区議団ニュース 2013年8月号(No.237)―増税中止、原発ゼロ、憲法改悪反対/くらし・福祉優先の区政に


PDFファイル大田区議団ニュース2013年8月号(No.237)

大田区議会第2回定例会が6月12日から19日まで開かれ、代表質問は金子区議、一般質問は福井区議が行い、認可保育園増設で待機児解消、特養ホームの増設、国保・介護保険の負担軽減、児童館の民間委託の中止、中小商工業対策、円安対策などの区民要求実現を求めました。

国保料値上げの中止を

署名を提出する住民のみなさんと区議団(6月12日)

署名を提出する住民のみなさんと区議団(6月12日)

アベノミクスといいますが、賃金や設備投資、銀行から中小企業への貸し出しの落ち込みが続いています。原材料費、光熱費の値上がりで家計が圧迫されています。さらに追い打ちをかけるように国保料の値上げです。党区議団は、今年度の国保料納付通知書が発送される前日(6月11日)に区長に対して申し入れを行いました。また12日には値上げ中止を求める署名561筆を区長に提出しました。

一万件超える苦情と問い合わせ

区民からの苦情と問い合わせは、電話と窓口合わせて7月5日現在1万件を超えました。問い合わせの主な内容は「どうして上がったのか」「一時所得をどう扱うのか」「払えない」などです。

値下げ要請も

要請をする大田社保協のみなさん

要請をする大田社保協のみなさん

7月3日、大田区社会保障協議会は、大田区に対して国民健康保険料引き下げについての要請を行いました。党区議団も同席しました。

党区議団の申し入れの内容

1.国保料値上げを中止すること。
2.保険料を抑えるために、国民健康保険への国庫負担割合を増やすことを国に求めるとともに、東京都にも財政支援を求めること。また、大田区でも支援を強化すること。
3.区民からの問い合わせに臨時体制をとり充分な対応をすること。

保育園待機児解消は認可保育園の増設こそ!

大田区では今年、認可保育園に入れない児童は4月1日現在956人となっています。そのうち、どこの保育園にも入れなかった438人の状況は深刻です。
「埼玉の実家に預け、週末だけ子どもと過ごしている」との保護者や、祖母がお孫さんを預かったところ、仕事中のお店の厨房でやけどをしたという例もあり、お母さんから「税金も払っているのに、なぜ入れないのか」と訴えられました。
待機児解消がすすまないのは、認可保育園に入りたいのに認可外保育にやむなく預けているお子さんを厚労省の通達に基づいて待機児数から外しているからです。また、おおた未来プラン10年では待機児ゼロの時期を2018年にしています。

認可保育園建設予定地(中馬込3-22・23)

認可保育園建設予定地(中馬込3-22・23)

党区議団はこの間待機児ゼロを早急に実現するため、保育園・特養ホームの建設等くらし・福祉優先の区政への転換を求めてきました。また、都有地・国有地などの活用も提案してきました。
6月のこども文教委員会で中馬込の東京地下鉄(メトロ)の土地に90名規模の認可保育園を建設することが報告され、党区議団の提案が実現しました。

海外視察の予算化・実施は大田区だけ

 日本共産党大田区議団はこの間、区議会議員の親善訪問調査(海外視察)の中止を求めてきました。
 党区議団は、友好都市及び姉妹都市との交流促進に反対するものではありません。
 東日本大震災から2年4ヶ月がたちましたが、今でも福島県だけでも15万人をこえる被災者が避難生活を余儀なくされています。
 また、アベノミクスによる物価の上昇と、国保料の値上げなど相次ぐ増税と負担増によって、区民生活はいっそう深刻になっています。
 さらに、海外視察は、昨年度23区で予算化・実施しているのは大田区だけです。
 今年度予算は税収減が見込まれ、財政状況が厳しいと区民施策が削減されるなか、公共施設の老朽化により整備に多額の財政投入も予定されています。
 このようななか区議会議員が多額の公費を使って行う親善訪問調査は、区民の目線からもとても理解が得られません。また、緊急に海外にいってまで視察する課題もありませんし、報告書の盗用問題も区民に説明がないままです。

一人88万7千円

 昨年度は暮れに総選挙があったため今年2月4日から10日まで、自民6人、民主1人が、ブレーメン市(ドイツ)、チューリッヒ市(スイス)、プラハ市(チェコ)へ5泊7日で、一人当たり88万7千円使って行っています。

不正常な議会を正す議会運営に全力

 5月24日、大田区議会臨時会で各委員会の正副委員長を選出しました。党区議団からは昨年同様、交通問題対策特別委員会委員長、保健福祉委員会副委員長が選出されました。しかし、議席数に応じて役職配分すれば本来は区議会第3党の9名の党区議団は委員長2名、副委員長3名になります。党区議団は議席数に応じた役職配分となるよう要求し続けてきました。今後も区民の声を反映した民主的な議会運営に向けて全力を挙げていきます。

会派名 議席数 委員長 副委員長
自民 16 5 3
公明 12 3 4
共産 9 1 1
民主 6 1 2

区内施設実態調査

 党区議団は5月10日、区内施設の視察を行いました。今回は指定管理の施設などで職員が低賃金で働かされているなどの実態を調査する目的で行いました。

おおたみんなの家

 南馬込にある昨年度開設された私立認可保育園です。新幹線の高架下に隣接しているため建物が細長く、園庭はありません。道路を挟んで児童公園があります。そのような環境でも職員が懸命な努力をしていました。

池雪小学校

 区内最大の児童数の小学校です。千名を超えています。教室不足の可能性や体育授業がどのように工夫されているのかを調査し、少人数学級へ必要性を実感しました。

古川こどもの家

 5月にオープンしたばかりの学童保育施設です。グループ保育室も併設しており、どのような連携ができるのかが課題です。

本蒲田児童館

 今年4月から区立児童館として初めて民間委託されました。現状を視察し、職員のみなさんからお話を伺いました。

大森北児童館

来年4月から民間委託予定の児童館です。地域に根ざした児童館で、特色のひとつが百人一首の取り組みです。世界チャンピオンを目指している子どもうまれました。民間委託後もこうした独自の取り組みが引き継がれるよう要望が出されました。

ケアハウス・ハート

 大田区で初めての都市型軽費老人ホームです。低額な料金で食事・生活・健康に必要なサービスが受けられます。

予算要望懇談会を開催

党区議団は、区内で活動している産業・介護・医療・福祉関係など各団体の皆さんと来年度の予算要望懇談会を開催しています。

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