日本共産党大田区議団は5日、区内団体とともに櫻井教育委員長に対し、区立中学校歴史・公民教科書への育鵬社版採択について抗議を行いました。櫻井教育委員長(写真左)と清水教育長(写真左から2人め)が応対しました。
代表して抗議文を読み上げる金子議員(写真右)
抗議文の内容は以下の通りです。
抗 議 文
2011年8月5日
大田区教育委員会
委員長 櫻井 光政 様日本共産党大田区議団
日本共産党大田地区委員会8月4日、貴教育委員会は、区立中学校の2012年以降に使用する教科書の採択を行った。この採択において「新しい歴史教科書をつくる会」と「日本教育再生機構」=「教科書改善の会」がつくった育鵬社版歴史・公民教科書を採択した。
侵略戦争を美化し、現憲法を敵視する内容となっており、各地域でも問題点があると不採択になっている育鵬社版歴史・公民教科書の今回の採択に、強く抗議し、大田区教育委員会に対し採択を白紙撤回し、再度採択することを求めます。
育鵬社版歴史・公民教科書は、第一に、太平洋戦争は自存自衛、アジア諸国民を解放する戦争として、日本の侵略戦争を美化・正当化していることです。
第二に、大日本帝国憲法は人権を大事にした良い憲法と描いており、現憲法否定の立場にあることです。
第三に、いま問題となっている原子力発電に、推進論の立場で描かれています。
第四に、育鵬社の教科書は盗用疑惑問題も起こっています。
侵略戦争と植民地支配への反省とその誤りの清算は、戦後日本の出発点であり、国際社会の一員としての絶対条件です。過去の誤りに誠実に向かい合い、その反省の上に平和と民主主義を理念とする憲法があることを学ぶことは、子どもが主権者として育つために不可欠です。
以上の理由から、我々は、教育委員会に対し、今回の育鵬社版歴史・公民教科書の採択を撤回することを求めます。
以上