代表質問――平和・くらし守れ
今こそ核兵器廃絶に向けて行動すること
区長に「ヒバクシャ国際署名」に署名することと、平和憲法を擁護する立場で「9条改憲ノー」の決意を求めましたが、いずれも明言せず、自治体として平和事業を進めると答弁しました。
福祉向上という自治体としての役割発揮を
決算(2017)年度では、公共施設約8割の区分の使用料で2410万円余、小中学校の給食費で1億4436万円余となり、9月から保育園園児の約6割で3億1005万円余、学童保育料の値上げで4600万円余と総額約5億円の負担増となり、約102億円の予算残額となりました。
消費税増税の影響がまだまだ消えず、商・工業等の景気は低迷し、労働者の実質賃金も下がり続けている中、各種の値上げは必要なかったのです。区長は「受益者負担」「負担の公平」を理由とし、今後も定期的に値上げをしていくと答弁しましたが、公共施設の整備は自治体の責任です。保育料は値上げでなく、待機児対策が第一です。学校給食費は少子化・子どもの貧困対策からも無償化こそ必要です。
誰もが安心できるための介護の実現を
介護保険制度の改悪で要支援1・2の介護サービスが「自立」と終了させられていますが重度化は免れない。区が責任をもって把握をすることを提案。
国際便増便計画は国に見直しを求める
経済最優先で羽田空港の国際便増便計画は区民生活の安全から国に見直しを求めるべきと提案しましたが、区長の答弁は「国に丁寧な説明を求める」。
緊急の防災対策の必要性として
大阪北部地震、西日本豪雨災害等を教訓に、危険な崖対策、避難所になる小中学校の体育館の冷暖房化の緊急の取り組み、酷暑から命守るためのクーラー設置を提案しました。
一般質問――産業にビジョンを
実態調査に基づく「ビジョンをつくれ」
大田区の景況1月から3月期での来期の業況は製造業、小売業、建設業、運輸業、4業界全てが最悪に近い状況です。大田区は2014年、3名以下の小規模企業を含んだ全数実態調査を行いましたが、本調査を基礎に発展方向にふさわしいビジョンをつくる政策の充実を求めました。
大田区中小企業の特質を生かした施策を
区内中小企業の第1の特徴は、汎用型の技能・熟練の形成・伝承。第2は、現場の工夫・改良に基づく工程における技術革命で、これら生産・加工技術能力は経済社会的に開かれた形で確保すべきです。第3は、機械の限界を突破するマザーマシンの法則への対応という特徴です。これらを活かして母工場都市機能を備えた大田区にすべきです。その方向として、①医療機器分野への進出、②農業機器分野への進出、③自然再生エネルギー分野で小型風力発電などブランド製品化、④スポーツ用車椅子など基盤技術の小規模企業中心型の挑戦が必要です。
生活保障としての生活保護制度を
生活保護制度で本来やるべきことは、生活保護基準以下で生活しながら頑張っている区民への支援こそ行うべきです。そのために生活保護のしおりを「受給者」から「利用者」へ改善し権利として対応すべきです。
2件の条例提案
入学祝金支給条例
小学校入学時に2万円、中学校入学時に3万円の祝金を支給する内容です。
精神障害者2級手当支給条例
現在精神障害者は1級の方のみに月4,500円の支給ですが、他障害にあわせ1・2級ともに20歳以上に17,500円、20歳未満4,500円の支給をするものです。
2件とも自民・公明などの反対で否決されました。
くらし守る防波堤の役割を――総括質疑
区民の所得が下がっている中(図参照)、2017年度決算では、施設使用料等で約5億円の区民負担増を押しつけ、高齢者のおむつ支給など区民に身近な福祉を削減し、約102億円を使い残しました。また、2018年から国民健康保険料(前年度年平均3547円増)や介護保険料(前期事業比年基準額4800円増)が値上がりします。その結果、積立基金(貯金)は、45億円増の1329億円となりました。
しかし、区民のくらしや福祉より、新空港線(総額1260億円)、羽田空港跡地第一ゾーン開発(今年度第2回定例会で5.9haを165億円で国から購入)等の大型開発を進めようとしています。
今回の決算からも、区政が国の悪政から区民のくらしを守る防波堤の役割を求めました。
区民の声を区政に――各区議の質疑 決算特別委員会
給付型奨学金創設を
現在の給付型奨学金(入学金1人30万円)は、末吉さまの7000万円寄付を活用し大変喜ばれている。残り2年余で終了せず、制度を継続すること。
区で働く保育士、介護福祉士学生等に、給付型奨学金制度創設を。
民泊は、地域住民の声を尊重した大田区独自のルール作りを提案しました。
野辺山学園の継続を
委託事業者が人手不足を理由に事業継続が困難になり、移動教室は実施場所の変更となりました。区内の中学校で2泊3日と3泊4日に分かれ、カリキュラムが異なることが起きました。教育の機会均等及び安定的な事業運営のためには人件費を引き上げ、委託費の見直しをすることが必要です。
新総合事業を慎重に
新総合事業では、シニアクラブ(老人クラブ)が新総合事業で自らがサービス実施主体となることを受けて、提起している区として慎重に対応するよう求めました。また、65歳で障害福祉サービスを受けている人が、介護保険優先となってもサービス受給権を侵害しないよう求めました。
関係者の協力を得て
党区議団が長年要望してきた、「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」が実施されることになりました。町会やアスベスト健康被害対策会など関係者の協力も得て広く周知し、要望も聞いて実施すべきです。
いこいの家の拡充を
本来「老人いこいの家」は身近にあって、誰でも自由に利用でき、高齢者の生きがい、交流の場であるはずです。区が進める閉館や、介護に役立てるというシニアステーションへの転換ではなく、増設し、区内に20か所の設置を求めました。
不採択になった主な陳情に対する各会派の態度 ○は賛成、×は反対 ( )内は会派の議員数 |
共産(8) | 自民(16) | 公明(12) | 無印(4) | 民主(3) | 緑(1) | フェア民(1) | 改革(1) | ネット(1) | 無所属(1) |
効果の無い国の落下物対策で、新飛行ルートを大田区は認めないでほしいと願う陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
リニア新幹線の説明会開催と認可に関する陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
リニア中央新幹線に関する陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名への賛同を求める陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
国民健康保険料に係る子どもへの均等割の抜本的軽減を求める陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
大田区新総合事業の充実と周知を求める陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
学校給食費を無料化することを求める陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
バスの運行の充実を京浜急行に要請することを求める陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |
JR東海にリニア新幹線の説明会を求める陳情 | ○ | × | × | × | ×2棄1 | ○ | ○ | × | ○ | × |
陳情者に委員会で説明する機会を設けて、区民の声をしっかり聞いてほしい陳情 | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × | ○ | × |