日本共産党区議団は、8月17日に街頭での宣伝に取り組みました。8月は6日・9日に広島・長崎への原爆投下の日、15日は終戦・敗戦の日など平和について考える機会が多くなる月です。
平和憲法の根幹でもある9条を守り抜き、今年1月に発効された核兵器禁止条約に唯一の戦争被爆国である日本政府が条約に署名・批准を速やかに行うよう訴えました。
また、1984年8月15日に行った「大田区平和都市宣言」を紹介しながら「平和憲法を擁護し核兵器のない平和都市」実現への呼びかけを行いました。
~区議会で議員提出議案を提案~
日本共産党区議団は、第2回定例区議会で3つの条例提案を行いました。
中小企業次世代人材確保支援条例
東京商工リサーチの調査で、コロナ禍に見舞われた中で、「休廃業・解散した企業」が調査を開始した2000年以来、過去最多となっています。リサーチ情報本部長は「融資は行われ、一定の支援策として効果は出たが中長期的な将来を生きる支援にはなっていなかった」と融資制度の限界を指摘しました。
大田区は融資制度を誇っていますが、区議団は融資だけでなく、後継者対策の充実こそ必要と提案しました。
その際、母工場都市機能としての位置づけを明確にし、後継者がその役割を担うにふさわしい制度が求められます。
委員会の討論で「5万円だけでは人材育成できるとは思えないので反対」という与党の態度表明がありましたが、5万円をもとにし「大田区が一つの工場としての母工場都市機能を発揮することができ、それぞれの優れた技術を尊重しながら共同事業に発展できていくもの」と主張しましたが、否決されました。
大田区おとしより介護応援手当条例
区内に住む要介護3以上と認定され、かつ現に引き続き寝たきり、または認知症の状態にある65歳以上の高齢者に月額2万円の手当を支給し、東京都重度心身障害者手当が支給されている方には、月額1万円を支給することにより、これら高齢者及び介護している家族の精神的及び経済的負担を軽減するとともに、在宅における日常生活を支援し、もって福祉の増進を図ることを目的とし、条例提案をしました。
自民・公明・令和大田・エール・フォーラム・無所属が、莫大な経費負担を後世に残すことは避けるべき、具体的なニーズや支給される手当の使途が不明瞭で審議するレベルに至っていないことを理由に反対し、否決されました。
高校生まで医療費無料化の実現へ
医療費助成の対象者となる年齢を18歳までと拡充する条例改正は、保護者の経済的負担の軽減と、子どもの健全な育成を図るための条例改正案です。
医療費が高校生になったとたん自己負担となり、自己負担が心配で医療を受けにくい事例が出ており、低所得世帯ほど率が高いという調査もあります。
コロナ感染拡大により収入が減少し家計が厳しい子育て世帯の応援が急務です。
公明党は都議選の公約に「高3生まで医療費の無料化」を掲げています。しかし「区財政が厳しい、国や東京都がやること」と、自民党等ともに否決しました。
他自治体での実施が進んでいます。福祉の向上、区民の命と健康を支え、子育て応援の大田区へと今後も実施を求めていきます。
空港線整備計画は中止し、大規模開発より命とくらしに重点の転換を
新空港線整備について区長は、5月の臨時会で「今後は、まちづくりの要素を踏まえて(中略)事業化に向けた関係者調整を一層加速させてまいります。今年度の早い時期に都区費用負担割合について合意形成を図り、整備主体が設立出来るよう、引き続き推し進めてまいります」と本会議で繰返して述べてきました。区民へは適時適正に説明していると答弁してきましたが、2016年度(平成28年度)実施の新空港線整備調査報告書の党区議団の開示請求に対して、黒塗りのノリ弁の公文書部分開示決定通知書が出されました。党区議団へのノリ弁は同時に区民へのノリ弁であり、区民へ説明責任を果たさないことになります。
また東急が3年毎に出している中期3か年経営計画(2018年度から2020年度)では、新空港線計画推進が位置付けられていました。しかし、今年改定した中期3か年計画(2021年度から2023年度)では、コロナ禍により2020年度で営業利益が316億円の赤字になったため、基本方針と重点方針が見直され、新空港線は外されました。
党区議団は、コロナ禍の下、運営主体と想定されている東急でさえ、新空港線を事業から外さざるを得ない状況となっています。区民には説明できず、破綻が明らかな新空港線計画は中止し、大規模開発よりいのちとくらしに財政の重点を移すことを求めてきました。
多くの区民の切実な声を大田区予算に~新年度予算要望懇談会~
党区議団は2022年度(令和4年度)大田区予算編成に関して、夏の時期に区内各種団体と予算要望懇談会を行い、出された要望を大田区予算に反映させるための作業を例年行っています。
今年も昨年に続き、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、通常の懇談会が実施できない団体やオンラインでの懇談会を希望する団体もあり、書面での要望対応やオンライン会議で対応しています。
介護事業所や教職員、保育関係者、労働組合、障害者家族の団体、草の根で区民のくらしを守るために運動している団体などから様々な要望が寄せられています。今年の懇談会では、実現のために繰り返し要望しているものから、新型コロナウイルス感染症対策関連の要望が特に多かったのが特徴となっています。
感染症拡大を抑止し、住民の命と健康、生活と営業を守ることは大田区の重要な役割です。感染症対策を最優先に取り組み区民を守る区政を実現するために、皆さんと力を合わせて頑張ります。