者世帯・障がい者世帯・ひとり親世帯等など、住まい探し支援を必要とする住宅確保要配慮者の相談及び各種支援を行っております。
相談後の転居等の状況を確認したところ、昨年度相談された方のうち約33%の方が、相談を受けた月の4か月後には転居しており、着実な支援につながっております。
国土交通省が令和元年度に全国の不動産関係団体会員事業者を対象に実施したアンケート調査によれば、高齢単身世帯の場合、約4割の方が何らかの入居の制限を受けているとの結果が出ております。
入居制限の主な理由としまして、孤独死などの不安、保証人等がいないなどとなっており、これらに対して区は緊急連絡先代行サービスや家賃債務保証会社の紹介、入居者死亡保険加入費の助成、こういったことを行いまして、各個人の状況に応じ相談や支援を行っております。
新たな住まいの確保につきましては、家賃や交通の利便性、住環境など、様々な条件が関わってまいります。区としましては新たな協力不動産店の加入や保有する物件情報の充実など、居住支援協議会の有するネットワークを活用し、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援してまいります。
したがいまして、区として民間住宅への家賃補助や民間賃貸住宅の借り上げを行う予定はありません。

【清水議員】
2020年決算特別委員会で私は区営住宅の増設を質問しました。区は「区営住宅につきましては、区は、これまで一定数の住戸を確保してまいりました。区営住宅を増設する予定はございません。」と答弁しました。しかし、2021年度(令和3年度)の区営住宅の応募状況は、世帯向け募集戸数はわずか25で申込者一般685、優遇109で倍率は31.8でした。単身可募集戸数はわずか2でした。申込者は一般237、優遇28で倍率は132.5でした。区民は低家賃の区営住宅の入居を望んでいます。区は「一定数の住戸を確保している」と言っていますが、到底言えず、「一定数」の見直しが必要です。
また、都営アパート、区営住宅に入居している方の中には、入居した40年以上前には4,5人で暮らしていましたが、子が独立し、夫婦の一方が亡くなり、ファミリー世帯向けの住宅に高齢者一人で住んでいる方もいます。住み慣れた住まい・地域から離れたくない、という強い思いがあります。しかし、高齢化が進んだ公営住宅では自治会運営が困難になっていたり、清掃当番が回ってきてもできなくなったり、バリアフリーになっていない風呂や部屋で転倒の事故も出ております。安心、安全な住まいが急務です。
「住宅に困窮している高齢者に対し区が民間から借り上げたアパートを提供して生活の安定を図ることを目的」として「高齢者アパート」があります。現在10棟161戸あります。多くの高齢者、中には木造アパートの立ち退き、夫婦どちらかが亡くなり家賃が払えないなどの理由で、空くのが待っている状態です。借り上げ型の高齢者アパートは、家主にとっても、住宅に困っている高齢者にとっても重要な施策です。
シルバーピアがありますが、これは「65歳以上の一人二人世帯の住宅に困っている方が自立して、安全かつ快適な日常生活が送れる住宅」です。区が建設または借上げにより供給する高齢者向けの住まいで、高齢者の特性に配慮したバリアフリーで安全な住宅です。また、緊急時対応や日常生活の相談にも応じられる生活協力員が派遣されて高齢者を支えています。現在区内に20か所、単身296、世帯向け16ありますが募集は年に1回だけ、本年9月の空部屋募集は単身わずか8、2人世帯もわずか3、とても希望者が入居できないでいます。区は高齢者の住まいのシルバーピア、高齢者アパートはセーフティーネットとして、引き続き一定数の供給をするとしながら、「新たな増設計画はない」と答弁しています。そこで伺います。
●住み慣れた地域に高齢者向けの公営住宅、シルバーピア、ケアハウスの増設を求めます。公営住宅に子育て世帯、特にひとり親世帯や、低賃金で住まいに困窮している若者が入居できるような施策を求めます。お答えください。

【まちづくり推進部長】
区内の公営住宅の戸数でございますが、区営住宅が1,364戸、都営住宅が6,347戸、合計いたしますと7,711戸となっております。
一報、平成30年度の住宅土地統計調査によりますと、区内には賃貸用共同住宅の空家が約37,750戸あると推定されております。
区は、これらの住宅ストックを有効活用する観点から、既存住宅の流通と空家の利活用を促進し、住宅確保要配慮者の入居支援を充実をはかることが重要と考えておりまして、高齢者向けの区営住宅やシルバーピアを増設する予定はございません。
なお、都市型軽費老人ホームにつきましては、整備費補助事業を実施しており、整備の促進に努めているところです。
現在、高齢者等の単身者の方が40㎡を超える区営住宅に居住している場合、単身者向けの区営住宅への転居等をご案内しております。
また、区営住宅募集に関しまして、これまでも若年ファミリー世帯に一般の3倍の優遇倍率を導入して優先入居を図っております。本年11月からは、ひとり親世帯も優遇倍率の対象としまして、さらなる入居機会の拡大に取り組んでおり、引き続きさまざまな施策を展開してまいります。

いのち・安全・区民の足を守るための、交通政策について

【清水議員】
次にいのち・安全・区民の足を守るための、交通政策について質問します。
新型コロナ感染症の拡大は、公共交通の危機を一層深刻にしています。住民の身近な足であるバス、タクシーは乗客の激減で休廃業する事業者が生まれているとのことです。大田区においても京急バスが運転手のコロナ感染による人手不足で大森駅~森ケ崎間、大森~蒲田間で一時減便となりました。また、蒲田~東糀谷6丁目間は全日空研修センターの閉鎖による利用者減を理由に減便となり、日中は1時間2便となっています。先日都内一の高齢化率と新聞で紹介された都営住宅に住む高齢者などから「自転車に乗れなくなったのでバスを使っているが、減便になり買い物、銀行、病院に行くのに、大変不便になって困っている」といった声が出ています。蒲田~日の出通り経由~羽田空港間のバスも減便となっており、同様の声が上がっています。また、馬込地域から蒲田間の東急バス路線は廃止になっています。高齢化も伴い、交通に不便を感じている区民は増えています。
地域住民が、いつでもどこでも自由に、安全に移動することは、健康で文化的な生活を営む上で欠かせないものです。憲法で保障された生存権、移転の権利、幸福追求権などをもとに移動する権利を保障する施策が国や自治体に求められています。地域公共交通をめぐる深刻な状況を見れば、住民の移動権を実質的に保障する施策を進める必要があります。事業者任せでは限界です。国に対し事業運営の財源を確保し公共団体が総体的に関与する事業制度を検討すべきと意見を上げることを求めます。
区は、2009年(平成21年)10月に交通不便地域における移動手段確保の観点などから、たまちゃんバスの試行運行を矢口地域において開始し、2018年(平成30年)度の収支率が本格運行への移行条件である50%以上を達成したため、2019年(令和元年)7月9日、地域公共交通会議の承認を受け本格運行へと移行しました。今後の運行継続には、収支率50%以上を維持することが条件として示されています。議会においても交通臨海部活性化特別委員会の調査目的として「福祉的な側面もあるコミュニティバスを維持していく上で、収益ない取り組みの仕組みであっても、利用者が増えればその分収支欠損が圧縮される状況を作るべきでたまちゃんバスの運行の状況を注視し、今後も引き続き検討を行い、交通不便地域の対策について、区全体を総合的に調査・研究をしていく」としています。区は「あらゆる手立てを検討する」と言い続けていますが、10地域あるとしている交通不便地域のあと9地域のコミュニティバスの運行はいつ実現できるのか区民に示していません。本年度の都市整備費予算では、新空港線整備積立基金10億円余を計上していますが、新空港線計画より交通不便地域の解消こそが区民のニーズにこたえることではないでしょうか。
また区は交通政策基本計画において、タクシーの活用として「公共交通不便地域の住民や、高齢者、障がい者、小さなお子さん連れの人などの交通弱者に対し、ドアtoドアのタクシーに関わる取組や規制緩和の動向などを踏まえながら情報提供や利用の支援を行う」としています。乗り合いタクシーや、福祉タクシー制度を高齢者や乳幼児子育て世帯に拡充するなど公共交通としてのタクシーの活用が期待されています。区内タクシー労働者から「大田区はもっとタクシーを活用してほしい」の声が上がっています。そこで伺います。
●交通不便地域に住み移動に困難な区民を支援するために、コミュニティバス運行地域を増やすことを求めます。また、タクシーを活用することを一刻も早く進めるよう求めます。おこたえください。

【まちづくり推進部長】
「大田区交通政策基本計画」では、誰もが住み慣れた地域でいきいきと快適に暮らせる、移動しやすい交通環境の創造を目標の1つとして掲げております。この目標の中に、「公共交通不便地域の解消」、「公共交通としてのタクシーの活用」を基本的な施策として位置付けているところです。
1つめの「公共交通不便地域の解消」では、コミュニティバスを含めたバスネットワークの充実のほか、デマンド交通、乗り合いタクシーなどバス以外の交通手段も組み合わせた公共交通不便地域における移動方法について検討するとしています。
「公共交通としてのタクシーの活用」では、公共交通不便地域の区民のみなさまや、高齢者、障がい者の方などの交通弱者に対し、乗車地から降車地へ直接移動できるドアtoドアのタクシーに関わる国などの取り組みや規制緩和の情報提供や利用の支援を行い、活用を促すとしております。「大田区交通政策基本計画」の中間見直しの中で、引き続き検討を行ってまいります。
なお、身体障害者手帳などをお持ちの方につきましては、タクシー事業者の協力により運賃等が1割引きになる制度が普及するとともに、区独自の施策として、心身障害児・心身障害者のうち歩行困難な方の一定の要件を満たす方には、タクシー利用時に金券として利用可能な移送サービス利用券を給付するなど、官民が協働し、多様なサービスを展開しており、引き続き便利で安全に暮らせる街の実現に向けて交通分野からも取り組んでまいります。

以  上

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