- 戦争法案廃止へ 超党派・若者に拡散
- 補正予算で区民の切実な願い実現
- 羽田空港増便による市街地上空飛行の見直しを
- 安上がりの介護予防ではなく現行事業の継続を
- 新空港線「蒲蒲線」は破綻寸前
- いのち暮らし最優先の区政に―第2回定例区議会で奮闘
戦争法案廃止へ 超党派・若者に拡散
7月9日、大田区議会議員有志が会見を開き、政府が成立をめざす安全保障関連法案の廃案を求める声明を発表しました。
声明では集団的自衛権行使に関して「解釈で憲法を変えることは憲法違反であることは明らか」と批判。同区議会第2回定例会では、安全保障関連法案の慎重審議を求める意見書と廃案・撤回を求める意見書が賛成少数で否決されました。
会見では、日本共産党区議団の清水菊美幹事長が「国に憲法を守らせる立場の区議会がこれでいいのか。この一点で共同しようと集まった」と経過報告しました。大竹辰治区議も日本共産党区議団を代表して見解を述べました。
声明に署名したのは日本共産党区議団9人と民主党の一部(5人中3人)や生活者ネットなど15人です。6月22日には超党派で蒲田東口で宣伝しました。
日本工学院・東京工科大学前で宣伝
また6月23日、党区議団は蒲田駅西口にて戦争法案の賛否を問う宣伝・シールアンケートを行いました。
結果は85人から回答がありました。
反対が63人(74%)、賛成10人(12%)、わからない12人(14%)となりました。
「戦争は絶対反対」(19歳女性)、「9条を守るべき」(18歳男性)など戦争法案に反対の声が多くを占めました。ある男子学生は「平和への思いを伝えたい」とマイクを握り歌で自分の思いを伝えるなど、若者は戦争法案に反対が多数を占めました。
補正予算で区民の切実な願い実現
- 特養ホーム建設用地取得費への支援
- 都市型軽費老人ホームへの整備補助
- 小規模多機能型居宅介護事業所整備費補助
- 低所得者への臨時福祉給付金
- 子育て世帯への子育て世帯臨時給付金
- 介護保険の低所得者保険料軽減
- 区内工場立地・操業環境整備助成事業
- LED化促進へ商店街装飾灯整備助成(都5分の4に加えて新たに区10分の1補助)
- 橋梁新設整備で学校踏切に関する資料作成費
- 呑川水質浄化対策の検討・推進
羽田空港増便による市街地上空飛行の見直しを
羽田空港の離発着を増便し海外旅行便に割り当てるため、東京都心市街地上空を飛行する新飛行経路が大問題になっています。
国は羽田空港を日本経済の起爆剤として、オリンピック・パラリンピック開催の2020年までに44・7万回から48・8万回へと拡大して、国際便の需要が増大する午後3時から7時の時間帯で、南風時も市街地を通過する飛行経路を取ると説明しています。
7月10日の羽田空港対策特別委員会で、国が開催する新たな飛行経路案の説明会を大田区役所1階ロビー(7月24~27日まで4回)、羽田文化センターロビー(7月31日~8月1日まで3回)行うことの報告がありました。
党区議団は、市街地上空飛行により、騒音、事故の危険性、落下物の被害など、区民に多大な被害が予想されるので、国に計画の変更や見直しを求めるよう、区に求めてきました。
安上がりの介護予防ではなく現行事業の継続を
介護保険第6期事業が今年4月から始まり、要支援1・2を介護保険事業から外し、各自治体の事業となり、各自治体の取り組みが問題になっており、大田区の実施は来年度からとなっていました。
7月15日の保健福祉委員会で具体的な内容が示され、民間事業者が「大田区シニアステーション事業(仮称)」で行うこと、さわやかサポート(地域包括支援センター)の機能強化と老人いこいの家の再構築と連携することになっています。モデル事業として田園調布、嶺町の2地域で実施することが報告されました。
シニアステーション事業は、通所型介護予防事業を「老人いこいの家」の大広間で午前中週1〜2回実施し、大田区の12日間の研修を行った無資格のシニアボランティアを担い手として行うというものです。すでに要支援1・2の認定者は、これまでの事業者で継続するとしていますが、2018年度までで、その後は明らかにされていません。
党区議団は、国の意向に添った介護給付の抑制や安上がりなサービスではなく、現行の介護予防事業の継続を求めてきました。
新空港線「蒲蒲線」は破綻寸前
東京都は7月10日、「広域交通ネットワーク計画について《交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ》」を発表しました。3月発表の中間まとめに引き続き、大田区の提案する新空港線「蒲蒲線」が整備について優先的に検討すべき路線から外されました。同まとめでは事業主体が決まっていないこと、京急空港線への乗り入れに技術的な課題があることなどが理由としてあげられています。
党区議団は、このような実現不可能な整備計画は中止し、20億円の積立金は直ちにやめ、区民施策に使うことを求めています。
いのち暮らし最優先の区政に―第2回定例区議会で奮闘
第2回定例議会で党区議団は、公約実現を少しでも勝ち取りたいと論戦に挑みました。
まず、区民の命と平和を守るためには、安倍自公政権が憲法違反の戦争法案をゴリ押ししようとする中で、松原区長は、戦争に反対し、本気で区民の命を守る決意に立つこと。
次に、区議選で大きな争点とした、事業主体も予算もわからず、東京都が優先路線と認めなかった破綻寸前の新空港線「蒲蒲線」は中止し、ため込んだ20億円は、区民の暮らし営業に使うこと。
さらに今年は中学生が使う教科書を採択する年。4年前、23区で大田区だけが、侵略戦争を美化する育鵬社の公民、歴史教科書を採択したことは歴史を逆行するものであり、教科書採択に当たっては、現場教師の声を最優先するため、体制を整えることなどを求めました。
条例提案
党区議団は、議員の日額旅費(交通費)の支給を廃止する条例と、区立小・中学校の学校給食費を無料にする条例を提案しました。
議員の日額旅費として、議会が開かれる度に1日3000円支給されていますが、報酬(給料)に含まれているとし、速やかに廃止することを求めました。
学校給食費を無料にする条例は、給食は食育の一環であり、義務教育を無償とする憲法に基づいて無料とすることで、どの子も等しく教育を受けられるために給食費を無料とすることを求めました。
結果は否決でしたが、日額旅費を廃止する条例へは維新から賛成討論があるなど、議会での共同が前進しました。